サイトトップ | 好きな音楽 | 分割ページ
Little Glee Monster
最終更新:2017年11月17日(金)
☆お願い☆ このページをリンクされるときは,分割ページの方をリンクしていただければ幸いです。このページは長すぎて,一部分だけの更新をフォローしていただくには無駄が多いためです。
2017年11月17日から自動的に分割ページに移動するように設定しました。
関連リンク先
ファンサイト・ファンによるブログ及びエントリ
Discography with short review
- 『放課後ハイファイブ』
- ■メジャーデビュー作。4曲入り。表題作「放課後ハイファイブ」は等身大の元気さを前面に出した曲だが,決してそれだけではなく,日本人にはなかなかないグルーヴ感が凄い。
- ■2曲目の「空は見ている」を歌いながらCupsをやっている動画がYou Tubeにアップロードされている。当時は気づかなかったが,ドラマ「問題のあるレストラン」でも,きゃりーぱみゅぱみゅがゲスト出演した最終回にレストランの客の役で出演し,きゃりーぱみゅぱみゅよりも上手くCupsをやっていたのだった。見た目はその辺にいそうなごく普通な感じの女子中高生なので,「問題のあるレストラン」ではまったく目に止まらなかった。しかし,歌い始めると最初の発声だけでその場の空気さえ変えてしまうような素晴らしいボーカリストの集まりであり,あの使い方は勿体なかった。10代の女性が6人もいると,なかなか名前は覚えられないのだが,リトグリは1人ずつ声にもビジュアルにも個性があり,だいたい立ち位置も同じ(左から,かれん,MAYU,芹奈,manaka,麻珠,アサヒ)なので,「好きだ。」で知ってから2ヶ月くらいで覚えてしまった。
- ■3曲目の「ダイヤモンド」は典型的な応援ソングで元気が出る佳作。4曲目にJackson5の"I Want You Back"のカバーをもってきたのが渋い。最後にマイケルのパートを,半ば遊んでいるかのように自在に歌っているのは芹奈だと思うが,デビュー盤の時点でこのクォリティは恐ろしいほどだ。
- 『ガオガオオールスター/人生は一度きり』
- ■入っている曲は予備校のCFに使われていた応援ソング「人生は一度きり」,ポケモン映画とタイアップしていて,着ぐるみで歌い踊るMVのインパクトが強くて一度見たら頭から離れない「ガオガオオールスター」,何とも格好いい"Brand New Me"に加えて,麻珠のソロで「君を今でも」の4曲。
- ■「人生は一度きり」の歌詞は素晴らしい。CDやCFはアップテンポな歌唱なのだが,LIVEではスローテンポで入ることもあり,これがまた良い。
- ■(2016年10月30日追記)「Brand New Me」のMVは,まるでKARAの「Pretty Girl」のMVのようで,リトグリは実はこういう感じでもいけるのかと思わせる。でも,リトグリの歌唱があれば,妙に凝ったMVを作るよりも,普通にライブ映像があれば十分なので,最近の「生演奏・生歌」のMVの路線は正しいと思う。
- 『青春フォトグラフ/Girls Be Free!』
- ■表題曲の「青春フォトグラフ」は,JPop史上最高の卒業ソングだと思う。実際にどこかの高校で撮影したらしいMVも素晴らしい。
- ■2曲目の「Girls Be Free!」も「青春フォトグラフ」と同様,自分を解放して好きに生きていいんだよという自己肯定感あふれる応援ソング。種ともこの「パンプスレースソング」,チャットモンチーの「とびうおのバタフライ」,KARAの「Girls Be Ambitious」の系譜に連なる佳作。3曲目「So Long Good Bye」と4曲目「SEASONS OF LOVE with K - Live version -」のような曲を聴くと,リトグリというグループが如何に上手いかがわかるし,ともかく圧倒される。
- 『好きだ。/書きかけの未来』
- ■2015年の夏から秋にかけてTBS系で金曜22:00に放映されていた『表参道高校合唱部!』というドラマの主題歌が「好きだ。」で,ストーリーも若い俳優陣の演技も素晴らしく,それ以上に合唱が素晴らしかったドラマでありながら,クライマックスで流れてきたこの曲は,それに決して負けていないどころか,クライマックスシーンをより盛り上げてくれた名曲であった。
- ■YouTubeで検索してみると,ティーンエイジャーの女性ボーカルグループとして2014年にメジャーデビューしていて,カバーも含めてどの曲も素晴らしい歌唱力と表現力に圧倒されたので,アマゾンで買える4枚を一気に買ってしまい,ほぼ毎日聴くようになった。
- ■このCDに入っている「HARMONY」のライブを聴くだけでも,ライブでのパフォーマンスの凄さがわかる。
- 『Colorful Monster』
- ■満を持して2016年1月に発売されたファーストフルアルバム。最高としかいいようがない超傑作。発売と同時に購入してから春先までは,ほぼ毎日聴いていたが,「人生は一度きり」「書きかけの未来」「全力REAL LIFE」のような頑張るヒトへの応援ソングも素晴らしいし,「SAY!!!」「Lady Marmalade」みたいな格好いい曲も素晴らしいし(「SAY!!!」は聴けば聴くほど素晴らしい決意のうたでもある。You Tubeにアップロードされている,観客がほとんどいない,地方巡業みたいなところでの全力での歌唱は見ていて泣けるほど感動した),「Feel Me」のようなJazzyな曲まで歌いこなしてしまうのはまさに天才としかいいようがない(個々の上手さに加え,たぶんグループとしての猛練習の成果であろう完璧なハーモニーが素晴らしい)。
