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2002年8月のメモ
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2002年 9月 5日 (木曜日) 04時25分
- 水曜の晩飯は鶏肉のトマトソース煮を作って,自己評価は悪くなかったのだが,子どもたちには不評だったので,木曜の晩飯は定番の餃子を作ることにした。下ごしらえだけしておいて,これから娘を迎えに保育園に行き,その足で娘を歯医者に連れて行き,帰ってきてから餃子の皮につつんで焼く予定。夏期厚生休暇ということになっているのだけれど,仕事も家事も忙しいので,とても休暇という感じではない。
- 水曜と木曜の昼間を使って,People and Culture in Oceaniaに掲載される論文の校正をおえた。木曜の午後,編集長に簡易書留の速達で郵送した。今度は未来開拓の仕事をするか,それとも人口学会の原稿を書くか,どちらにしようか。
- 明日から長野で人間ドック学会があるらしいが,新聞報道によると,日本病院会予防医学委員会が去年成人健診や人間ドックを受けた276万人の検査データをまとめて,そのうち6つの検査項目について分析した結果,何も異常がなかった人は7人に1人しかいないことがわかった,という演題が予定されているらしい。複数の項目をまとめた結果なので,すぐには何が正常かという話には結びつかないが,1つ妙だと感じたのは,長野県では肥満が31%いて,全国平均の20.3%を大きく上回っているということ。長野県は平均寿命も健康余命(健康余命が長いためには,普通に考えればcommon diseaseの罹患率が低くなければならない)も全国でトップクラスなのに,肥満が多いということは「ナガノ・パラドックス」ではないか? これを説明できる可能性がある仮説は,3つくらい考えられる。第1の仮説は,選択バイアスによるという仮説である。平均寿命や健康余命の長さに貢献している60代以上の高齢者は,若いときにあまり自家用車に乗っていないなどの理由で運動量が多く,いまでも健康だから,あまり成人健診や人間ドックなど受けていないけれども,健診を受けている成人の大部分は自家用車に乗っているなどの理由で運動量が少なく,肥満が増えてきている,と考えるのだ(もっとも,自家用車の利用と健康状態には関連があると思うのだが,それ自体未検証である)。もしそうなら,検査対象者が正しく成人全体を反映していない,という意味で,対象の選択にバイアスがかかっているともいえるわけだ。この仮説が正しければ,今後長野県の平均寿命や健康余命は低下していくことになる。この仮説を検証するのは簡単で,肥満者の割合が年齢によって違っていないかどうかを調べればいい。きっと元データでは年齢別の層別解析くらいはしているだろうから,発表者に聞いてみたらいいかもしれない。第2の仮説は,肥満の判定基準がおかしいという仮説である。元東京都老人研副所長だった柴田博さんたちが小金井研究の結果から言っているように,現行の判定基準では太めだったりコレステロールが高めだったりする人の方がかえって健康かもしれない。それに,そもそも健診や人間ドックでの肥満はBMIに基づく判定だろうから,体脂肪率を正しく反映しているとも限らないし,ウェストヒップ比も調べていないのでは脂肪の分布がわからないから,肥満がcommon diseaseのリスクファクターになっているかどうかが,実は怪しいのである。この仮説を検証することも,元データでBMIとコレステロールや中性脂肪レベルとの相関を層別解析すればかなりできるはずだ。第3の仮説は,長野が特別だという仮説である。肥満以外の要因で,もともと長野県の人たちは健康余命が長いから,多少肥満があっても健康余命がトップクラスを維持しているということだ。実は,長野県医務課が,「健康長寿県長野の秘密について」
という報告書(9月5日訂正)としてまとめた文章の中で,健康長寿の理由として考えられる要因を7つ(「食習慣説」「地勢・自然環境説」「保健予防活動説」「県民性説」「気圧影響説」「生きがい説」「名医多数説」)あげているのだけれども,「食習慣説」と「保健予防活動説」以外は,健診結果とは異なる軸だから,長野が特別だという可能性も否定できない。もしこれが本当なら,肥満をコントロールすれば,長野の健康余命はもっと長くなるかもしれないということになる。長野は本当に特別なのか,もしそうならどういう風に特別なのか,あるいは,特別でないなら高齢者の保健医療福祉システムについての「長野モデル」として定式化できるのか,ということは,山口との比較研究として今年からやることにしているので,これは自分で検証するつもりだ。とりあえず,知事選翌日の9月2日から県庁や市町村役場や保健所を回って資料集めをしようと思う。
