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【第755回】 『桜川ピクニック』読了(2007年3月9日)
- 6:00にアラームが鳴って,着替える余裕もなくコタツで眠っていたことに気づいた。娘と朝練をして食事をして出発。往路あさま512号。川端裕人『桜川ピクニック』文藝春秋,ISBN 978-4-16-325700-6(Amazon | bk1 | e-hon)を読了。連作短編形式の父親育児小説集。今となってみると懐かしい感じのする(なんていう読者はあんまり多くないかもしれないが),幼少期の子供とのかかわり,職場との関係,保育園を通したweak ties,共稼ぎ家庭における自分の妻であり子供の母親である人との葛藤,といった風景が点描される。この連作短編に登場する主なパパである恵,治,誠は,それぞれ川端自身の投影なんだと思う。一言ずつコメントしておくと,「青のウルトラマン」は切なかった。「前線」は不思議な作品だ。「うんてんしんとだっこひめ」は微笑ましい。「夜明け前」で吠える治とフェンスを殴る誠の気持ちはわからないでもないが(とはいえ,もし少女たちが金銭をもちださなかったら行き着くところまで行っていたのかと考えると,ちょっと共感できないが),自分はそこまで煮詰まらなかった。「おしり関係」は素晴らしい。なるほど,確かにおしりは誰にでもあるな。そこをパンクな音楽にしてしまうという自由な発想がいい。ここから考えると恵がいちばん素の川端に近いか。で,大笑いした後に「親水公園ピクニック」で大団円なわけだが,そこは川端なので,タンケンタイが宇宙生物(と彼のブログでも書かれている生き物)を見つけてしまったりする,子供と一緒のセンスオブワンダーも忘れていない。
- データ入力が終わるか微妙。間に合わなかったらどうしよう。
- 終わらないまま会議の時刻になってしまった。会議から食事会へとスムーズに進んだのは良かったが,タクシーがなかなか来なくて終電に乗れなくなってしまい,研究室泊せざるをえないのは誤算だった。
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