- ■このところ通勤音楽はLittle Glee MonsterのColorful Monsterで,もちろんSAYとか書きかけの未来も含め,既に知っていた曲も名曲揃いなのだが,応援ソング系では全力REAL LIFEが素晴らしく,通勤中にこの曲になると元気が出る。とはいえ,このアルバムの白眉はCharaが作ってプロデュースしたFeel Meと思う。この曲はLittle Glee Monsterの音楽に新境地を切り開き,大人になっても素晴らしいボーカルグループであり続けることを確信させてくれた。(鵯記1208)。
- ■4時間半余りの新幹線移動の間は,Little Glee MonsterのColorful Monsterを何度も聴きながらいろいろな論文査読をしている。これは素晴らしいアルバムだな。「永遠に」「Eyes to me」「ファイト!」といった名曲に,ゴスペラーズ,吉田美和,中島みゆきとは別の魅力を吹き込んでくれるリトグリの歌唱力は素晴らしい。もっとも,中島みゆきの「ファイト!」を聴き直してみようと思って『大吟醸』を聴いたら,これはこれで他には代えがたい良さがあることを再確認してしまったが(中島みゆきの「ファイト!」は,ちょっとラヴェルのボレロみたいな感じがする)。なお,「ファイト!」で歌われる川を遡っていく魚は,昔は何となくサケのイメージだったのだが,良く聴いてみると,冷たい水の中を震えながら遡っていく「痩せこけた魚」,かつ「小魚たちの群れキラキラと海の中国境を越えていく」なので,海から川を遡って成長するタイプ,つまり降河回遊するウナギとか,あるいは海水性両側回遊のスズキなのかと思い直した。ところが,ウナギは温かい水にしか棲まないから,やっぱりちょっとイメージが違うし,スズキもセイゴが遡上するときはもはや小魚でない感じだから,むしろ川で孵化するけれどもすぐ海に降って,5~6 cmに成長した後,春から初夏に温かい水を嫌って群れで川を遡るという,淡水性両側回遊のアユなのかもしれない。きっとそうなのだろう。なお,この辺の話は,前にも触れたが,塚本勝巳『大洋に一粒の卵を求めて:東大研究船、ウナギ一億年の謎に挑む』新潮文庫,ISBN 978-4-10-126006-8(Amazon | bk1 | e-hon)が抜群に面白い。(鵯記1219)。
- 『My Best Friend』
- ■2016年5月に発売された。4曲入りミニアルバム的なバラエティに富んだ名盤。moraでハイレゾ版がダウンロード購入可能なことがわかり,ハイレゾ版も買ってFiio X3で通勤音楽として聴いているが,実に素晴らしい。
- ■第一印象をメモしておく。それぞれまったく違う表情をみせる4曲と表題作インスト版の5曲入り。ヒャダイン詞曲のJOY以外はCFや番組タイアップで聴いたことがあるがフルコーラス聴いて新たな良さを発見した。1曲目に入っている表題曲「My Best Friend」は本人たちも登場していて芹奈が妙にプロっぽいフォームでフックを掛けているボウリングシーンが印象的なラウンドワンのCFで使われている。既にYouTubeで公開されているショートバージョンのPVでのステップも印象的だが,高校生が同性の親友に向ける強い友情を実に楽しげに歌い上げた等身大の名曲と思う。これまでの曲でいえば「青春フォトグラフ」とか「放課後ハイファイブ」の系統。2曲目の「Happy Gate」はソニー損保のCFで使われていて,既存の曲で言うとCupsをやっていた「空は見ている」が近い感じ。が,ソニー損保CFの使われ方ではこの曲の良さが10分の1も出ていないことがわかった。いい曲だ。3曲目「Never Ending Dreamer」は春の甲子園のテーマ曲として使われていた,マイナーコードだがアップテンポで格好いい。歌詞は「書きかけの未来」とか「人生は一度きり」とか「全力REAL LIFE」と同様,未来に向かってgritするものだとはいえ,曲想はこれまでのLittle Glee Monsterにはなかった感じ。これを歌いこなす実力は凄いと思う。4曲目が注目の「JOY」で,ヒャダイン作だから,ももクロに提供していたような,どちらかといえば奇を衒った感じの曲をもってくるのかと思ったら,全然そうではなくてコーラスグループ向けの王道というか,使われる音域が広くて,歌詞もリトグリ自身の気持ちにたぶん合った前向きなもので,ハーモニーを聴かせるところもあり,今後長く歌われる曲になるのではないかと思われた。そもそも「JOY」というタイトルの曲は,YUKIの「JOY」もSMAPの「Joy!!」(というか,作詞作曲が赤い公園の津野米咲なので,むしろ赤い公園がセルフカバーしてくれたらもっと名曲になると思うが)も名曲なので期待していたが,新しさよりも王道を狙ってしかもスタンダードとなりうる質の高さを見せてくれたのは想像を超えていた。最後の5曲目に入っている「My Best Friend」のインストがまた良い。たぶんLittle Glee Monsterと同世代が多いと言われるファンがカラオケとして使うのにも重宝するのだろうが,インストの楽曲として聴くだけでも十分に楽しめる。というわけで,大満足の1枚だった。(鵯記1302)
- 『私らしく生きてみたい/君のようになりたい』
- ■2016年8月17日発売予定。関西人から「どっちやねん」とツッコミを入れて欲しいかのようなカップリングタイトルだが,たぶん「私らしく生きて」いれば,「君のようになりたい」と思って貰えるような存在になれるというストーリーなのだろう。「私らしく生きてみたい」はYouTubeで先行公開されている公式MVを見ればわかるように,ダンサブルで格好いい曲。作曲が亀田誠治,作詞がいしわたり淳治というJPop黄金コンビによる作品で,途中にいかにも亀田誠治らしいベースラインが入る。「君のようになりたい」はディズニー公式チャンネルでMVが公開されている,この夏のディズニー映画「ジャングル・ブック」のキャンペーンソングだが,まるで「SING SING SING」のようなイントロからニューオーリンズ風のビッグバンドジャズっぽさが全開で,この曲をこんなにもスウィング感たっぷりに歌ってしまえる高校生って凄いと思う。日本語版の詞はいしわたり淳治なのだが,このインタビュー記事によると英語版もレコーディングしているようで,どこかで英語版もダウンロード購入できるようにしてくれると嬉しい(映画のサントラ日本版のディスク2に入るという未確認情報を得たので,サントラも買ってしまうかも……と思っていたが,結局,この曲だけAmazon Musicでmp3をダウンロード購入した)。
