群馬大学 | 医学部 | サイトトップ | 医学情報処理演習
今回使った関数や文の主なものをまとめます (A selected summary of functions and statements used in the 10th practice is shown here.)
関数名(name) | 機能(effect) | 使い方(usage) |
---|---|---|
goodfit() {vcdライブラリ} | 適合度検定を実行する | goodfit(x, type="poisson", method="MinChisq")のように実行し,既知の分布とデータxがあっているかどうかを評価する。有意でないときは適合が棄却されない。検定結果をみるには全体をsummary()で括る。typeにはポアソン分布を示す"poisson"の他,二項分布を示す"binomial"と負の二項分布を示す"nbinomial"がある。methodは当てはめ方法で,最小二乗法を意味する"MinChisq"の他,最尤法を意味する"ML"がある。 |
prop.test() | 比率の差の検定をする | prop.test(A,B)で事象生起回数ベクトルをA,それに対応する総数のベクトルをBとして,事象生起割合に群間で差が無いという帰無仮説を検定する。ベクトルの長さ,つまり群数はいくつでも良い。例えば,prop.test(c(10,20),c(40,50))は,10/40と20/50に差が無いという帰無仮説を検定する。(参考:実はprop.test()はクロス集計表を行列として引数に取ることもできる。上の例はprop.test(matrix(c(10,20,40-10,50-20),2,2))と同値である。逆に言えば,X <- matrix(c(10,20,30,30),2,2)という行列がある時,prop.test(X)は,prop.test(X[,1],rowSums(X))と同値である) |
matrix() | 行列を返す | matrix(1:4,2,2)は左上,左下,右上,右下の順に1, 2, 3, 4が入る2×2行列を返す。[,]を使って要素が参照できる。matrix(1:4,2,2)[1,2]は1行2列の要素を参照しているので3を返す。matrix(1:4,2,2)[1,]は1行目を参照しているのでベクトル(1,3)を返す。matrix(1:4,2,2)[,2]は2列目を参照しているので,ベクトル(3,4)を返す。 |
rowSums() | 行列の行ごとの和を返す | rowSums(matrix(1:4,2,2))はベクトル(4,6)を返す。 |
colSums() | 行列の列ごとの和を返す | colSums(matrix(1:4,2,2))はベクトル(3,7)を返す。 |
pairwise.prop.test() | 割合の差の多重比較を行う | 検定の多重性を調整した2群ずつの割合の差の検定を行う。pairwise.t.test()と同様,p.adjust.method="bon"とすればボンフェローニの方法での調整ができる。デフォルトは"holm"とした場合と同じでホルムの方法である。 |
prop.trend.test() | コクラン=アーミテージ検定を行う | prop.trend.test(event,total,score)で,event/totalで計算される事象生起割合にscoreで示される一定の傾向があることを対立仮説とする,コクラン=アーミテージ検定が実行できる |
names() | ベクトルの名前を参照する | 参照に付値すると名前を付けることができる。つまり,X <- c(10,20)としたとき,names(X) <- c("A","B")とすれば,Xの最初の要素にA,2番目の要素にBという名前を付けることができる。 |
rbind() | ベクトルを行方向に結合する | rbind(c(10,20),c(30,30))はmatrix(c(10,30,20,30),2,2)及びmatrix(c(10,20,30,30),2,2,byrow=TRUE)と同値である。 |
xtabs() | 度数分布を返す | データフレームxの中にカテゴリ変数Cがあるとき,xtabs(~C, data=x)によりCのカテゴリごとの度数を得ることができる。table(x$C)と同値である。別の変数Xの値が1であるものだけについてCのカテゴリごとの度数を求めたいときは,xtabs(~C[X==1], data=x)とする。カテゴリ変数C1,C2についてクロス集計したい場合はxtabs(~C1+C2, data=x)またはtable(x$C1,x$C2)とする。 |