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個別メモ
Latest update on 2012年3月5日 (月) at 10:54:46.
【第1988回】 出発前日(2011年9月16日)
- 明日からPNGとソロモン諸島を1週間で巡ってくる超短期調査(交渉含む)なのだが,まだ頭がそこに至らない。早いところ,某論文書き直しを済ませてしまいたい。とはいえ,明日の出発は夜だし,朝のうちに長野市議会議員選挙の不在者投票もやっていかなくてはならないとかいった雑事も多いので,ともかく1つ1つ済ませるしかない。
- そういえば,瀬名秀明第一短編集『希望』を昨日の昼に読了したのだった。風野春樹さんの解説が完璧なので,少しでも関心がある人は,まず書店で手にとって解説に目を通してほしいが,科学と文学の境界線を縦横無尽に往復する,SFとしかいいようのない作品集で,説明をできるだけしないで読者に努力を要求する読ませ方は筒井康隆や小松左京の作品のようだ。瀬名さんは長編でもクライマックスには疾走感があり,それが前半の抑えた筆致とギャップがあって戸惑うこともかつてはあったのだが,短編だといきなり全開なのでそれがない。短編の方が向いているんじゃなかろうか(とはいえ,『デカルトの密室』では,長編だけれどもちゃんと1つのトーンが貫かれていたし,長編も読みたいが)。この短編集の中で,ウズラとヒバリ(それぞれ漢字一文字だったが変換候補を探すのが面倒なのでカタカナ表記にしてしまった)は,パイロットの免許をとって自身操縦している瀬名さんならではの作品だとは思ったが,もっと空中でのパイロットにフォーカスした描写もきっとできるだろう。今後,この線も進めてくれたら嬉しい。ぼくにとって,アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの『夜間飛行』『人間の土地』は,すべての小説の中でも大好きな作品の1,2を争う地位にあるので,明らかにこれらの作品へのオマージュであるこの作品を,SFとして瀬名さんが書いてくれたことは,それだけで何となく嬉しい。最近,日本SF作家協会の会長にもなられたようだし,今後もますますの活躍を期待したい(『インフルエンザ21世紀』で見せてくれた筆力・取材力・構成力も素晴らしかったので,科学ノンフィクションライターとしても世界レベルだと思うし,ノンフィクションも手を引くなんて言わないで書き続けてほしいが)。
- 事務補佐Yさんのコンピュータが壊れてドスパラに注文していたニューマシンが届いたので,まずは組み立て。OS無しマシンを買ったので,以前買って使っていたWindows XPをいったんインストールしてから,群馬大学包括ライセンス契約でWindows 7にアップグレードせねばならない。包括ライセンスがOSについてはXPからのアップグレードしか認めていないものなので,面倒だが仕方が無い。
- XPのインストールは古いドライバしか使えないせいなのか時間がかかる。とよだで昼食をとってCOOPで調査に持っていく買い物をして戻ってきても,まだ終わっていないのだった。まあいいや。先に論文書き直しの方を進めよう。
- しかし論文書き直しは夕方までには終わらなかった。18:00過ぎにやっとYさんのコンピュータのセットアップが終わった。調査準備のためLABI11高崎に寄りたかったのでUNPAD結団飲み会の途中で失礼した。
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