- 水曜の早朝,長野駅に着いた。ローソンのロッピーという端末を使って,阪急バスが契約しているj-busの会員制予約サービスで予約した,帰りのバスのチケットを購入した。長野と大阪を結ぶ夜行バスは,川中島バスと阪急バスの共同運営なのだが,予約は別々で席を半分ずつ持っているという妙な運営方法をとっている上に,阪急バスの窓口は営業時間が短いため,阪急バス分については上記のサイトで予約してローソンで買うのがいいし,川中島バスの持ち分については電話で予約して窓口で買うのがいい,という状況なのだ。どちらかに統一して欲しいと思う。
- 8月27日火曜日。夕方には長野に出発しなければならないので,BlackBird8でフロッピー起動してからSCSIハードディスクのマウントを試みたり,という努力をいったん諦め,別のマシンにFreeBSDをインストールしたものに,/etc/aliasesによるメール転送設定とApacheの設定だけして応急の新サーバにした。同時にやっていた,この1年ほど動作していなかったマシンにWindows2000を入れてクライアントとして使えるようにするという計画もとりあえず完了したので,学生控え室に設置してきた。フロッピーにメールボックスを置いてメールが使えるようにするために,Almailをインストールしておいたが,問題はどうやって使い方を教えるかということ。講習会でもやるか?
- 月曜日。国際共同研究の会議を3時間。かなり質問項目が決まってきた。その後は昨日に引き続いてコンピュータ設定三昧。
- いったんは復旧したkan1だったが,やはりハードディスクが物理的に壊れているらしく,再び同じエラーを出し始めた。fsck.ext2もかからないし,shutdownもI/Oエラーを出して実行できない。これは別のマシンを新kan1としてセットアップする方がいいだろう。
- ARGで,インターネット提供の民間統計資料集というリンク集を知った。便利だ。
- 明日から始まるヨハネスブルグサミット(国連開発計画が催す「持続的開発についての世界サミット(WSSD)」。1992年にリオデジャネイロで開かれてアジェンダ21が採択された「国連環境開発会議」以来の包括的な会議。日本語の情報としては環境gooの特集サイトが充実していると思う)には,日本からNGOとして参加している人が400人もいるということだ。情報をフォローするため,国際環境NGO FoE Japanのメールマガジンに登録してみた。ついでにGEO-3の概要(切手代だけで郵送もしてくれるが,このサイトからpdfファイルをダウンロードできる)にもリンクしておく。この4つのシナリオは,数は同じく4つだけれど,環境研の森田さんがやっていた温室効果ガス排出量削減シナリオ策定調査とは別物である。平成14年度の循環型社会白書のシナリオは3つ(それを紹介する朝日新聞の記事)だったから,この種のシミュレーションのシナリオは3つか4つでやるのが一般的なのだろう。今のところ未来開拓研究でやっているシナリオも3つなのだけれど,合意に関する戦略がエージェントによって異なる場合を考えると,爆発的にシナリオが増えてしまう。出力のわかりやすさは大事だから,どこまで刈り込むかが問題だな。
- OECD生徒の学習到達度調査をみると,日本の特徴は,中程度の到達度の生徒が多くて,到達度5の生徒が少ないことだとわかる。発表されているデータでは区切りが粗くてよくわからないが,やや左裾を引いているけれども,オーストラリアやフィンランドに比べたら正規分布に近いのだろう。でも,違う言語で読解力の公平な比較になるのかは疑問だ。英語はそもそも,日本語に比べるとずっと論理構造を把握しやすい言語だと思う。
- BioMed Centralから届いたメールで,Journal of Negative Results in Biomedicineというオンラインのフリーアクセスの査読付き雑誌発刊を知った。これはいい雑誌かも。普通の雑誌には投稿できなくて困っていた2つくらいのネタを投稿してみよう。
- 試合終了後,家に戻って昼食をとり,シャワーを浴びてから研究室にやってきた。これから学生用コンピュータ整備だ。