- ■初回限定盤A, B,通常盤と3種類が発売されるのだが,収録曲とDVDのコンテンツが違うので,初回限定盤AとBを両方予約してしまった。全部入りから少しずつ減らしたサブセットを別売りする形ならば全部入り1枚買えば済むのに。(2016年8月5日記)
- ■8月18日に入手。Aは1曲目が「私らしく生きてみたい」,2曲目が「君のようになりたい」で,Bは1曲目が「君のようになりたい」,2曲目が「私らしく生きてみたい」と曲順が逆になっている。タイトル曲2曲は既に相当聴いているのでとくに新しい感動はないが,3曲目の「Summer Days」はまるでKaraの夏曲(「Go Go Summer」とか)か,Goosehouseの「オトノナルホウヘ→」か,キマグレンの「LIFE」のような雰囲気の,まさに「夏!」という感じのアップテンポな曲。A, Bで異なる4曲目はどちらもスローナンバーで,Aの「かかげた空へ」もBの「きっと大丈夫」も第一印象は似た感じで(どちらかといえば「かかげた空へ」の方がオリジナリティは高いと思うが),わりとありがちな応援ソングかなあ。青春映画のエンドロールで流れたら似合いそうな。決して悪い曲ではないのだが,敢えてリトグリが歌わなくてもいいのではないか。これならむしろ「君のようになりたい」のアカペラ版と英語版でも入れてくれた方が良かったと思う。5曲目のインストもAとBで違う曲が入っていて,それぞれ1曲目のインスト版が5曲目になっている。DVDは,Aが「私らしく生きてみたい」のMVとそのメイキング,Bが「人生は一度きり」と「小さな恋が、終わった」の2015年11月29日のライブパフォーマンスであった。
- ■映画ジャングル・ブックのキャンペーンで「君のようになりたい」を一緒に歌って踊ろうという企画が行われていて,たくさんの動画がYouTubeにアップロードされている(締切が8月14日だったようだ)。いくつか見た中では,甲府第一高校のアカペラは凄いと思う。タップダンスも面白い。AKB48の「恋するフォーチュンクッキー」を世界のJICA事務局が踊ったときみたいなノリの109シネマズスタッフの動画もあったが,たぶんこれは選考対象外だろうなあ。(追記:ここに書いた3つのグループはどれも何かの賞を貰ったようだ)
- ■テレビを付けたらちょうどLittle Glee Monsterが「君のようになりたい」を歌っていたが,出だしのSing Sing Singのようなコーラスアレンジは,さすがBROAD6のというかINSPi圭介氏。今日公開されたYouTubeのビッグバンドジャズをバックにバーで演っている体の【生歌・生演奏】版も良いが,それ以上に凄いパフォーマンスだった。(2016年8月19日の鵯記より)
- 『はじまりのうた』(2016年11月9日発売,Amazonで予約していたので8日入手)
- ■新作のタイトルが「はじまりのうた」であることがわかった。これまでの作品の売り上げ枚数よりも少ない限定販売というマーケティング戦略は間違っていると思うが,タイトルだけでも期待してしまう。カップリングの「Magic snow」はYouTubeで聴いたことがあるがいい曲だし,『Colorful Monster』に入っているChara作の「Feel Me」のライブバージョンが収録されているのも嬉しい。買えなかったファンのために,Sony Musicはせめて通常版も出すべき。Sony Musicは(というよりもgr8!recordsレーベルは,というべきか)こういう妙なマーケティング戦略をGoose houseでもやっていて,『Phrase #5 この指とまれ』と『Phrase #6 サクラへ』をmoraとiTunesでの配信のみで販売し,未だに彼らのアルバムには収録されていない。ぼくは,2015年に出た『アイのうた2』というリミックス・コンピレーションアルバムシリーズの,mixed by DJ FUMI★YEAH!の方に「この指とまれ」が,mixed by Q;indivi+の方に「サクラへ」が収録されたので,それだけのために2枚とも購入してしまったが,若いファンはそんな買い方はできないだろうから,やっぱりファンの方を向いていないマーケティング戦略と思う。リトグリもグースも他が真似できない凄い実力があるのだから,妙にCDの売り方に凝るよりも,良い楽曲を作って全世界向けの露出を増やす努力をするだけで良いと思うのだが。(2016年10月8日の鵯記より)
- ■School of Lockでリトグリの「はじまりのうた」が初オンエア(この数日,LINE BLOGでメンバーそれぞれの歌の「はじまり」が語られ,満を持したタイミングで)された。
