国際情報検索（2015年）

Latest update on 2015年4月21日 (火).

授業のテーマと到達目標

国際保健分野では英語による情報検索とその読解，分析がきわめて重要である。

本講義では，実際の国際保健分野における問題を各自選んで系統的に文献検索を行い，レビュー論文を書くことを目的とする。そのため，WHOやFAOなどの国際機関のレポートやニュースリリース，学術雑誌掲載論文などの情報源から適切な情報を得る方法，その情報をまとめる方法などについて説明する。まとめたレビュー論文を参加者間で討論することで理解を深める。

授業の概要と計画

選択科目であるため，参加人数により内容は変わる可能性がある。以下は一例である。選択希望者は，4月7日1限にB202に集合されたい。

（１）国際的な情報検索の方法論（参照），2015年4月7日: ＊研究論文の成立要件; ＊原著論文とレビュー（総説）はどう違うか; ※原著論文の例／レビュー論文の例
（２）WHOと米国CDC，ProMEDメール等から感染症等の流行状況と対策について知る，2015年4月14日→出席者ゼロのため無し: 演習課題（ミニレポート）; World Health Organization; WHO神戸センター; WHO疫学週報（神戸大学大学院保健学研究科の事業として1999年から継続してきた，Weekly Epidemiological Recordの抄訳）; Center for Disease Control and Prevention, USA (CDC); 国立感染症研究所・感染症情報センター; ProMED-mail（国際感染症学会により提供されている，新興感染症情報がメールで得られるプロジェクトのサイト）; ■例えば，Yahoo! NewsでAFP記事として帝王切開の世界的「まん延」に警鐘、WHOを見たら，詳細を知るためにWHOのサイトを見てみる。この場合はトップページに掲示されているので簡単だが，すぐには見つからなくても必ず情報源はあるはずなので探して確認する（追記：4月21日，まだトップにあるけれども，ニュースリリースや今回発表されたWHO StatementのExecutive summaryへのリンクを記録しておくと，後々有用と思う。なお，pdfについては，訂正や補足情報があってもそれ自体は書き換えられずに，別途修正が出ることが多いので，ダイレクトリンクだけでなく，そのpdfを紹介しているページのURLも記録しておく方が良い）。; ■（4月21日追記）4月21日現在，上記記事は既にYahoo! Newsからは消滅している。こういう場合，AFPからの転載ということはわかっているので，AFPのサイトに行ってから検索するのでもいいが，たいていの場合，Googleで長いフレーズをそのまま検索する方が効率が良い。やってみると，案の定，今日現在ではAFPの当該記事が一番上に表示された。
（３）UNHCR，UNICEF，FAOから難民や子供の栄養・食糧問題を知る
（４）WHOや米国NCI等から世界のがん対策について知る
（５）レビュー論文あるいはメタアナリシスの読み方と書き方についての実践演習：: （５-１）テーマ選定：インフルエンザパンデミック，先進国における風疹，薬剤耐性結核，コレラの流行，天然痘の撲滅，バイオテロ対策，ポリオ対策，マラリア対策，都市の健康格差とスラムの問題など，国際保健上，各自が関心をもつテーマを選定する; （５-２）そのテーマについての良いレビュー論文を探して読む。その論文で引用されている論文のうち重要なものは原論文における記述が適切に引用されているか確認する。さらに，そのレビュー論文を引用している，その後の研究論文を検索して読む。もし既存のレビュー論文がなければ，関連する原著論文を系統的に検索してすべて読む; （５-３）そのテーマについてこれまでに何が分かっていて何が分かっていないかをまとめる。その過程で可能ならメタアナリシスを行う（宿題とする）
（５-４）各自がまとめた内容について発表し，討論する

成績評価と基準

各自の発表内容や他の発表者へのコメントなどから総合的に評価する。

履修上の注意（準備学習・復習、関連科目情報等を含む）

ある程度の英語の理解力は必要である。

オフィスアワー・連絡先

火曜日18:00～18:30，E707

学生へのメッセージ

英語による情報検索は今後必須なので，多少英語が苦手であっても，頑張って参加することをお薦めする。

参考書・参考資料等

随時提示する。

キーワード

国際保健，情報検索

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