論文紹介
この前言っていた論文紹介ページです。モデルやシミュレーション関係の論文をプールしていくというのはどうでしょうか?どこからでもアクセス可能ならば、リンクしてもいいと思いますが、無理ならタイトル、雑誌、その他必要な情報を書き留めていくといいと思います。さすがにpdfを添付するのはまずいでしょうが。←リスト作りはGood ideaと思います。よろしく(中澤)←分類を方法論視点で並べ替えて見ました。こうする方が少しは読みやすく考え易くなってくると思います。更新分は更新毎にどこかに所属させる形ではどうかと思います。宜しければ編集に手を加えまくって下さい。(にしうら)
全体像あるいは分類不可能(Overall Topics)
- Fraser C, Riley S, Anderson RM, Ferguson NM. Factors that make an infectious disease outbreak controllable. PNAS 2004; 101(16): 6146-6151. 立て続けになっちゃいますが、最近に出たウチの大ボスの方々からの投稿です(出版日のためパーティーあり)。asymptomatic transmissionについては教室の皆がSARS研究を経験して話していることで「いつをinfectiousとするのか」を思い切ってsitaで表現すると、どうなるのかというところです。方法論的にはVon Foerster equationで、偏微分が多いのは今までのヘテロ対応に関するこの人たちのやり方ですね。下記からretrieveできます。www.pnas.org/cgi/doi/10.1073/pnas.0307506101より。 -- にしうら(いんぺり) {2004-04-21 (水) 20:50:38};
- David Fone, Sandra Hollinghurst, Mark Temple, Alison Round, Nathan Lester, Alison Weightman, Katherine Roberts, Edward Coyle, Gwyn Bevan, and Stephen Palmer: Systematic review of the use and value of computer simulation modelling in population health and health care delivery. J Public Health Med 2003 25: 325-335. サービスは終わったはずなんですが,まだOUPジャーナルは全文読めるみたいです。この論文はレビューですが。 -- 中澤 {2004-03-19 (金) 23:03:10};
なんか興味深い(Somehow Interesting)
- SARS transmission: language and droplet production., Lancet, 2003 Jul 12;362(9378):170.(ただし,モデル以前の思いつき) -- 中澤 {2004-01-31 (土) 16:45:02};
非常に基礎的手法で勉強になる(Basic Methodology)
- The basic reproductive number of Ebola and the effects of public health measures: the cases of Congo and Uganda., Journal of Theoretical Biology, 2004 Jul 7;229(1):119-26.(betaの時間的分け方の苦しさから学ぶところがある) -- にしうら {2004-10-04 (月) 11:47:12};
複雑な非線形の考え:インフルエンザ(Complicated non-linear; e.g., influenza)
- Dynamics and selection of many-strain pathogens, PNAS, Dec 24, 2002, vol. 99, pp 17209-17214, まだ読んでいない上に、果たしてきちんと読みきれるか不安でここに載せるのはちょっと恐縮ですが。 -- 竹内 {2004-02-09 (月) 20:34:37};
- Dynamics of multiple strains of infectious agents coupled by cross-immunity: a comparison of models. Chastilo-Chavez編のMathematical Approaches for Emerging and Re-Emerging Infectious Diseases: Models, Methods and Theory. こっちから読んだらわかり易いと思います。中澤先生からお噂は伺っています。週末、長崎で。 -- にしうら(結研) {2004-02-09 (月) 23:05:40};
- Ferguson N, Andreasen V: The influence of different forms of cross-protective immunity on the population dynamics of antigenically diverse pathogens. Mathematical Approaches for Emerging and Re-Emerging Infectious Diseases: Models, Methods and Theory. またこの本で申し訳ないのですが、中澤先生ご紹介の文の元になっているmodel formulationです。この本の文章自体が色々なモデル構造を理解するのにとても良く書けていて、他分野ですが私の今やっているワクチンのindirect effectの元にもなっています。Fegusonさんとは4月からの仕事内容で既に教えを受けているのですが、このトピックはとても面白いと思います。 -- にしうら {2004-02-10 (火) 12:31:19};
