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個別メモ
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【第1197回】 今日も早い(2008年12月2日)
- 5:15起床。×。
- 今日はシナリオチュートリアルのチュータ仕事があるので,やはり往路あさま504号。
- チュータ仕事が終わって暫く原稿を打ったが,ほどなく昼食を経て荒牧で講義。ばてた。
- メールのやり取りとかちょっとした雑用をしたら疫学勉強会の時間となって40分。これから再び原稿を打つ。
- 昼食時に,福岡伸一『できそこないの男たち』光文社新書を読了したので,少しだけメモしておく。これはSRY遺伝子の発見物語がメインで,そこは素晴らしく面白い。p.37で「教科書はなぜつまらないのか。それは,なぜ,そのとき,そのような知識が求められたのかという切実さが記述されていないからである。そして,誰がどのようにしてその発見に到達したのかという物語がすっかり漂白されてしまっているからである」と宣言しているように,SRY遺伝子の発見について実に感動的に「物語って」くれる筆の冴えは素晴らしい。しかし,少々レトリックに走りすぎ(とくにp.82-85の書き方などは暗喩としてもあまりに文学的に過ぎるように思う)に感じるので,子供には薦め難い。あと,後半は余計だったと思う。5章,あるいはせいぜい6章までで止めた方が切れ味は良かったのではなかろうか。あと,気に掛かるのが,2箇所で印象的に引用されているIris Otto Feignsとは何者なんだろうか? ということ。出典が書かれていないし,Googleで検索してみても,福岡氏の書いたものにしか言及されていないようなので,もしかしたら創作された人物なんだろうか? 実は同じようなテーマを扱った新書として,三井恵津子『雌と雄のある世界』集英社新書というのも買ってあるんだが,こちらは文献もちゃんと挙げられていて真面目な書き方がされているので安心できる一方,福岡本に比べると,どうしても面白さは劣って見えてしまうのが気の毒。
- 復路あさま549号。
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