Latest update on 2012年3月5日 (月) at 10:54:46.
- 豆科植物の効果
- どうやら豆科の木らしいので,根瘤バクテリアで土を豊かにする作用があるのでしょう。専門的なことは私にはわからないのですが,共栄植物であることは確実です。日本でも柿の木の隣にハンの木が植わっていると柿は万年豊作だと言われています(複合汚染下巻,p.12)
- 私の栽培は豆の根につく根粒菌の働きを利用します。大気中に無尽蔵にある養分をこの粒々の中にいる菌がつかまえてくれるのです(リンゴが教えてくれたこと,p.160)
- 十メートル近く伸びたトマトに大豆四粒だけでいいのです。大豆はすごい働きをします(リンゴが教えてくれたこと,p.172)
- 理想の土は山の土
- 理想の土というのは,山の土ですね。人間が耕したことのない大自然のままの土です。たとえば竹藪に入ると,足の下の土のやわらかさが違います。ふんわりとした絨毯の上にのったようですよ。ほら(……中略……)つまみあげてみると土は黒く,そして私の掌の上で
方向芳香を放った。奈良県の梁瀬義亮氏は大自然が作る堆肥について山林で悟りを開いた。埼玉県の須賀一男氏は藪の中の土を見て学んだ。自然から学ぼうとする謙虚な心に対して,自然は次々と惜しみなく知識を与えた(複合汚染下巻,p.19-20)- リンゴの木と勘違いした自然のドングリの木は,私の無残なリンゴとはまるで違う元気いっぱいの野生児の顔でした。自分の畑との決定的な違いを再確認しました。なんともいえない土の匂いです。バクテリアや菌がしっかり生きている匂いです。これが答えでした(リンゴが教えてくれたこと,p.67-68)
- 山の土というのは窒素,リン酸,カリがほとんどありません。それなのにあれほど草木が元気に育ちます。ということは,科学の常識が実は違うのではないのか,という疑問が生じます。要は根が這っていきやすい,酸素が入っている土をつくってやればいいのではないかと思うのです(……中略……)自然の山には耕起する人がいません。山に行ってミミズを探すのは容易ではありません。でも人間の畑の下にはミミズがウヨウヨいます。実はミミズは未分解の有機物を分解するためにいるのです。山でミミズを見かけないということは,山にはそれほど未分解の有機物が少ないということです(リンゴが教えてくれたこと,p.161-162)
- 雑草を抜かないこととCompanion plantsの話
- 大雨でも旱ばつでも,雑草は枯れることがない。病虫害で草が全滅するということもないのに気がつきました。きっと各種の草が共存関係を作っているのではないか(……中略……)須賀さんは田畑の雑草を除去せずに農作物を作る方法を考えついた(……中略……)「最初はこの辺りで馬の毛と呼ぶ雑草が田んぼ一面に生えました。小さくて栗のイガみたいな草です。その頃は稲もなかなか伸びなくて,黄色くていたいたしい育ち方をしました(……中略……)何年か我慢しているとウマノケもカヤツリソウも消えてしまって,コナギが生えてきます(……中略……)コナギさえ生えれば,もうしめたものです」「あのォ,どういう意味ですか」「収量が上がりますし,もう何年でもコナギしか生えなくなります」「本当ですか」「本当です。コナギは稲と仲のいい草なんですよ。この辺りの米作農は化学肥料や農薬を使っても反収五俵半くらいなんですが,コナギが生えれば間違いなく私のところもそれくらいの収穫が上ります」(複合汚染下巻,p.20-23)
- それをリンゴ畑にも応用しようと,まず土の下草を刈るのをやめました。人為的だったからです。春から一度も下草を刈らないようにしたら,草がすごく伸びました。最初はわきの下まで伸びました。大豆を蒔いていたリンゴ畑には,木の根元に多種多様な草がはえ,その中に大豆も元気に伸びているという具合(……中略……)草を伸ばすと草の中の温度は下がります。夏場には旱魃になるのでみな畑に水をやりますが,私の畑では必要ありませんでした。草によって土が乾かないからです(……中略……)だんだん,だんだん草も変わっていきました。青森でミズソバといい,秋田ではブタクサという草があります。すごく豚が好むそうで,レンゲ草の種類だと思います。とうとう草がミズソバになってしまいました。そうした畑の草の変化を見るにつけ,これはやっぱり草を刈ることがおかしいと確信しました(リンゴが教えてくれたこと,p.71-72)
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