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個別メモ
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【第754回】 いろいろ(2007年3月8日)
- 6:00起床。わずかに雪が降っていて寒かったが,娘と朝練をしてきた。往路あさま512号。新前橋駅駐輪場の年間契約を更新した。
- 午前中は経理関係の対応1件,事務書類作り1件の他は,データ入力をして,だいぶ進んだ。昼に助講会の仕事を少しやって,再びデータ入力とかメールとか。
- 例年のことだが,この時期,花粉症から喉を痛める。マスクはしているんだが,喉が痛くて困る。鼻水と目のしょぼしょぼ感とともに集中力を奪っていく。
- 日本がなぜかくも大量のタミフルを輸入しているかといえば,パンデミックが起こってしまった場合の治療用の備蓄をしているからだろう。今日付けで再改訂版が公開された「行動計画」によれば,政府が1050万人分,都道府県が1050万人分,流通量が400万人分となっているが,これは最悪の事態に備えたものといえる。この2500万人という患者数推計に使われたモデルはCDCのMartin Meltzerらにより2000年に発表されたFluAid 2.0である。かなりシンプルなモデルのように思うが,実際にこれが政策決定に使われているのだ。しかし本来,タミフルの備蓄は,新型インフルエンザ発生時に初期段階で封じ込めをするためというのが第一義だったのではないか。最初の患者が発生してからおよそ三週間以内に発生地域の住民の八割に抗ウイルス薬を予防的に投与すればその他の公衆衛生学的措置と併せて初期段階での封じ込めが可能だという2005年のNatureとScienceの数理モデル論文(オリジナルを読んでないが,山本太郎『新型インフルエンザ 世界がふるえる日』岩波新書のp.147にそう書かれている)の結果は,日本の政策ではいまだに取り上げられていなくて,最悪の場合のみ考えた対策が行われているように思う(2500万人は予測値の上限のようだ)。治水の基本高水と同様,その面だけ考えれば安全係数の大きな対策になっているが,他の面からみるとどうなのだろうか。封じ込め用には,10万人分くらいを国家備蓄して,発生と同時に現地に送りこむシステムを考えておく方が合理的だろう。備蓄用タミフルは値段が違うので通常の治療用には使えないことになっている(去年の朝日新聞記事)から,新型インフルエンザの発生が5年間なかったら入れ替えねばならないことから考えても,そんなに大量にストックしない方がいいと思う。かつ,もし新型インフルエンザ封じ込めの鍵として使いたいなら,耐性が出ては困るから,できるだけ通常のインフルエンザ治療には使わないでおく方がいいと思う。3月1日までパブコメが行われていた,抗インフルエンザ薬に関するガイドライン(案)でも,重点的予防投与による初期封じ込めという視点が欠けているようなのは残念だ。見逃しがあるかもしれないが,以上とりあえずメモ。
- 復路あさま551+553号。『桜川ピクニック』を半分過ぎまで読んだ。
▼前【753】(また締め切り近い(2007年3月7日)
) ▲次【755】(『桜川ピクニック』読了(2007年3月9日)
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