「私らしく生きてみたい」に続き,いしわたり淳治+亀田誠治コンビの曲(10月30日訂正:どこかのサイトに書かれていたのでそう信じていたが,ガセネタだった模様。作詞家本人からのtweetによってわかったが,正しくは「好きだ。」や「Never ending dreamer」を作詞された)前田甘露さんの作詞による曲で,絆をテーマにしているということだが,普通に聴くと,何らかの意味でハードルを越えて関係性が変わった2人の「はじまり」のうたのように思える。(武道館向けの曲なのだとは思うし,そう思って聴くと良い曲なのだが)もう少し抽象度の高い歌詞の方が想像を働かせる余地が大きくて良かったかもしれない。もちろん,相変わらずリトグリの歌唱,とくに複雑なハーモニーは唯一無二で素晴らしいのだが,曲としては個人的にはあまりピンと来なくて,カップリングの「Magic snow」の方が傑作と思う(何回も聴くうちに感想は変わるかもしれないが)。「はじまりのうた」というテーマは素晴らしいので(フジファブリックや大橋卓弥の同タイトルの作品も良かった),制作サイドは守りに入らず,新しい作詞・作曲コンビを起用して欲しかった。個人的には高橋久美子(元チャットモンチー)に作詞,津野米咲(赤い公園)に作曲を依頼したら,傑作が出来ると思うんだがな。変わったマーケティング戦略よりも,何よりもいい作品を作りさえすればリトグリは世界に通用すると思うので,そっちで攻めて欲しい。(【鵯記1423】より)
- ■発売1日前に届いた『はじまりのうた』はmanakaカラーの紫で,連番は08935だった。早速聴くと,「はじまりのうた」も「Magic Snow」も期待通りに良かったが,3曲目に入っていた「Feel Me」のZepp DiverCityでのライブ演奏がめちゃくちゃに良かった。(【鵯記1444】より)
- ■6:00に「Happy Gate」で起床。これはこれで気分の良い目覚めが得られるのだが,明日から「はじまりのうた」にするつもり。「はじまりのうた」といえば,思った通り,moraで『はじまりのうた』ハイレゾ版の配信が始まった。1万枚限定CDが買えなかった人や,高音質の音源で聴きたい人は,他の配信よりこれを買うのがいいと思う。ぼくは限定CDを買ったけれども,試聴すると,どうしてもCDよりもハイレゾ音源の方が音の厚みと奥行きが深い気がして,これも欲しくなってしまう。ちなみに,YouTubeでのMV (Short ver.)も今日から公開。(【鵯記1445】より)
- 『Little Glee Monster』(2016年11月9日発売,Amazonで予約していたので8日入手)
- ■メジャーデビュー前に限定販売されたアルバムの再発。ただし内容はソロ曲がフルコーラスになるなど一部変わっているらしい。
- ■これも発売1日前に届いた『Little Glee Monster』。リッピングしてAXON MINIに入れたのを聴きながら湊川公園廻りで帰宅した。1曲目「What time is it」はオリジナルのHigh School Musical 2版がYouTubeにあって,これは映像も含めて実に楽しそうで良いけれども,ハーモニーの緻密さはリトグリの方が優れているように思った。2曲目「能動的三分間」,3曲目「女々しくて」は,オリジナルでは気づかなかった曲の良さが引き立つ素晴らしい歌唱。こんなにいい曲だとは思わなかった。4曲目「If I Ain't Got You」はスローテンポなAORっぽい(って死語か?)曲で,この手の曲を集めたカバーアルバムを作ったら,それだけで世界制覇できるんじゃないかと思わせる名演。なんでこんなに味のある歌い方ができるのだろう。5曲目「果てなく続くストーリー」はYouTubeに載っているライブ動画と同じ,(芹奈とmanakaをリードに据えた)パート割りだと思うが歌唱は違っていて,このCD版の方があっさりした感じで,その分,透明感を強く感じる。これはこれで良いなあ。6曲目「あとひとつ」は東京ドームで歌った動画が公開されているアカペラマッシュアップ応援ソングにも入っているが,こうやってフルコーラス聴かせてくれるとしみじみ青春時代の夕焼けのグラウンド感に浸れて実に良い。7曲目「HARMONY」は『好きだ。』にライブ版が入っていたし,『Colorful Monster』にも入っていたので,ある意味聞き慣れている曲だが,安定の良さであった。8曲目から13曲目までは,2枚目のCDにラジオ放送版(3年前のSCHOOL OF LOCKで,デビュー曲のリードボーカルを決めるオーディションとして企画されたものだったらしい。当時,あまちゃん能年玲奈担当の「ガールズロック」だけ聴いていたが,この企画は知らなかった)が入っているメンバー1人ずつのソロ曲で,さかいゆうがAbemaTVで評していたように,6人ともソロシンガーとしても実に上手くて聴かせるのだけれども(もちろん,これもさかいゆうが語っていた通り,6人の声が合わさったときのハーモニーは奇跡的に素晴らしいのだけれども),中でも「こんなに上手かったのか」と改めて感じ入ったのは,最後に入っているかれんの「キスして抱きしめて」であった。あまりにも軽やかに始まり,展開部ではグルーヴ感が醸し出された圧巻の歌唱だった。(【鵯記1444】より)
- 『Joyful Monster』(2017年1月6日発売)
- ■武道館ライブの2日前に発売されるというメジャーセカンドアルバム(上述の『Little Glee Monster』もアルバムだが,メジャーデビュー前に発売されたものの再発だからメジャーアルバムとして数えないことにすれば,だが)。(1)マフラー付き完全生産限定版,(2)ライブDVD付き初回生産限定盤,(3)カバーCD付きの初回仕様限定版(Amazonでは通常版となっていたが),(4)期間生産限定版,の4種類が販売予定で,当初(3)のみ買おうと思ったが,メジャーデビュー2周年を記念して行われた2016年10月29日のAbemaTVのライブ配信の最後に流れた,野音での「好きだ。」のライブ映像が(2)に入っていると聞いてしまっては,(2)(3)の両方買わざるを得ないか。カバーCDの曲がmoraなどで配信されるなら(2)だけ買えば良いのだが……。
- ■10月30日にAmazonで上記(2)(3)を予約してしまった。