- 土曜は職域ソフトボール大会決勝トーナメント。くじ引きの結果,いきなり去年の優勝チームと対戦することになった。それでも4回までは勝っていたのだが,その後集中打を浴びて負けてしまった。個人成績は4打数2安打1打点だったが,2回の凡退はいずれも満塁のチャンスだっただけに自分が情けなかった。守備はセンターで,エラーではないが,1本,頭の上を超えられてしまったのが残念だった。伸びたとは言っても,頭の中のイメージでは追いつきそうな打球だったのに,足が全然動かないのだ。明日からちょっと走ろうかと思う。それにしても,久々にいい汗をかいた。
- 金曜朝,山口に戻ったら,サーバ復旧とかパソコンの相談に答えているうちに一日が終わった。その上,研究室の蛍光灯が切れた。夜になってから切れたので,交換は月曜になるのが痛い。新しい蛍光管の場所がわかれば自分でやってもいいんだが。
- 木曜朝に届いたネットサイエンスインタビューメールの最新号で,地球シミュレータを使って気候シミュレーションをしている江守さんが語る,『気候モデルの温暖化実験の結果のデータをインターネットで公開して――これは今でもIPCCがやってるんですが、それで、そのデータを使って研究している温暖化影響の研究者とかから、インターネットで質問を受け付けたらいい』というアイディアは是非実現して欲しい。例えば,地球温暖化がマラリア流行域拡大にもたらす影響予測は,既にAIMのグループによってされているが,マラリア感染はハマダラカの分布域の問題だけではないので,もっとヒト側の要因を入れて考えねば現実性が不足する,と以前に指摘したことがある。共同研究という形をとるといろいろ手続きや予算が面倒なので,こういう形でプチ共同研究をやりやすく,しかも参入できる可能性の幅を広げてくれるのは大歓迎である。
- 昼過ぎに羽田空港に妻子を迎えに行き,その足で長野に戻った。長期の外出後は汚れ物などの後始末が大変だ。
- 水曜午前中に開発の影響とその緩和方策のプログラムを修正して,一応完成した。後は(ちょっと変数を追加するかもしれないが)大量のパラメータについてシミュレーションするだけである。それにしても,別のイベント用にプログラムの改造をやってくれるプログラマ(C++)はどこかにいないだろうか? ちゃんと工賃は出せるのだが。
- 何の因果か,まるで助手時代のようにコンピュータや統計の相談が次々とやってきた。対応する義理はないのだが,今回の出張の目的であったイベント集の方は(睡眠時間を削ってやったので)既に一段落ついているので,できるだけフォローしてあげた。こういうときはそういうものらしく,人口学会業績データによる文献検索データベースに誤りがあるとの指摘があって,たぶんデータ変換アルバイトをした学生のミスらしいのだが,学生を紹介した責任上ぼくが修正しなくてはならなくなった。業か。
- ほぼ徹夜で,pLaTeX2eとdvipdfmを使ってイベント集をpdf化する仕掛けを完成させた。図を取り込むのはpTeXでやるよりずっと楽だ。後はいかに中身を集めるかの問題だ。
- 国土問題研究会の事務局から40周年記念シンポジウム「河川」の案内(約100 KBのpdfファイル)がメールで届いた(こちらがリクエストしたわけではないので,メールには添付しないでURLだけ教えて欲しかったけれど)。日程が東京での国際シンポジウムと見事に重なっているので,参加不可能なのが残念だ。
- イベント集は,かなり体裁が整ってきた。こうなってくると,やはりきれいに整形してプリントしたくなるのが人情というものだ。それで,pLaTeX2eとdvipdfmを使ってpng画像も取り込んだpdfファイルを作成してみた。まだ若干文字化けしているところがあるが,かなり完成に近づいたように思う。
- 明けて月曜。台風の影響で風雨が物凄い。サーバの再起動を依頼。RについてのTipsにちょっと追加。東京大学にてプログラム開発とイベント集作成を継続。
- 8月18日の日曜昼。看護学部のサーバが反応しないことに気づいた。昨日から反応が遅いような気がしていたのだが,どうしたものだろうか。
- 1ヶ月くらい前に書いたメディアへの要望。アップロードし忘れていた。
