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個別メモ
Latest update on 2012年3月5日 (月) at 10:54:46.
【第796回】 連休中日(2007年5月1日)
- 5月3日に朝6:15集合で少年野球の試合があるので,5:00起きの練習をしようと娘に言っておいたのだが,やはり5:00起きは無理だったようで,6:00に起きてきた。カレーの残りを食べて朝練をしてから出発。往路あさま510号。
- 今朝の信毎は,またしてもサンプリングがインチキな世論調査で改憲への世論誘導をもくろんでいたのに腹が立った。記憶によると回答が1000人になるまで県内三十余市町村の電話帳から電話調査したというのだが,何人にかけて1000人が答えたのかが書かれていなかったのが致命的だし,電話帳に載っている人だけが調査対象になっているのが代表性がないし,三十余はどうやって選んだのか不明。具体的には覚えていないが質問項目や選択肢も不備が目立った。しかも,大見出しが『憲法改正「賛成」は計50%,「反対」は計33%』となっているのだが,「賛成」には「これ以上の拡大解釈を防ぐため」など色々な意味での「賛成」が混ざっているので,合計するのは正しくない。これが,国民投票法案で一括投票方式が含む問題点と同じなのは,それを目論む勢力の思考回路がそうなっているからだろうか。
- 共立出版の信沢さんから,酒井聡樹『これからレポート・卒論を書く若者のために』ISBN 978-4-320-00574-7(Amazon | bk1 | e-hon)(通称「これレポ」)をご恵贈いただいた。まだ目次と1章しか読んでいないが,レポートを提出する可能性がある学生すべてに読ませたい好著だと思った。2年生の論文チュートリアルで,現行の『理科系の作文技術』『理科系のための英文作法』に加えて,これも課題図書にしようか。
- 昼前にがん疫学シラバスを完成して教授のチェックを受けて送信。IARCのコースを参考にさせてもらった。まあ,実際に計画全体が通るかどうかは不明なわけだが。
- 来週の実習発表会のpptファイルが続々と届く。メールで13 MBのファイルを送ってくるのは勘弁して欲しいんだが,それを受け付ける群大医学部のメールサーバはある意味凄いと思う。
- 20:00過ぎに仕事が一段落したので帰途に就いた。復路あさま549号。
- 忙しすぎてノーマークだったが(いや,発表されたこと自体は4月19日にメモしているんだが,その後フォローしていなかった),いつの間にか県庁サイトに長野県域河川整備計画(浅川)原案についてというページができていて,原案pdfや公述申出書フォーム(pdf形式,Word形式)も公開されていた。応募が多い場合は抽選とのことだが,何人くらいが意見を出すだろうか。既に県の方針を了承している「連絡協議会」が役員30人の公述を狙う方針らしいので,多くの一般市民が公述申出書を提出しないと,偏った「公聴会」が行なわれてしまいそうだ。ぼくは実際に公述に行くのは時間的に厳しいが,「原案」は内容が乏しい割に突っ込みどころ満載なので,何かアクションを起こしたいところだ。国交省に提出する河川整備計画の原案という意味だとすれば(違うとすれば何の意味の「原案」なのか不明だが),本当にダムが必要なら,この原案は外水対策の必要性を論理的に明確に示したものであるべきだと思うのだが,この案に記載されている洪水はすべて内水氾濫であるため,外水対策の根拠は100年確率の450トンという机上の空論にしか求められない苦しい作文になっている。ぼくがもしこれを審査する役人だったら,こんな論理破綻した計画は通さない。数百万円の科研費を通すために厳密さと意義と魅力をこれでもかこれでもかと限られた紙幅に詰め込んで必死に作文しなければならず,成果を論文として結実させねばならない研究者の立場からすると,これで100億円以上の事業が通るとしたら甘すぎると思う。しかも,この事業は「もし水が貯まらないってことだったらですね、それはそれで、それだけの話」などと責任者が嘯くほど,成果が問われないらしい。あまりにも流域住民(及び,市民,県民)を馬鹿にした話ではないか。
- 上記原案が公開されたときの副知事会見の質疑応答は,相変わらず県側が質問に答えていないのに隔靴掻痒の思いをさせられる。ダム建設=外水対策(2月の説明会のときは,ダムは一次内水被害をかえって悪化させる可能性があるという指摘には答えずに,二次内水被害には効果があると土木部長は強弁していたが,今回は「切り離して」きた)=100年に1度起こるかどうかわからない(何度も書いているので説明省略するがたぶん起こらない)災害への対策に100億円かけるのと,千曲川の水位が上がってしまうことで実際に何度も起こっている洪水被害=内水被害への対策としての排水機整備に60〜80億円かけるのと,どちらも同じ河川整備計画の中に位置づけられるというなら,どちらを優先すべきか,サルだってわかりそうなものだ。「原案」には両者が併記されているので判然としないが,これまでの説明会などでは,県はとりあえずダムを作って,内水対策は追々やっていくと言っていたし,それを否定する発言はいまだにないから,たぶんそのままなのだろう。まあ普通に必要性だけ考えても,ダムは要らないという判断になると思うし,ダムがもたらすかもしれない地滑りや土砂災害,水質悪化などの影響を考えたら尚更だと思うが,どうしてああいう「原案」になってしまうのだろうか。ただ,外水対策に位置付けられている中では,河川改修の残り20億円は進めてもらいたい。昭和50年代,60年代に頻発した大規模な内水氾濫に対して,平成に入ってから洪水が減ったのは,おそらく河川の浚渫と親水護岸の整備を中心とする河川改修が進んだことと,平成2年の第2排水機場設置によるポンプ増強の効果が大きいと思う。昭和57年の140mmと平成16年の140.5mmは比較的似たような降り方だったと思うが,前者が浸水面積16.2ha,床上171戸,床下35戸の浸水という大きな被害を出したのに,後者が浸水面積1.9ha,床下浸水10戸と被害がだいぶ小さくなったのは,その証拠ではないだろうか。
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