Top
個別メモ
Latest update on 2012年3月5日 (月) at 10:54:46.
【第1062回】 会議とか(2008年5月21日)
- 5:50起床。○。ダッシュと遠投と投球練習も。朝練以外に素振り200回をノルマにしたのだが,それをこなせれば夏には活躍できると思う。エースに頼りっぱなしの現状を改善するには,やはりキャプテンが頑張らないと。家を出るのが2分遅かったのと,昨日の強盗犯がまだ捕まっていないらしく通学路の街頭指導の人がたくさんいて自転車を飛ばせなかったために,あさま510号には1分差で乗れず,往路あさま512号。
- 裁判員制度は来年の今日からスタートすることになっているが,裁判員より国会議員をくじで選べばいいと思うと再度表明しておく。この国に必要なのは司法制度改革よりも立法制度改革だろう。
- 一昨日の財務省の審議会に出てきた,国立大学の授業料を私学並みにして教員費を減らすことによって運営費交付金を減らすという案は,資料を見ると,どうも,システムとしてはアメリカ型の大学への移行を狙っているようだ。しかしこれは順番が逆で,受け皿の方を先に作っておかないと教育の機会均等が損なわれる危険が大きい。それに,アメリカ型を目指すなら,国立大学の授業料を上げるんではなくて,逆に私学助成金を減らすべきだろう。日本の国公立大学をアメリカの州立大学と同じ位置づけにすればいい。ハーヴァードとかスタンフォードとかプリンストンといったアメリカの一流大学は大抵私立だから,授業料が高いのは当たり前だ。州立大学は授業料が日本の国立大学とそう変わらないだけではなくて,奨学金は日本より充実しているし,学生が実験室の掃除とか実験器具洗いのアルバイトを優先的にさせてもらえるような制度や,社会的弱者への授業料減免制度も日本より充実している。それに,州立大学の教育水準や研究水準が低いかというとそんなことはなくて,ペンシルヴェニア州立大学は人類学については全米でもトップクラスだった。件の資料は,いくつかの話を意図的にか無意識にか知らないが都合のいいところだけ持ってきて投資効率の最大化だけを図っていると思う。他の資料をみても,財務省は局所的な効率しか考えていない。地方の勤務医不足という現状を招いたのは,受け皿を考えずに先に医局制度だけ潰してしまった研修制度導入のせいだが,それと同じ轍を踏もうとしている危険を感じる。おそらく,財務官僚とか厚生官僚はシステム全体の整合性をみることを求められていないので,自分の仕事だけやろうとしているのだろう。教員数を増やす前に教員の事務仕事を減らせと(和田中の藤原校長の提言を引用したりして)書いておきながら,大学にはさらなる中期計画と評価を求めることで事務仕事を増やそうとしていることに財務官僚は矛盾を感じないのだろうかと疑問に思うが,たぶん別々の人が担当している仕事なので矛盾に気付かないのだろう。本当は全体を含んだ大きな絵を描くのが審議会だったり国会議員だったりするはずなのだが,誰もそれをしようとしない。審議会の委員にも求められたことを超えて答えようなんて気概のある人は少ないし。
- 書類作りとメール打ちと学生相談への応答をしていたら13:30を過ぎたので昼飯に行ってきた。その後,図書館本館で不要と判断された図書の中で教室に配架したいものはないかという問い合わせに答えるため,1万冊以上の本のリストに目を通す作業で疲れた。
- 昨夜,某英文校閲の補足がFAXで届いていたようだ。一部読めなかったのでメールで問い合わせ。
- もうすぐ社会医学勉強会で,それが終わったら准講会幹事会に出なくてはならない。うーむ。
- それぞれ,まあ予定通り終了した。health achievementに寄与するfactorとしてのgenetical propensitiesという言葉でSenが想定していることが何なのかが問題となった。結局,明らかなcongenital abnormalitiesだったらachievement以前にcapabilityに寄与するものであるような気がするので,polymorphicあるいはquantitative variationのようなものを想定するのが良かろうという話になった。例えばleptin receptorが少ないと(これはalmost genetically determinedのはず)食欲をセーブしにくくて(というのがpropensity)肥満になりやすいんじゃないかとか。congenital abnormalitiesもachievementにも寄与するか。それでも他に例示されているのがindividual incomeとかlifestyleなので,あんまりdeterministicでなくて,ある程度のvariablityをもっていなくては適切な例示とならないだろうということで,一応決着した。何となくすっきりしないんだが仕方が無い。
- 20:40頃研究室を出て帰途に就いた。高崎駅のくまざわ書店にはなかった川端の児童書『真夜中の学校で』を買うために煥乎堂に寄ったら,新前橋21:10には乗れず,21:24の高崎行きになったので,結局復路あさま553号。『真夜中の学校で』は児童書の王道たる甘酸っぱいファンタジーで,ドキドキ感もあって良い作品だった。ネタとしてはSF的な仕掛けを組み込めばそういう展開もできる話だけれども,これはこれでいいのだと思う。娘をこれで川端入門させてみよう。はまれば次に渡す作品はたくさんあるし。
▼前【1061】(雨(2008年5月20日)
) ▲次【1063】(会議と書類作り(2008年5月22日)
) ●Top
△Read/Write COMMENTS
Notice to cite or link here | [TOP PAGE]