- Ferguson NM, Galvani AP, Bush RM: Ecological and immunological determinants of influenza evolution. Nature. 2003 Mar 27;422(6930):428-33. 西浦さん,どうも。面白そうな論文があったら教えてください。IMA126は注文しているのですがまだ届きません(125だけ先に届きました)。これは,竹内君紹介のPNASの論文からPubMedのrelated articleで出てきたのですが,abstractを見た限りでは面白そうです。 -- 中澤 {2004-02-10 (火) 10:49:16};
ホスト内の非線形の潮流(Within-host Dynamics)
- Lu H, et al. Date of origin of the SARS coronavirus strains. BMC Infectious Disease 2004; 4:3. これはhttp://www.biomedcentral.com/1471-2334/4/3 からフリーです。単純で安直な故にBMCですが発展させるとインフルエンザなんかではいいものが。 -- にしうら(いんぺり) {2004-04-20 (火) 03:52:11};
- McKenzie FE & Bossert WH. An integrated model of Plasmodium falciparum dynamics JTB 2005; In Press. Within-hostとEpiを組合わせる話は聞いていたけれど、かなり無理があるかと。 -- にしうら(いんぺり) {2004-11-01 (月) 20:11:07};
- Dasika MS, et al. DEMSIM: a discrete event based mechanistic simulation platform for gene expression and regulation dynamics. JTB 2005; 232 (1) : 55-69. これは詳しくて面白い!! -- にしうら(いんぺり) {2004-11-01 (月) 20:08:20};
- Recker M and Gupta S. A model for pathogen population structure with cross-protection depending on the extent of overlap in antigenic variant repertoires. JTB 2005; In Press. NatureのPfEMP-1の続編的内容 -- にしうら(いんぺり) {2004-11-01 (月) 20:09:21};
ネットワーク理論の援用(Network Heterogeneity)
- Meyers LA et al.: Network theory and SARS: Predicting outbreak diversity.はPNASでなく,Proc. R. Soc. London Bにsubmit中ですね。http://www-personal.umich.edu/~mejn/papers/mpnsb.pdfで読めるのでいいですが。それにしてもNewmanのサイト:http://www-personal.umich.edu/~mejn/recentpubs.htmlは凄いですね。 -- 中澤 {2004-02-16 (月) 14:47:31};
- Ancel et al. Applying network theory to epidemics: control measures for outbreaks of Mycoplasma pneumoniae. EID 2003. この文献は http://ideas.repec.org/p/wop/safiwp/01-12-078.html で早く手に入ります。 -- にしうら {2004-02-18 (水) 14:14:03};
- Eubank S et al. Modelling disease outbreaks in realistic urban social networks.Nature. 2004;429:180-4. 新しい分ですが手法的に中澤先生に通じるものがあるかと思います。individual based movementのセンサスからデータを得て結果がScale freeということのようです。smallpoxを例示していますがpublic health的には新しいノイエスはないようです。 -- にしうら(いんぺり) {2004-05-21 (金) 05:31:01};
- Modeling dynamic and network heterogeneities in the spread of sexually transmitted diseases, PNAS, Oct 1, 2002, vol. 99, pp 13330-13335 -- 竹内 {2004-01-26 (月) 21:39:46};<--これは詳しくはここではないですが、入れておきました。どちらかといえばmetapopulationかしら -- にしうら(いんぺり) {2004-10-4 (月) 11:31:00};
- May and Lloyd. Infection dynamics on scale-free networks. Physical Rev E 2001。中澤先生ありがとうございました。ちなみに基礎でわかり易いMayのはhttp://t13web.lanl.gov/ldrd_dr2003/May2001.pdf で読めます。ミシガンには医学校にKrischnerがいて、別の場所でこのようにNewmanがいますが、Newmanの能力は別にしてもこれくらいのレベルは日本でもできると思います。 -- にしうら {2004-02-18 (水) 14:11:39};
- Chowell et al. Scaling laws for the movement of people between locations in a large city. Phys. Rev E. 68: 066102. (2003) これが上の関連分ですね。こちらはまだ読めていないのですがpseudo-agent-basedとあります。Newmanなんかの方法では例えばsocial interactionのscale freeを表すことはできても、その後のlatent/infectious periodは以前と同じような処理にしていました。この次の段階があるはずで、この問題が克服できるかどうか。 -- にしうら(いんぺり) {2004-05-21 (金) 05:36:33};