- ■12月13日に,このアルバムに収録される「Hop Step Jump!」のHeadphone Dance Movieが公開された。とてもポップで,今流行の「恋ダンス」的なダンスを前面に出した動画はマーケティング的には悪くないのかもしれないが,個人的にはリトグリしかできない生歌生演奏のライブ動画の方が魅力を感じるなあ。なお,このMVのエンディングでポーズをとって揺れているのは,モー娘。の「恋愛レボリューション21」のエンディングを思い出させるからか,何となくレトロな感じがした。
- ■2017年1月5日に届いた『Joyful Monster』はシングル先行していた既知の曲も,既発表曲の別テイクや新録音(「君のようになりたい」のAlbum ver.は,夏にMステでやった凄い迫力のパフォーマンスと同じアレンジと思う)も,新作も含めて素晴らしいできだった。ラストが「JOY」というのも良い構成で,曲順まで考え抜いて作ったのだろうと思われた。初回限定盤についてきた日比谷野音のライブDVDも素晴らしかったし(願わくば,いつかライブをフル収録したBlu-rayを出して欲しいが),通常盤のカバーCDも素晴らしくて「何度でも」や「たしかなこと」も組合せが変わるとこんなに変わるかと思うほど新しい魅力が出ていた。傑作としかいいようがない。詳しくはたぶん後日追記する。
- ■1月11日現在,既にカバーCDまで通して聴くのを既に10周くらいしたと思うが,何度聞いても良い。Hop Step Jump!は歌詞も含めて気持ちを上げてくれるが,Don't Worry Be Happyも良いなあ。いや全部が素晴らしいが。
「5秒で答えて」の「こんな事ならもっとちゃんとやっておけば良かった! と思う事は?」にメンバーの多くが「勉強」と答えたことに関連して,勉強することの意義について書いてみた件
「5秒で答えて」のインタビューはここ参照。
- このtweetにまとめられているように,リトグリ6人のうち4人が,もっと勉強しておけば良かったと答えている。ここでいう勉強は,ビリギャルとか受験のシンデレラのような大学受験のためのものではなく,「Girls Be Free!」のMVの冒頭,四則演算と国語の能力とある程度の知識があれば生きていけるはずと言っている(たぶんあれはセリフではなくアドリブだと思う)ところから考えると,生きていくために必要な基礎的な知識や考え方を身につけたいということだと思う。リトグリはまだ高校生なので,そういう意味なら全然遅くはなくて,国語に関しては自分が面白いと思うものからでいいので読書習慣をつければ,たいていの場合,自然に読解力は伸びていくし,ブログでもいいので考えたことをまとめて書くという作業を続けていれば表現力も伸びていくはず。川端裕人君の『はじまりのうたをさがす旅:赤い風のソングライン』を楽しめるくらいまでいけば読解力は十分と思う。四則演算プラスアルファという意味での算数・数学は,ある程度読解力ができてから,新井紀子さんの『生き抜くための数学入門』を読むと良いと思う。できたら,この作品に登場するロックな豚のシャウトにメロディーをつけて歌ってくれたりすると面白い。「Rの法則」に出演するときにやってくれないかな。さすがに時間が足りないか。(鵯記1455)
- 昨日メモした「Girls Be Free」のMV絡みで,勉強することの意義について若干追記しておくと,いろいろなことを知っている方が世界が豊かに感じられる(それゆえ,それだけ人生が楽しくなる)というのも大事なポイントかと思う。そういう意味で,当該MVに約4ヶ月前に付けられたb4itis2lateさんの涙の沸点についての考察コメントは,化学で習う,沸点上昇Δtが溶液の質量モル濃度に比例するという原理を使っていて大変面白い。ただ,Epidemilology: An Introduction的にいえば,海抜ゼロメートルというか1気圧において,という制約をつけなくてはいけない。Epidemiology: An Introductionに例示されているように米国のコロラド州デンバーにいけば水の沸点が100℃よりずっと低いので,涙の沸点も100℃より低くなるはずだ。ボリビアの事実上の首都ラパスならば富士山頂レベルの標高だからもっと低くなる。もっとも,大気圧と沸点の関係を示す蒸気圧曲線は,その名の通り直線でないから計算が難しいので,とりあえず大気圧が1気圧の条件で考えれば比例計算だけでいける。ただし,水のモル沸点上昇は0.52 K・kg/molなのだけれども,涙の成分は変化するし個人差もあるし,ちゃんと計算しようとすると意外に難しい話になるかもしれない。たとえば,人工涙液のうるるバランスに容量濃度で示されている成分で計算すると,だいたい0.4Mくらいなので,100.2℃という計算になる。同じやり方で,もし涙の成分が0.9%食塩水だったらと思って計算すると,NaClはNa+とCl-に電離するから100.16℃くらいになると思う。「0.5℃上げるのに5.8%」と言われている,というのは塩化ナトリウムが水に溶かしたとき電離することを考慮していない話だろう(だから比例計算で得られる沸点上昇の推定値が半分になってしまっている)。b4itis2lateさんは「永遠に」のライブ動画への詳細解説コメントも読み応えがあったので今後もそういうマニアックなコメントを期待したい。(鵯記1456)
- 昨日,一昨日に続いて勉強することの意義をもう1つ書いておく。それは,物事について多角的な見方ができるようになり,無駄な争いを避けたり,問題の解決策を思いつくことができるということだ。その意味で中学生や高校生にお薦めしたい本が,鄭 雄一『東大理系教授が考える道徳のメカニズム』(ベスト新書)で,鄭君がお子さんの問いかけに答えていくという体で書かれているので,文章自体は平易で,中学生でも読めると思う。書かれている内容を完全に理解できるかというと別問題だが,たぶん日常的に人間関係などに悩みをもっている中学生や高校生にとっても救いになるのではないか。(鵯記1457)
