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第1回に使った関数や文の主なものをまとめます (A selected summary of functions and statements used in the 1st practice is shown here.)
このまとめには,この演習を受講している1人であるW君の多大な協力を得ました。感謝します。(Special Thanks to Mr. W!!)
関数名(name) | 機能(effect) | 使い方(usage) |
---|---|---|
mode() | 型を返す | mode(x)でxの型を調べる。型にはNULL(空値),logical(論理値),integer(整数),numeric(数値),complex(複素数),character(文字列)などがある。 |
c() | ベクトルを定義する | 要素は半角コンマ(,)で区切って並べる。要素は同じ型,あるいは数値でなくても可能。例えばc(NULL,FALSE,11,8.23,5+2i,"statistics")などもできる(ただし,自動的に型変換される。この場合ならすべて文字列扱いになる。list()ならば,それぞれの型が維持される)。c(x,y)とすれば異なるベクトルxとyをつなぐことも可能。要素の参照は[]で行う。 |
list() | リストを定義する | 項目は半角コンマ(,)で区切って並べる。項目は何でもいいし入れ子にすることもできる。名前をつけることもできる。例えばX <- list(A=1:3, B=c("あ","い"), C=TRUE)とすれば,1から3までの整数のベクトルA,"あ"という文字列と"い"という文字列2つからなる文字列ベクトルB,TRUE(真値)である論理値スカラーCを項目としてもつリストを定義し,オブジェクトXに付値することができる。各項目の参照は$または[[]]で行う。このオブジェクトXの項目Bを参照するには,X$BまたはX[[2]]とする。いったん参照された項目Bは普通の文字列ベクトルなので,その2番目の要素"い"の参照は,X$B[2]またはX[[2]][2]でできる。 |
data.frame() | データフレームを定義する | データフレームは,要素数がすべて等しいという点だけが特殊なリストである。必ず2次元の表形式になるので,(明示的にはas.matrix()により)行列でもある。要素の参照も,リストとしても行列としても可能である(注:行列については次回参照)。下記read.delim()で外部から読みこんだデータはデータフレームになる。 |
read.delim() | データをRに読み込む | 引数(括弧の中の数字または文字列)を参照してRにデータを読み込む。例えばdat <- read.delim("clipboard")と実行すればクリップボードにコピーしたデータフレームを読み込んでdatに付値する。 |
str() | データの構造を返す | str(X)とすることでXのデータ構造を返す。具体的にはデータ数や変数の数,型など。 |
補足 | 論理値について | 簡単に言うとTRUEとFALSEで表されるもの. 5<4はFALSE,4*9=36はTRUEなど。 |
型について | 型は上の欄で並べた順に互換性を持っている.例えば整数値で全ての論理値を表すことは可能だが,実数値では全ての複素数を表すことはできない。c()の欄に例で挙げたベクトルの要素を1つずつ抜いてみてmode()で調べてみると型が理解できる(かもしれない)。 | |
要因型(factor)について | 要因型は例えば血液型というカテゴリーにおいての"O型","A型",のようなものを表す時に用いる.ちなみにこの"O型"などは水準という.つまり血液型は4つの水準からなる要因型のデータといえる。 |