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個別メモ
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【第1651回】 小雨(2010年8月3日)
- 5:10起床。家事をいろいろとやったり,メール送受信したりしていたので,7:30に出発。雲が低く垂れこめているけれども予報でもせいぜい降水確率40%だし,自転車で長野駅へ。往路あさま510号。群馬は小雨だったけれども新前橋から自転車で大学へ。雨なのに冷たくないのは変な感じだ。熱帯雨林で肌に纏わりつく濃霧のような。いや,むしろ2月のブリスベンでよく降るタイプの雨といおうか。
- マイクロソフトからKB2286198が公開された。このアップデートをすれば,土曜にインストールしたG DATAの無償ツールは不要になると思われるので,アンインストールしよう。
- オセアニア学会と人口学会から仕事が降ってきた。なかなか雑用が無い日は作れない。昼飯をとよだで食べながら,海堂尊『ブレイズメス1990』講談社,ISBN 978-4-06-216313-2(Amazon | bk1 | e-hon)を読む。相変わらず規格外の天才を描くのがうまいな。時間的には『ブラックペアン1988』の2年後で,もちろん世良の視点から語られている。
- オセアニア学会仕事はとりあえず完了。疫学勉強会は2章の本文が終わった。2章の最後は,疫学における一般化についてRothmanの主張が語られている部分だが,サイエンスとしての疫学のゴールは一般的に成り立つ因果関係を見つけることなのでサンプリング代表性は問題ではないことと(一般化のためにサンプリング代表性に至上価値を置く人が時折いるけれども,もしそうだとするとヒトの病気を調べる上では動物実験が無意味ということになってしまうが,誰もそんなことは思わない),そうやって得られた知見を実際の集団への介入の際に適用する応用疫学においては,母集団を代表するサンプルから母集団の特性を把握することが重要になる,ということが繰り返し語られていた。かつて書いたように,人類生態学の立場では,集団が属する地域生態系ごとに因果関係の網の目を総体として理解しようとするのだけれども,言い換えると地域生態系ごとにユニークでありうる因果の網の目を想定し,そこから独立した普遍的因果関係などというものは,理念上はありうるが実際的な意味をもたないかもしれないと考えているので,応用疫学とは親和性が高いが,実はサイエンスとしての疫学とは根っこの部分で相容れない,のかもしれない。なお,章末練習問題はソロモン諸島からの帰国後の9月14日にやることになった。人口学会仕事は途中だが20:30になったので帰ろうと思う。
- 復路あさま549号。『ブレイズメス1990』読了。タイトルはメスをもって原野を開拓していくというイメージか。開拓する原野は国内の心臓外科だけではなく,人類にとっても前人未踏の領域で勝負している話なので,とにかく格好いいのだ。物語的には絶対に続編があるべきで,かつ本作の天才によって立ち上がりそうになっている施設・組織がその後の時点を描いた諸作品に出てこないことや,世良が『極北クレイマー』で大変身しているところから考えると,その続編では大きな転換が予想されるので,ちょっと宙ぶらりんな感じはしたが,さまざまな読者サービスが散りばめられているので,これまでの作品を全部読んできた者としては至る所でニヤリとさせられた。
- Willcom再建のためにソフトバンクが出資する契約がまとまったことから,世間ではWillcomの将来が危ぶまれているが,PHSは唯一無二なので無くさないでほしい。出力が大きい携帯は使いたくない。
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