- 8月11日の日曜からずっとPHS(641Sfという機種で,1円で買ったもの)を持ち歩いていたら,バッテリーが切れそうになってきた。しかし,充電器を山口に忘れてきたので充電できないのである。携帯ならコンビニでさえ,乾電池で充電できる器具とかACアダプタとかを売っているのに,PHSは秋葉原の店でさえ充電器を扱っていない。夕食がてら秋葉原を歩いて,DoCoMoショップでしか扱っていないということを初めて知った。そこでDoCoMoショップを回ったのだが,どこでも取り寄せになるといい,しかもどの店舗にあるかは調べられないという。商品としてもサービス体制としても不十分さにがっかりした。上野広小路のDoCoMoショップが22:00までやっていて,預けたら充電しておいてくれ,それが無料だったので,サービスが悪いというわけではないのだが何か外している気がする。PCカードスロットにさせば充電できるという機種に変更しようかとも思う。
- 木曜も金曜も研究室で寝袋で4時間ずつ眠っただけで,その他の時間はずっとイベント集作りとプログラミングをした。金曜の深夜に1つ,プログラムが出来上がった。土曜の会議では実質的にずいぶん仕事が進んだ。それでも8月中に間に合うかどうか微妙なところだ。海水浴での日焼けした皮膚がボロボロと剥がれてきて痒くて気持ち悪いので,土曜の夜はビジネスホテルに泊まってシャワーを浴びた。体力の限界。
- いつの間にかJournal of Biologyが発刊されていた。前触れ通り,フルテキストが無料で公開されている。ピアレビューのある生物系総合学術雑誌なので発展に期待したい。うまくいくかどうかは,いい論文がどれだけ投稿されるかにかかっていると思う。
- 計画休と年次休暇を使って日曜から水曜の朝まで妻子と過ごした後,木曜から東京に来ている。未来開拓研究のイベント集作りとプログラム開発のためである。基本的にはずっとその仕事をしているのだが,Natureの最新号に,マラリア関係で3本面白そうな論文が載っていたり,カフェインの覚醒作用に細胞レベルで正のフィードバックがあったという論文が載っていたりすると,チェックせずにはいられない。マラリアの新しいスクリーニング法の話と,新しいトキソイドワクチン候補という話は,もしかするとエポックメイキングな話かもしれない。読まねば。
- OpenSSLを0.9.6gにしてOpenSSHも再コンパイルして,Apache HTTPD Serverも2.0.40にした。FreeBSDでもDebian Linuxでも,INSTALL文書に書かれている通りにやるだけで良かった。多少時間はかかったが,この程度で済めば御の字というやつだ。
- 2002年8月10日土曜日。OpenSSLは整数のオーバーフロー対策をした0.9.6fが出たのだがMakefileの設定にバグがあって,すぐに0.9.6gが出た。Apache HTTPD Serverも2.0系は2.0.39以前に穴が見つかったとのこと。応急対策としては,httpd.confのどのAliasやRedirectより先に,RedirectMatch 400 "¥¥¥.¥."と書いておけば良いそうだが,2.0.40に上げる方が本質的だろう。(実はこの穴はWindowsやOS/2上での話だったから,やらなくても良かったみたいだが)
- 学生控え室のコンピュータとプリンタの使い勝手を向上させるシステムの構想を練った。
- 明後日から休暇と東京出張が続くので暫く山口にはいないのだが,さっきAmazonから届いたメールによると,3日前に注文したFox J and Monette G (2002) "An R and S Plus Companion to Applied Regression"が今日発送されたそうだ。1冊買うと歯止めが利かなくなるらしくて,実はさっきまたAmazonで別の本を何冊か(Siegel FR and Swanson D, "Methods and Materials of Demography"は12月発売予定の予約だが,Howell N, "Demography of the Dobe !Kung (Evolutionary Foundations of Human Behavior)"とWillett W, "Eat, Drink, and Be Healthy : The Harvard Medical School Guide to Healthy Eating"とVenables WN, Smith DM, R Development Core Team, "An Introduction to R"とMoffatt I and Hanley N, "Measuring and Modelling Sustainable Development"は既刊)発注してしまったので,東京出張の後は読むべき本が溜まっている状態かも。いや,実は日本語の本も新大阪駅を通る度に何冊か買っているから山積みだったりするのだが。
