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個別メモ
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【第1343回】 午前中講義(2009年6月8日)
- 日曜は資源ごみを出しに行ってから,講義準備と買い物をしたら終わってしまった。とてもいい天気だったので,凄く損をした気分。効率悪かった。
- 月曜は5:30起床。往路あさま506号。今日は午前中2コマ,公衆衛生の講義をする。
- まあ母子保健という話の性質上,少子化対策をしたいならこれまでの日本政府のやり方は的を外したことが多かったという話もしたのだけれども,グローバルリソースの視点で考えたら,本当に少子化対策が必要なのかというと,実はあまり必要とは思われない。育児支援した方がいいというのは,それとは別の観点で必要だと思うけれども。日本人みたいに,狭い土地に高密度で住んで資源を浪費している国民は多少減少傾向でいいかもしれない。
- 午後は非常にお忙しいところを高山先生においでいただき,特別講義をしていただいた。世界の国別人口がベンフォードの法則に当てはまっているという話から(先月の/.Jに参考になりそうなスレッドがあったのを思い出した。そこからリンクされていたこのpdfもわかりやすい),我々の認識は等差数列になりがちだけれども,自然は等比数列であることが多いという話につなげる導入はさすがだった(実は後者はむしろべき乗則の方が符合する話だと思うが,違和感を感じさせなかった)。AIDS対策は最終的には戦争を無くすことという話はまったく同感。コスタリカに学ぶべきだと思う。途中ちらっと触れられた話については,確かに,0.1%と0.15%の差,10%と25%の差は,一見大きくないような気がするが(0.1%と60%の違いに比べたら,の話。もちろん60%のままヒトからヒトへ感染するわけじゃないが),結果として約4万の死亡の差があるならば,たしかに大きな差だと認識すべきなのかもしれない。それと,0.15%でも人工呼吸器をつないで生かしている患者が多いから低く見積もりすぎだろうという話はその通りかもしれないし,その人たちの多くが60歳未満で,かつ妊婦が多いという点を考えたら,たしかに今後まだ注意しておかなければならない。ただし,この4万の差を3万に縮めるために,別の疾患による死亡が2万増えてしまってはまずいだろうし,そこまでいかなくてもQALYs的な考え方をするならばもっと微妙なトレードオフがあるかもしれないので,公衆衛生学的にはそうならないようなバランスの取り方は注意深く考えなくてはいけないだろう。いろいろな意味で,簡単に答えが出るとは思われない。なお,ウイルスの系統解析からスーパースプレッダーの存在が示唆されたという話は,単純に考えたらその人はハブホストだから,その人をネットワークから切り離せばスケールフリーネットワークは瓦解するはずだけれども,その人をどうやって見つけるのかが難しいのだろう。CSWが客の素性を知っているとは思えないし。
- あっという間に夕方になり,これからR勉強会。
- R勉強会は,自分以外の出席者が3名しかいなかったが,コックス回帰の原理と簡単な例のところを読んだ。次回読むところは計算の中身の説明のようだ。
- 20:30に新前橋を出るはずの電車が信号待ちのため3分ほど出発が遅れたので,タッチの差で547号には間に合わず,復路あさま549号となった。
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