エビデンスベーストヘルスケア特講I

[http://minato.sip21c.org/ebhc-j.html] Latest update: 6 March 2015 (Fri)

Archives: 2013, 2012

講義の目標

保健学領域の研究を実施するための能力として，研究デザインと統計解析の基礎知識を教授する。

原則として講義は日本語で行う。留学生は必要に応じて講師に個別相談すること。

テキスト（日本語pdf，2015年3月6日版が最新）を適宜参照されたい（コメント歓迎）。自由にお使いいただきたい。

講義計画

本講義は，毎週水曜６限に，保健学研究科D101で実施します。時間割表に，4月21日から図書館情報端末室でとあるのは誤りです。掲示が4月8日と直前になったことをお詫びします。

5月7日の講義は19:30～21:00となりますのでご注意ください。

保健学研究の基礎（4月9日）
保健学／疫学研究の指標とデザインの基礎知識（4月16日）[ミニテスト解答例]
サンプルサイズにまつわる問題（4月23日）
研究のデザイン（4月30日，主に実験計画法）[A review paper pdf for crossover design]
仮説検定，標準偏差と標準誤差（5月7日, 19:30-21:00）
比率の差の検定，クロス集計表とその分析（5月14日）[ポリコリック相関係数等補足資料]
分散分析と多重比較（5月21日）
EBHCと臨床検査：検査情報の読み方と有効活用に関するエビデンス（5月28日，白川卓先生）
EBHCと遺伝情報：遺伝情報を保健学・臨床医学に取り入れるためのエビデンス（6月4日，白川卓先生）
相関と回帰（6月11日）
共分散分析とロジスティック回帰分析（6月18日）
反復測定：3群以上の間の対応のあるデータについての位置母数の比較 / 検査性能の評価：ROC，カッパ係数，Bland-Altmanプロット（6月25日）
（7月2日は休講です）
メタアナリシス入門（7月9日）
メタアナリシスの例：全世界で精子数が減少しているか？　という問題：
- 1992年にCarlsenらがBMJに発表した最初の論文。使ったデータも表として含まれている。研究グループのリーダーの名前から，俗に「スカケベック論文」と呼ばれる
- Swanらが1997年に発表した，「スカケベック論文」とほぼ同じデータを再分析した論文
- Swan らが新しい論文のデータを大幅に増やして再分析し，2000年に発表した論文
- DeonandanとJaleelが2012年に発表した，サンプリングバイアスの存在を批判する論文
- 1998年にwebサイトで発表し，1999年に岩波「科学」に掲載された，Swan論文1997年を批判する拙文
- Carlsenらの1992年の論文に収載されているデータをタブ区切りテキストファイルにしたもの
- Carlsenらの1992年の論文に収載されているデータをプロットするためのRコード
地理情報データ分析（谷村晋先生，7月16日）
最終ミニテスト（7月23日，問題：当日欠席した人は，ダウンロードして自分で解いてみてください。解答例）

評価

ミニレポート（出席点も考慮する）とミニテストの結果により総合的に判定する。

参考文献・webサイトなど

Machin D, Campbell MJ, Walters SJ (2007) Medical Statistics, 4th ed., Wiley
Lang TA, Secic M (2006) How to report statistics in medicine: Annotated guidelines for authors, editors, and reviewers. 2nd ed., American College of Physicians.
Peacock JL, Peacock PJ (2011) Oxford handbook of medical statistics. Oxford Univ. Press
Power and Sample Size (Vanderbilt University)
EZR (Jichi Medical School)
神田善伸 (2012) EZRでやさしく学ぶ統計学：EBMの実践から臨床研究まで. 中外医学社, ISBN:978-4-498-10900-1.

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