- 先週メールで問い合わせがあったのをすっかり忘れていて,東京大学の大塚教授から電話がかかってきてしまったので,慌てて昨年度指導した卒論生が書いて投稿する予定の論文原稿をチェックした。原文が読みにくいから仕方ないのだが,誤解されている点があって,危ないところだった。間に合ってよかった。
- フィリピンで調査中の竹内君から電話があった。元気そうでよかった。マニラの大雨の影響もほとんど受けなかったそうだ。修士2年の夏の調査は,かなり背水の陣的なところがあるものだが,彼はそれほどプレッシャーを受けていないようだった。
- EdMaxフリー版の弱点は,添付ファイルを展開して別フォルダに保存するところにある。MacintoshマシンからWindowsでは扱えないファイル名の添付ファイルが届くと,途中で添付ファイルを保存できないというエラーを起こして停まってしまうのだ。こういう時は適当なファイル名を一時的につけてくれればいいのだが,そこまで偉くはないようだ。たぶんシェアウェア版では対策されていると思うが。で,対応策だが,サーバにsshで接続してメールスプールをエディタで読み,読めない添付ファイルを手動削除するなんてことは一般ユーザには薦められないので,添付ファイルを展開しないメールソフトをインストールして,読めなくなったらそちらを使って読めない添付ファイルがついているメールをサーバから消して貰うことにした。EdMaxフリー版のオプションで添付ファイルを展開しないことができればそっちの方がスマートなんだがなぁ。
- Windows2000 Service Pack 3の日本語版が出た(Microsoft社のリリースノート)。早速ダウンロードしてインストールしなくては。異様にダウンロード時間はかかった(それはそうだ,100 MB以上あるのだから)が,インストールは簡単だったし,何の問題も起こらなかった。
- クロスサイトスクリプティング脆弱性蔓延の現状と解決策の更新時記載によると,この1年で随分改善されたらしいが,それでもこの文書には穴になりやすい事例が豊富に載っていて役に立つ。
- Nature最新号の特集Food and Future。今は登録不要で全文読めるようである。人口と食糧と環境のトリレンマの話なので,AGSの共同研究に関連が深い。目を通しておかねばならないだろう。
- PapuaWeb。オーストラリア国立大学とインドネシアのパプア大学とチェンドラワシ大学によって立ち上げられたそうだ。かつて西イリアンと呼ばれた場所についての情報が大量に集積している。
- 考えてみたら,下のメールはたぶんKlezだ。だとすると,差出人は偽装されているのでその知人にメールを出しても意味がないことになる。メールヘッダを見たら,MESSAGE-IDとRETURN-PATHがFROMとは違うドメインからだったので,この可能性は高い。ただ,ぼくとその知人のメールアドレスを共通してもっている人は,ほとんどいない筈なので,偽装の可能性をさっきは考えなかったのだ。
- 知人からHoneyというタイトルのメールが来た。homepageという小さなHTMLファイルと,border.exeという怪しげな実行ファイルが添付されていた。ウイルスっぽいので差出人に確認してみよう。身に覚えがなければ,まずウイルスであると考えてよかろう。新種かもしれない。昨夜の懸案の仕事は完了。
- 日赤での日帰りドックは,長野総合健康センターのそれよりも時間はかからなかった。いろいろ違いがあって面白かった。長野の方が,朝は水すら飲んではいけないとか細かい指示があって,問診の元にする質問紙もFFQや運動量などまであって,歯科検診とか運動負荷試験とか骨密度とかアイテムが多かった上に,その日のうちに結果がでて,3種類の問診と健康相談を経て総合的な検査結果みたいなことまで言われたのだが,1つ1つの検査に使われた薬が少なかったし,バリウムも一気に飲むだけだった。山口日赤では眼底検査のために徹底的に瞳孔を開かせるので,検査が終わってそれを解除する目薬をさしてからも,2時間以上瞳が開いたままだったし,胃部X線の時にバリウムの飲み方は詳しく指示されるし,その前に胃が動かないようにするために副交感神経遮断薬を打たれたし,すごくきっちり検査しているとは思うのだが,される方にも結構負担が大きい。意外だったのは,問診がなかったことである。忘れられたのか?