関連メモ
- 表参道高校合唱部!で主題歌「好きだ」を歌っていたLittle Glee Monsterというグループが凄い歌声だなあとは思っていたが,ふと気になってYouTubeで検索してみると,中学生とか高校生とは信じがたいほど凄い歌唱力の名演がたくさんあった。中でもリトグリの天才ぶりが最もわかるのはこれだと思う(2016年5月16日現在,見えなくなってしまったが,Japan A Cappella Movement 2014でのパフォーマンスで,Yesterdayのアカペラに続き,ヒューマンビートボクサーのdaichiさんとセッションしたPerfumeのポリリズムのカバーは鳥肌が立つほどの名演であった。見えなくなってしまったのが実に残念だ→2016年8月13日に別の方がアップロードされた)。MVもいくつか見てしまったが,青春フォトグラフは傑作だと思う。まだフルアルバムは出していないのが残念。(追記:さかいゆうとのコラボも凄かった→さかいゆう『ジャスミン(初回限定版)』にLIVEを収録したDVDがついていたので買ってしまったわけだが,これがYouTubeで公開されているスタジオ版に輪をかけて物凄いパフォーマンスで,俗にいう鳥肌ものであった)(鵯記1122,一部改変)(追記:リトグリによるカバーで凄いのは他にもいろいろあって,芹奈とmanakaが交互にリードボーカルをとり,終盤になって他の4人もコーラスで入ってくる「果てなく続くストーリー」も鳥肌が立つほど良いし(追記:なぜこんなに感動するのかつらつら考えてみたら,孤独に歌っていたアルトのmanakaに対して,高くて強い声を合わせて視線を絡ませる芹奈という体の2人の掛け合いが,Pitch Perfectのシャワールームで孤独にハミングしていたアルトのBecaに気がついて強引にハモることで一緒に歌う楽しさに目覚めさせたChloeを彷彿とさせるからなんだと気づいた。Pitch Perfectファンは必聴),ドリカムの原曲よりもかなりアップテンポで,まったく違った良さを感じさせる「朝がまた来る」も素晴らしい)
- manakaの精神的成熟度:リトグリの公式ブログを眺めていたら,たぶん半分以上はmanakaが書いているのだが,本当に中学生かと思うほど書いている内容が大人。歌のうまさは勿論天才なのだが,精神的成熟度が相当高いと思う(昔風のIQを測ったら150くらいいくんじゃなかろうか)。言葉のクローゼットが欲しいと語りつつ,細野晴臣氏がパーソナリティをしているDaisy Holiday!を聴き,オーファンズというかなり深刻な話と思われる舞台を鑑賞し,読んでいる本が幸田文『流れる』って,本当にこれで中学生かと思ってしまう。極東慰安唱歌のLPを探してるとまで書かれると……まあ当然,Daisy Holiday!経由なのだろうが,細野さんの良さがわかる中学生というのも凄い存在だよなあ。細野さんはこのことを知っているだろうか? 細野さんからリトグリへの楽曲提供とかいう話に発展したら,それはそれで面白いだろうな。(鵯記1244)。(追記)『My Best Friend』の「JOY」ではヒャダインこと前山田健一氏が作詞作曲していて,ももクロとかでんぱ組Inc.に提供した楽曲とはまったく違っていて,良い意味で予想を裏切ってくれたが,これはプレイヤーとクリエイターの相乗効果だと思うので,勝手に期待しているのは,元チャットモンチーの高橋久美子作詞,赤い公園の津野米咲作曲というコンビでリトグリに曲を提供してくれることだな。
- MBSソングタウンという番組で,たしか30年くらい前にラジオのMBSヤングタウンという番組(当時は東京に住んでいたが,夜になるとMBSヤングタウンとかミッドナイト東海を聴いていたのだ)で石川優子と一緒に木曜日を担当していたので毎週聴いていた角淳一アナウンサーが出ていたのが懐かしかったが(もっとも,当時はもっと若々しい声だったような気もするが),リトグリがゲストでハーモニーの楽しさを世に知らしめる番組内容になっていたのを偶然視聴することができてラッキーだった。歌うま芸人として有名らしいエハラマサヒロがリトグリにハモってもらっていて,先日のミュージックフェアでのさだまさし(「Close Your Eyes」での共演が素晴らしかった)と同様,何とも言えず幸せそうな顔だったのが印象に残った。超絶アカペラとして紹介された,PentatonixのDaft Punk Medley(リンク先はこの番組でも流れたYouTubeの公式動画)も確かに凄かった(かつてリトグリがDaichiと一緒にやったポリリズムも決して負けていないと思うが)。ただ,せっかくリトグリを呼んでいるのだから,番組後半の他のコーナーなど無くして,放送時間全部リトグリに使って貰えばなお良かったのに,そこが若干残念だった。(追記)ふと思ったが,リトグリはせっかくメンバー全員が高校生なのだから,以前RAG FAIRがやっていた「どれみふぁワンダーランド」のような番組をNHK教育で企画したらいいのではないか。合唱や声楽にフォーカスして高校生向けの教育番組にもできると思うし(リトグリが生徒代表で,Nコンで解説したりスーパー合唱教室で指導したりされる作曲家を先生役にして),ハーモニーで遊ぼう的な(「ハモって遊ぼ」とか?)幼児や小学生から楽しめるような番組にしてもいいと思うが,絶対にいい番組になると思う。(鵯記1303)【2016年10月30日追記】コーナーとしてLittle Glee Monsterにかんするブログさんが紹介されているような往年の名曲・名グループを取り上げて「世界のハモり」「日本のハモり」なんてのを作って,The Boswell Sistersの「Rock and Roll」とかスリー・グレイセスの「魔法使いサリー」なんかを流した後で,その曲をリトグリがカバーなんかしたら最高だろう。
