枕草子 (My Favorite Things)
【第483回】 カメルーンの森林減少(2001年2月3日〜4日)
- そういうわけで,日曜の終電1本前に乗って上野に向かっている。3日は娘を保育園に連れて行ってから,人口学のレポート課題を考えて教授にメールを送ったこともあって,あまりミーティング準備は進まなかった。午後はなぜか非常用のテントを組み立てることになり,その中で子どもたちが遊び始めたので,よし準備ができるぞと思ったのも束の間,テントの中に引っ張り込まれてしまい,結局何もできなかった。今日4日は,朝飯にラーメンを作り,昼飯にカレーを作ったら,どちらも子どもたちが驚くほど食べた。昼過ぎから息子は外に遊びに行ったので,妻と娘と3人で買い物に行ったが,例によって娘を肩車したのでひどくくたびれた。夕方ちょっと昼寝をしてから晩ご飯もカレーの残りを食べて,子どもたちと遊んでから自転車に乗って家をでた。ひどく寒い上に,途中で後輪がパンクしたようで,ガタガタする自転車を押さえつけながら力を入れて漕いだので,疲れ果てた。
- しかし,ともかく準備をしなくてはまずいので,眠い目をこすりながらカメルーンの論文を読み続け,なんとか読了した。カメルーン南部の1700万haにわたる熱帯雨林の0.4〜1%が年々減少していっているが,その原因として人口増加と,それがもたらしたカカオやコーヒー栽培から料理用バナナへの転換が休耕期間を必要とするため,人々がより広い耕地を求めたことを挙げ,1985年頃のカメルーンの石油資源枯渇と国際石油価格低下とカカオやコーヒーの価格低下による経済危機がこの現象に火を付けたと論じている。森林減少の事実は衛星画像解析で実証しているし,人口変化や耕作しているものの変化など何十村の何千世帯へのインタビューをしているというのは,凄い調査だと思うし,結果も面白いのだが,データの一部しかこの論文には載っていないので,困っている。関連資料がWEBでとれればいいのだが。
- 研究室に着いて検索してみたら,著者Sunderlinらが所属しているCenter for International Forestry Research (CIFOR)という組織は,Occational Paperとしていくつもの論文を全文公開していることがわかった。これは素晴らしいと思って同じ著者グループのものをダウンロードしてみたのだが,フランス語の論文だった。きちんと読もうとしたら膨大な時間がかかりそうだ。さてどうしよう?
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