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個別メモ
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【第149回】 寒い朝(2004年11月17日)
- 5:15に起きたのだけれども,空が一点の曇りもなく冴え冴えと晴れているために放射冷却が起こって寒くて仕方なく,炬燵に入ったら居眠りしてしまったようで,気がついたら6:45だった。慌てて湯を沸かし,昨夜の残りのごはんにお茶漬けの素をかけて湯をかけてかきこみ,それだけでは寂しいのでリンゴを半分切って食べ,昨夜から水につけておいたのと併せて今使った食器を洗って,妻子を起こして,出発。自転車を漕ぐとき手が痛いくらいに風が冷たい。これはいよいよ手袋無しでは過ごせない季節になってきたな。
- 往路あさま504号は,今日は4号車まで自由席だったので,4号車に乗っている。PHSに転送されてきていたのでPNASのTOCメールを見ていたら,日本人の研究グループによるセレン絡みの論文があった。これは教室内に知らせなくてはならないだろう。Statisticsセクションの論文も何だか思わせぶりなタイトル("Tropical geometry of statistical models"と"Parametric inference for biological sequence analysis")で興味を惹かれた。後でチェックせねば。
- Amazonからメールが来て,先日注文した何冊かの本が漸く発送されたとのこと。内容はといえば,ハーヴァード公衆衛生グループによるマルチレベル分析の本が2冊,アーミテージの医学統計の本(かつて借りて読んだのだけれども,やはり手元に必要な本だ),中西準子「環境リスク学−不安の海の羅針盤」(平安堂とか煥乎堂とか,大きな本屋に行く度に探していたのだが見つからないので)など。とはいえ,新幹線の中では,昨夜から読み始めた,香山リカ+森健「ネット王子とケータイ姫」(中公新書ラクレ)なわけだが。
- まずい。何日か前にもらったメールを探して件名をブラウズしていたら,返事を書くべきなのに読み逃していたメールと,後で返事を打とうと思ってそのままにしていたメールが見つかった。返事を書くべきメールは,とりあえず返信ウィンドウを立ち上げて,草稿フォルダに入れておくことにしよう。とはいえ,これでは,読んでもいないときの対策にはならないのだが(ごめんなさい>にしうら@いんぺりさん)。
- 発送したというメールが届いたのは深夜2:44だったのだが,11:00にはもう現物が到着した。妙に早いな。Armitage, Berry, Matthewsの"Statistical Methods in Medical Research"は2002年に第4版になっていて,ぼくが以前借りて読んだ版よりずいぶん厚くなっていて,構成も変わっていた。民族衛生学会で会ったK先輩から多重共線性への対処についてちょっと尋ねられたのだが,この本には,ある説明変数をそれ以外の説明変数の従属変数として重回帰分析したときの重相関係数の2乗を1から引いた値の逆数をVIF(Variance Inflation Factor; 分散増加因子とでも訳したらいいか?)として,VIFが10を超えたら多重共線性を考えねばならないという基準と,centringという調整方法と,DBPとSBPみたいに本質的に相関するものだったら片方だけを説明変数に使うという対処法が載っていて,この本では追及しないがリッジ回帰がいいと書かれていた。Rではどうなっているかと思って,Maindonald and Braun "Data analysis and graphics using R"を見てみたら,DAAGライブラリにvif()という関数があってVIFを計算でき,MASSライブラリのlm.ridge()関数でリッジ回帰ができるようだ。リッジ回帰をするためには分析者がチューニングパラメータlambdaを選ばねばならないのだけれども,試行錯誤して最適なところを探すとよいとのこと。ほぅ。
- 昨日の結果をみたS先生から確認のために入ってきたメールをみて,Rのvar.test()の出力について大きな勘違いをしていたことに気づいた(昔からずっとそうだったのかどうかはわからないが,少なくともR-1.7.0の時点で既に現在と同じ仕様になっている)。要するに,Rのvar.test()関数のデフォルトは,1より大きなF比を出すために2群を入れ替えるなんてことはしてくれず,F<1の場合も考えて両側検定しているのだった。このやり方は,古川・丹後「医学への統計学」(朝倉書店)にも2つの方法の1つとして出ているので,決してRが悪いわけではない。それにしても,一昨日の課題の回答を作る時点でF<1だったんだから気づいても良さそうなものだが,それだけぼくが間抜けだということだ。「Rによる統計解析の基礎」の読者の方は,申し訳ないのだけれども,正誤表に追記したのでご覧いただきたい。
- いろいろメールの返事を出したり,明日の一木会の発表準備を始めたり(なんでこんな時期に引き受けてしまったんだろう!),来週の講義資料を作り始めたり,なんてことをしていると,とても仕事が終わらない。既に20:00を過ぎてしまった。一木会のことを考えたら泊まった方がいいのかもしれないのだが,風呂に入りたいので帰ることにする。
- 研究室を出たのが20:40を過ぎていたので,21:05新前橋発の上越・高崎線でないと21:32高崎には間に合わなかった(この時間の両毛線は本当に本数が少ない)。無意味に高崎での待ち時間が長いのが腹立たしい。復路あさま563号。「ネット王子とケータイ姫」は,そうだろうなあと思うような記述が多いが,よくまとまっていて読みやすい。
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