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個別メモ
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【第1946回】 一木会準備とか(2011年8月3日)
- 岡山の講義でのプレゼン資料の準備なども必要だが,今日は,急遽明日発表することになった,一木会の話題提供の準備をする。といっても,最近相談が多かったので資料が揃っている,サンプルサイズの決め方についてなので,新しい情報を集める必要はなく,まとめればいいのだが。私用では,そろそろ地域の会の配布物も作らねばならないのだが,できるとすれば今夜か。
- 中西準子さんの「雑感」が更新された。根本的な勉強ができてないので書けない,というのは良くわかる。放射線の健康影響の話は,考えなくてはならないファクタや先行研究が多い上に,調べられていないことも多いという恐ろしい状況にある。たいていの研究テーマなら,多くの専門家がいいレビューだと認めるような基本論文が存在するものだが,放射線の健康影響については,偏った立場から書かれた文献もたくさんあり,イデオロギーを排して文献を読むのが困難だ。中西さんが言及されている福井県立大学・岡敏弘さんの『放射線被爆回避の簡単なリスク便益分析』(リンク先はpdfファイル)は後でじっくり読もう(タイトルは「簡単な」となっているが,これはeasyではなくてsimpleという意味だと思う)。
- 川端君の新作『ギャングエイジ』は既に本屋に並んでいるはずなので,先週から平安堂とかくまざわ書店とかLABI1高崎の地下で探しているのだが見当たらない。長野や群馬ではまだ出荷されてないとか? 今夜は煥乎堂に寄ってみよう(まあ,Amazonに発注してしまえば済む話だが)。内容はWeb文蔵に発表されたときに毎回読んできたので,だいたいわかっているが,やはり書籍となった形で通読したい。Web文蔵で読んでいた時の印象としては,灰谷健次郎『天の瞳』(小学校は幼年編II〜少年編Iだったと思う)以来の,本格的な学校小説だと感じていた。『天の瞳』は達人に囲まれて成長していく子供にフォーカスした話で,ある意味理想像なのだが,『ギャングエイジ』がフォーカスするのは成長する新人教師であり,校長先生だけはちょっと『天の瞳』の達人たちと似た香りを漂わせているけれども,周りの人々は現代の日本の地方都市とか都市近郊ならば現実にいてもおかしくない,普通の人々だし,子供たちも普通にいてもおかしくない子供たちであったと思う。PTAも含めて,川端自身も経験したり見聞きしたであろう苦難に出会って,足掻き苦しみつつも,しっかり向き合ってそれを乗り越えて行く主人公から元気をもらえる作品であったと記憶している。
- 20:30頃まで一木会準備をしていた。終わらなかったが疲れたので帰途に就いた。煥乎堂はさすがで,『ギャングエイジ』を無事に買うことができた。しかし,新前橋で上野行きに乗れなかったので,復路あさま553号まで,高崎で55分待ちになってしまった。新幹線待合室で流れていたテレビが,ちょうどヤクルト対ドラゴンズ戦,10回裏の谷繁選手の打席だったが,うーん,あの球を見逃しはいかんだろ。平田選手は相変わらず自分が決めてやるという大振りだったが四球で,次の荒木選手には期待したが打ちあげてあっけなく引き分けで残念だった。ツキも足りないと思うが,四番が結果を出せなくては負けるよな。残りの時間で黒川博行『煙霞』を読了。主人公は高校教師で,私立学校経営絡みの話だが,これは断じて学校小説ではなく,コンゲーム風味のピカレスクロマンであった。実にB級だが,ミステリとしてはそれなりに凝っていて楽しめた。好みからいうとエンディングは違う方が良かったが,まあ,これはこれで納得のいく決着ではある。
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