進化に関するモデル一般(Evolutionary Dynamics as a general)
- Imperfect vaccines and the evolution of pathogen virulence, nature, Dec 13, 2001, vol. 414, pp 751-756 -- 竹内 {2004-02-02 (月) 20:00:54};
- Kawaguchi I, Sasaki A, Boots M.Why are dengue virus serotypes so distantly related? Enhancement and limiting serotype similarity between dengue virus strains.Proc R Soc Lond B Biol Sci. 2003;270:2241-7.タイで数学科の子と読んだことがある文献です。引用されているかと思いますが、上のScienceはこの方ですよね?Mackintonの話と少しモデルの考え方が違い、進化モデルとしても難しいなと感じました。デングはStrain specific immunityがある程度はっきりしているので、理論としてとてもやり易いのだと思います(統計も豊富)。 -- にしうら(徹夜) {2004-02-12 (木) 09:51:42};
- Hastings I.M., Paget-McNicol S., Saul A.: Can mutation and selection explain virulence in human P. falciparum infections?, Malaria J. 2004. Mar. 2 突然変異と淘汰でP.f.の病原性を説明するモデル:http://www.malariajournal.com/content/pdf/1475-2875-3-2.pdf。 -- 中澤 {2004-03-03 (水) 02:01:02};
- "Large Shifts in Pathogen Virulence Relate to Host Population Structure," by M. Boots at U. of Sheffield in Sheffield, UK; P.J. Hudson at Penn State U. in University Park, PA; A. Sasaki at Kyushu U. in Fukuoka-shi, Japan. Science, Feb 6 2004: 842-844. これも面白そうです。Supporting Online Material:http://www.sciencemag.org/cgi/data/303/5659/842/DC1/1にモデルが載っています -- 中澤 {2004-02-11 (水) 16:31:48};
- Iwasa Y, et al. Virus evolution within patients increases pathogenicity. JTB 2005; 232 (1):17-26 Biologicalにはしっかり根拠の得られていない部分。 -- にしうら(いんぺり) {2004-11-01 (月) 20:06:12};
空間的あるいはメタ個体群動態(Spatial Dynamics and/or Metapopulation)
- Metapopulation dynamics of bubonic plague, nature, Oct 19, 2000, vol. 407, pp 903-906 -- 竹内 {2004-02-02 (月) 20:02:49};
- Hakoyama H & Iwasa Y. Extinction risk of a meta-population: aggregation approach. 2005; JTB In Press n-Populationまでの理論がdensity dependentなextinctionで表現される。しかし、この先の現実的応用はどうすればいいのだろうか。 -- にしうら(いんぺり) {2004-11-01 (月) 20:12:42};
分岐過程の応用(Branching Process applied)
- Antia R, Regoes RR, Koella JC, Bergstrom CT. The role of evolution in the emergence of infectious disease. Nature 2003; 426: 658-661. 抄読会であがっていたものです。Muti-type branching processを利用したアイデアです。内容はそんなに難しくないので発想自体に面白さがあるのですが、further studyが難しい(?)supporting documentがどこかにあったので後で付け加えます。 -- にしうら {2004-03-14 (日) 19:32:17};
- Ferguson NM et al. Public health risk from the Avian H5N1 influenza epidemic. Science 2004; 304: 968-9. 身内モノの上にちょっとニュースが遅くて申し訳ありませんが、avian fluもののトライですね。以前からのinfluenzaのevolutionとの繋がり研究です。http://www.sciencemag.org/cgi/content/full/304/5673/968 からどうぞ。 -- にしうら(いんぺり) {2004-06-02 (水) 19:24:07};
- 例の件は返信が遅くて済みません。Scienceにはpolicy forumなんてコーナーがあるんですね。結論からすると,たしかにこのコーナー向けのものみたいですが。いずれにせよこれだけではシミュレーションの詳細がわからないのでSuppl.も見なくてはなりませんね。 -- 中澤 {2004-06-02 (水) 19:49:00};