- 普通サイズのホールが全国どこでやっても発売即完売な以上,武道館は当然ペイするだろうから時間の問題ではあったが,メンバー全員が高校生のうちに武道館単独ライブをするというLittle Glee Monsterの目標が現実化した。1月8日か。(鵯記1374)
- e-onkyoでハイレゾ版のTribute to the Peanutsを買ってBGMにしながら仕事をしているが,YouTubeに公開されている動画のソウルフルでファンキーな歌唱・演奏とはまったく違って(あれはあれで名演だったと思うが)リズミカルでさわやかなリトグリmanaka&アサヒによる「ふりむかないで」が素晴らしいのは言うまでもなく,他の歌唱・演奏もノリノリで名演が多い(とくに,メタル風のギター演奏を切り裂く妖精ヴォイスがモスラの映像を想起させる中川翔子と平野綾の「モスラの歌」,沖縄音楽とジャズの雰囲気が混ざった演奏に乗ったどこまでも伸びやかで透明な歌声が素晴らしい夏川りみと島谷ひとみの「手編みの靴下」,太田裕美と谷山浩子という,この二人の組合せというだけで泣けてくる「指輪のあとに」と続く3曲は凄い)と思った。あと,森口博子とマルシアによる「大阪の女」も良かったが,これは曲が良いので,例えばリトグリの芹奈とMAYUが歌っても良い味が出たに違いないと思われた。しかししかし……,最後に入っているザ・ピーナッツ「スターダスト」を聴いたら他の演奏が色あせるほどの名演だった。凄いとしか言いようがない。若干値は張るが,このアルバムはハイレゾ版を買って良かった。それにしてもリトグリのコーラスワークは素晴らしい。オリジナル曲以上に,ゴスペラーズの「永遠に」のカバーでのコーラスは鳥肌が立つほど凄い。いまやってほしいのは,フリッパーズ・ギターの「恋とマシンガン」だな。あの曲は六部合唱ができそうだから,チャラン・ポ・ランタンやコトリンゴによるカバーを軽く超えてきそうだ。「ぼくらが旅に出る理由」のカバーが凄かったINSPiも「恋とマシンガン」をやってくれないかなあ。(鵯記1396)
- 今日のちちんぷいぷいでリトグリがCan't take my eyes off youをカバーした時,1967年にフランキー・ヴァリがヒットさせ,1982年にBoys town gangによるディスコアレンジのカバーで大ヒットしたと紹介されていたが,歌詞がCan't take my eyes off of youとなっていたところからすると,ベースはLauryn Hill版なのかとも思われる。曲のアレンジもLauryn Hill版の方が格好いいし,リトグリに合っているような気がするが,さすがにそれだと一般視聴者にはわからないから,アレンジはBoys town gang版に合わせたのだろう。勿体ないが仕方がない。manakaは"I can't take my eyes off of you."とはっきりわかるように歌っていたし,コーラスでも敢えて"off of"とはっきり歌っていたから,たぶんLauryn Hill版の歌詞であることには間違いないと思う。芹奈のパートでPerdonという字幕が出たのは英語なら当然Pardonが正しいスペルだが,もしかしたらスペイン語話者が多い地域で歌われることを想定して,敢えてPerdonというスペルにしたのだろうか? もしそうだったら凄いが,Lauryn Hill版の歌詞もそこはPardonというスペルだから,たぶん単なるミススペルだろう。ところで,Lauryn Hillといえば,何といっても「天使にラブソングを2(Sister Act 2)」で親には隠していたが実は歌うことが大好きな高校生を演じて,クライマックスのJoyful, joyfulでリードボーカルをとる姿と力強い歌声が強い印象に残っているのだが,このアレンジのJoyful, joyfulもリトグリにやって欲しい曲の1つだ。(鵯記1400)
- AXON MINIで宇多田ヒカルの新作『Fantôme』を聴きながら帰った。独特な詞の区切り方といい,メロディラインといい,宇多田ヒカル健在を印象づける佳作であり,椎名林檎とのデュエットによる「二時間だけのバカンス」など絶妙なバランスで惹きつけられる。が,なぜか没入できない。帰宅後,生パスタを茹で,レトルトのミートソースを温めてから掛けただけの手抜き晩飯。食べながら何となくテレビをつけたら,関ジャニ∞のカラオケ王みたいな番組で,歌がうまいとされている人たちが歌っていた。確かにうまい。けれども,「ひまわりの約束」だったらYouTubeで公開されているリトグリ麻珠の歌唱の方が感動するよなあ……とか,リトグリ基準で考えてしまうようになっていて,そこそこのうまさでは感動しなくなってしまっている自分に気づいた。そこでさっきの謎が解けた。つまり,だから「二時間だけのバカンス」にも今ひとつ不満だったのか,ということだ。YouTubeにある「果てなく続くストーリー」のような感じで芹奈とmanakaがツインリードボーカルで歌ったら,たぶんもっと感動するのではないかと無意識に考えてしまっていたのだと思う。(鵯記1414)
- SONGSの中島みゆき特集。偶然見たのだが素晴らしかった。番組後半で紹介された『前途』と,このSONGSでナレーションをしていた満島ひかりが歌う「ファイト」(番組中でも最初に何かのPVの形で流れた)が入っている『歌縁』を,つい予約購入してしまった。リトグリの次の曲は中島みゆき作詞作曲というのも良いかもしれない。あるいは,1月発売のメジャーセカンドアルバム『Joyful Monster』には英語詞のオリジナル曲が入るそうだし,本気で世界展開を狙うなら,今だったらボブ・ディランに作詞作曲をお願いできたら凄いのだが。流石に無理か。(鵯記1446)
