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個別メモ
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【第1562回】 雨(2010年4月7日)
- 6:45起床。往路あさま510号。今日の昼は,昨日急遽決まった花見が予定されているのだが,長野は雨。前橋はどうかなあ。往路新幹線では週刊アスキーを読んでいたが,あまり注目すべき記事はなかった。SANYOのAM/FMラジオレコーダにちょっと惹かれたくらいか。
- 高崎から新前橋までの上越線で,このところずっと読んでいた,ゲルト・ギーゲレンツァー(吉田利子訳)『リスク・リテラシーが身につく統計的思考法:初歩からベイズ推定まで』ハヤカワ文庫,ISBN 978-4-15-050363-5(Amazon | bk1 | e-hon)を読了。引っかかるところもあったけれども,物凄くフォーカスが絞られた本であった。本書が目指すのは,(1)この世に100%確実なことなど何もないというフランクリンの法則,(2)偽陽性・偽陰性の害,(3)リスクは説明方法によって誤解のされ方に差があること,とくに(3−1)相対リスクと絶対リスクでは一般に相対リスクの方が大きく感じる場合が多いこと,(3−2)条件付き確率よりも自然頻度で説明する方が誤解されにくいこと,を手を変え品を変え読者に伝え,リスクとの付き合い方を読者の誰もが「身につけて」くれることである。ここまでしつこく説明されたら,さすがにわかるんじゃないだろうかと思う。疫学的に重要であっても交絡などの複雑な関連性については触れられていないが,本書のフォーカス外ということだろう。なお,補足として書いておくと,本書で絶対リスクと呼ばれているのは,日本語の疫学指標としては,超過危険とか寄与危険と呼ばれるのが普通である。ともかく,最近医師国家試験で良く出てくるNNTとか検査後確率とかについて理解するには,本書を読むのが最短距離かもしれないので,学生にお薦めしたい。ただ,乳がん検診と前立腺がん検診について著者が下している評価は,他にもいろいろ新たな意見があり議論が続いているところなので,具体的なデータを元にして自分で計算してみなくてはいけないだろう。
- 天気が悪いので花見というよりも,外食に行く途中で敷島公園にちょっと寄るだけになった。ほぼ満開なのだが空が灰色なのが惜しい。昨日が最高の見頃だったんだろうなあ。
- Amazonから,2007年6月に注文していて,もう出ないんじゃないかと思っていた本が,漸く届いた。洋書では良くあることだが,何度も出版が延期されていたようだ。ミズーリ大学のLisa Sattenspielによる(with contributions from Alun Lloyd),感染症モデル本である。Prefaceの後半にLonginiとかAndersonといった有名人へのacknowledgeがずらずらと載っていた(ドイツやオランダの人たちが入っていないのは,Lisaが米国人だからだろうか)。目次を見る限りでは,SARSは最終章で取り上げているけれども,去年の新型インフルエンザは取り上げていないので,その前に脱稿したのだろう。ちなみに書誌情報は,Sattenspiel L (w/ Alun Lloyd) (2009) The Geographic Spread of Infectious Diseases. Princeton Univ. Press, Princeton, ISBN 978-0-691-12132-1(Amazon | bk1 | e-hon)である。
- 科研費は継続中の基盤B海外学術だけ通知が届いた。挑戦的萌芽は今年もダメだったようだ。まあ,あれはダメ元なのでいいのだけれども,やはり悔しい。
- 午後は教務仕事とオセアニア学会仕事で終わった。その傍ら,別のマシンでOnkyoBXのグラフィックドライバの軽量化(参考にしたサイト;10.3なのでオプションが増えていたが,基本的にはこのサイトの情報に従って)作業をした。BXの液晶はリフレッシュレートが75Hzらしいので,ドライバもそれに合わせた。結果,100 MBほどメモリが節約できたと思われ,起動後のフリーメモリが220 MB程度になった。このドライバだとスタンバイがダメだそうだが(未確認),どうせこれまでもスタンバイの動作は怪しかったから一々シャットダウンしていたので,これまでと使い方は同じだ。後は安定性がどうかだな。
- 公衆衛生学のプログラム作りも地域保健実習のチュータ割り当て作業もあと一息か。今週中が締め切りの報告集は1人だけ長さが合っていない学生がいて仕上げられないのが困りもの。
- そうこうしているうちに21:30になったので帰途に就く。自転車で新前橋に着いたのが21:55頃で,22:03発の上野行きを高崎で降りると,ちょうどいい感じの待ち時間で,復路あさま553号に乗れた。
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