- 統計学の評価は,出席点によるプラスが大きすぎだったかも。100点が続出してしまった(それでも合格点に達しない学生も数人いた)。1回につき1点くらいが妥当な線だったと後悔しているのだが,1回につき2点か3点で出席点をプラスすると明記してしまっている以上,今更1点に下げることはできない。来年度はもう少し評点のつけ方にファジーなところを残しておこう。
- 水曜日の拡大教授会は学生控え室のコンピュータとプリンタについての話題が出た。認識が甘かったのだが,改善したい場合は,物品管理者が予算請求をすべきものだったらしい。つまり,ぼくが予算請求をしなければならなかったということだ。考えてみれば当たり前だが。何らかの手段で学生にも周知しよう。取りあえず,今壊れているプリンタは学生の誰かが使っていて壊れたには違いないので,保険で修理し,それまでの間,隣の部屋で眠っているプリンタをつないでおくことになった。明日の日帰りドックが終わったらやろう。
- 日付が変わって採点完了。NHK総合TVのニュースで,統数研名誉教授の林知己夫先生が亡くなったことを知った。個人的なつながりとしては学部4年生の時だったか,たった1回の講義を受けただけだから無いも同然だが,本や論文では随分読ませていただいた。Googleで検索してみたら,今年書かれた文書(pdf形式)も凄くしっかりした内容で流行のインターネット調査に苦言を呈していて,実に惜しい方をなくしたものだと思う。世論調査の研究者はさぞやショックであろうと早稲田大学の鈴木督久さんのサイトを見たら,牛込日記8月6日分の記事として,心のこもった追悼文が載っていた。林先生のご冥福をお祈りするとともに,世論調査についての現状が改善されることを願う。
- CERTからメール。sunrpcに入っているxdrの脆弱性とのこと。そういえば2年くらい前,sunrpcのセキュリティホールを突かれて大騒ぎが起こってから,東京大学ではファイアウォールでportmapとかsunrpc絡みの外部からのアクセスは弾いているはずである。この問題についてのFreeBSDでの対策にも,libcにパッチを当ててmake worldするまではportmapとnfsとnisを殺すように書かれていたが,ぼくが管理しているマシンではこれらは全部殺してあるので大丈夫なはず。不安なのはWindowsについて,Microsoftはまだ調査中となっているのだが,Windows2000 ProfessionalではRPCサービスはデフォルトでONなのでちょっと怖い。この辺りの問題が,ファイアウォールの存在意義の典型的なものだろう。
- GMOの扱いを規定するカルタヘナ議定書についてのパブリックコメント。こういうのは,意見を送るべきなんだろうな。
- Common Criteria Documentationは,ISOでの情報技術セキュリティの議論を受けて作られている文書らしい。長いので通読するのは相当辛そうだが,読まねばならんだろうか?
- 月曜は試験監督終了後に問題と解答例を統計学のページにアップロードし,採点を少ししてから学部長宅のホームパーティと防府の花火大会に出かけた。素晴らしい一時であった。ちょっとまだ腰は痛むが,熱は下がってきたような気がする。
- 金曜日に雨に打たれたのがいけなかったのか,土曜に子どもと遊ぶので体力を消耗したのか,日曜から微熱。それでもやるべきことはやらねばならない。仕事のメールとか学生からの統計学の質問メールに答えつつ,問題作成。完成したのは急行ちくまに乗って松本に着いた辺りだったか。微熱に加えて腰も痛むという典型的な風邪の症状のため,長距離列車に揺られるのはかなりきつい。こういうときはバスの方が良いと思うのだが,急に変更することはできないので,何とか耐えた。
- 今回の急行ちくま号は,山に行く人たちで満員で,あまり眠れなかった。長野中央郵便局に寄ってPCO論文を速達で出してから家に帰り,メールを見たら,トロイの木馬入りOpenSSHが配布されたという話。1ヶ月前にダウンロードしておいたので問題なかったわけだが,今回OpenSSLのセキュリティホールで慌ててOpenSSHをダウンロードしていたらやられていたかも。怖い話だ。
- 木曜はガス切り替えのために,10:00まで家で仕事。気持ちのいい風が入ってきたおかげか,効率が良くて,PCO論文の直しも終わったし,情報ネットワーク管理委員会の宿題も終わった。
- 成績評価基準検討委員会の会議が1回増えた。うーん。その後はPCO論文の直しをやったが,なかなか終わらない。
- セキュリティホールと言えば,大事なことを書き忘れていた。mozilla(もじら組)にも,cookie絡みのセキュリティホールが見つかっていて,日本語版の場合でいうと,暫定的には「編集」の「設定」の「詳細」の「スクリプト&ウィンドウ」で「cookieを読む」のチェックを外さねば危険なのだそうだ。早速設定を変更したが,スクリプトからcookieが読めないと,cookieが機能しないサイトも出てくるだろうと思われ,対策版からβが早く取れて,1.1リリースが出るのが待ち遠しい。
- 水曜日,研究室についてメールをみたら,またかよー,という恐るべきセキュリティホール(CA-2002-23)。OpenSSLを0.9.6-eか0.9.7-beta3にしなければいけないらしい。OpenSSHが依存していたと思うので,あっちも再コンパイルしなくてはならないだろうし,クライアントもだから,影響が大きそうだ(といったって,信頼できるサーバにしか繋がなければいいわけだから,やっぱりサーバの方が深刻なのだが)。あーあ。
それ以前のメモ
リンクと引用について