- 発売日は明日だったはずだが,Amazonから中島みゆきの曲をさまざまなアーティストがカバーしたライブをCD化した『歌縁』が届いた。収穫は満島ひかり「ファイト!」と安藤裕子「世情」と感じた。安藤裕子は声が良くて上手いので心に響くのだと思うが,満島ひかりの「ファイト!」の良さは一言では表現できない。満島ひかりは,Folder 5の一員としてデビューしたときはこんなに凄い女優になるとは思わなかったが,半分が語りで構成されるこの「ファイト!」は,ライブで聴いたら圧倒されるだろうと思う迫力だった。リトグリの『Colorful Monster』に入っている「ファイト!」に比べると,音程の正確さも声の伸びやかさも凄いわけではないのだが,独白体の語りから,一瞬撓めて歌に入ったときの戦う気持ちの高まりは,「中卒やから仕事を貰われへん」と書いてきた「あたし」,子供を階段から突き落とした女の薄笑いを目撃したけれども言えなかった「あたし」,目が年をとる「少年たち」,といった田舎から東京に出ようとする抑圧された昭和の若者たちの一人一人が生きようともがく姿を脳裏に浮かびあがらせ,自然に泣けてくるほどだった。この境地は全員が高校生のリトグリではまだ無理だな。けれども,戦うすべての人へのエールという意味では「小魚たちの群れキラキラと」が引き立つリトグリの歌いかたの方が普遍性をもっていて,元気になれると思う。どちらも素晴らしい。(鵯記1451)
- Little Glee Monster(リトグリ)のメンバーカラーと立ち位置の定位置は,ステージ向かって左から桃,緑,青,紫,赤,黄となっている。メンバーカラーは7人だった頃から決まっていたし(メジャーデビューの1年以上前に脱退したYUKAは橙だったようだ),メンバー自身が選んだという話だし,立ち位置は見た目や歌声のバランスで決めていると思うので偶然なのだろうが,実はタイやカンボジアの曜日の色として解釈すると,火曜,水曜,金曜,土曜,日曜,月曜となっていて曜日の順番通りになっている。木曜日の色は橙なので,もしYUKAが残っていたらMAYUと芹奈の間の立ち位置になっていたのかもしれない。タイやカンボジアでライブをやったら,お客さんは曜日の順番で並んでいると思うだろうから,覚えやすいだろう。もしかしたら運営の世界戦略?(鵯記1452)
- NHKの23時台のニュースが,日本人で初めてBBCの100 Womenに選ばれたという小林麻央さんの言葉を紹介しているが,「なりたい自分になる(I will be who I want to be)」とか「人生は一度きり」とか,リトグリの歌詞を意識してる? 偶然の一致? それだけ素晴らしい歌詞なのだと思う。リトグリといえば,大晦日の紅白には今年は出場しないようだが,今日あった明石家紅白という番組には出ていて,相変わらず素晴らしい歌声を披露してくれた。しかしこの番組は台本が酷くて,リトグリの良さを1/10も引き出せていなかったのが残念だった。もっとも,オリジナル曲をやったら,あまりに他の出場歌手(明石家さんまの番組だからコメディっぽさを出そうとしていたのだとは思うが,ふざけたせいでクォリティが下がるのは,何か違うんじゃないかと思った)に比べて歌が素晴らしすぎて番組のバランスが悪くなることを恐れたのかもしれない。はっ! 大晦日の紅白に出ないのもそのせいか? でも,「夢を歌おう」と題した紅白であるからには,この100 Womenと小林麻央さんのことを紹介する可能性は十分にあるし,もし偶然の一致ではなくて,小林麻央さんがリトグリの歌に励まされたみたいなエピソードがあるのなら,それが紹介された後に『人生は一度きり』と『私らしく生きてみたい』のメドレーをアカペラで歌うというサプライズゲストの形での出場があったら,視聴者の心は鷲掴みされるだろう。というか,もし本当に偶然の一致でないのなら,この演出をしなかったらNHKのスタッフは無能と思う。もっとも,桐谷健太が「海の声」を歌うのにもかかわらず司会を松岡茉優にしなかったスタッフだから,無能な虞も十分にあるのだが。▲▼Little Glee Monsterにかんするブログの最新記事「貿易風にさらされて - マザーグース (1978)」で,マザーグースというグループに興味が湧いたのでCDを探してみたら,タワレコオンラインで『インディアン・サマー』と『パノラマ・ハウス』が注文できた。楽しみ。(鵯記1460)
- Amazonに発注していた神田莉緒香『大きくて小さい世界』(タイトル曲のMV,1曲目「走れハリネズミ」のMV)が届いた。Goosehouseを辞めてからもアルバムは全部買ってるし,曲も詞もいい味だしてるし,独特なボーカルも魅力はあるんだが,コーラスワークが少ない(中には「見上げた君に願うこと」のような例外もあるが)のがちょっと残念,と思ってしまうのはリトグリ基準で考えてしまうからだなあ。今度竹澤汀さんがGoosehouseを辞めたらコラボとかしないだろうか。リトグリと言えば,別冊ステレオサウンド「My Record Style」は,「My RECORD Style meets Little Glee Monster」という6ページの記事と,「芹奈&manakaが新宿HMVでレコードを漁る!」という4ページの記事で,合計10ページもリトグリの記事が載っているので買わずにはいられなかった。マニアックな音楽ファンには響くものがあって当然と思うし,『Colorful Monster』の「Lady Marmalade」は日本オーディオ協会の第23回日本プロ音楽録音賞の優秀録音賞を受賞したくらいだから,オーディオマニアにも受け入れられる余地は大きいはず。今後もっといろいろな音楽誌やオーディオ誌が特集して欲しい。INSPiやゴスペラーズやRAG FAIRと対談形式でハモりについて語る(リトグリが教えて貰う感じでも良いと思う)企画とか,面白いと思うんだが。▲▼リトグリの立ち位置に理由はないのか。先月の想像は考えすぎだったか。(鵯記1473)
リンクと引用について