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個別メモ
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【第214回】 長崎2日目(2005年2月5日)
- 6:00に起き,9:00までかかって,プレゼンの仕上げをした。朝食はとる暇無し。
- 今回の長崎は企画が2つあって,昨日のシンポジウムはポンペ会館というところで行われていて,今日まで続くもっと大きなシンポジウムの前半部分で,そちらの今日のセッションも聞きたかったのだけれども,ぼくが発表するのは,今日1日行われるもう1つの企画の方なので,そちらは断念した。
- もう1つの企画というのは,バスラ師が開催責任者なんだけれども,人集めや構成は,にしうら@いんぺりさんが企画された,感染症数理モデルのシンポジウムである。元々はこの3年くらい続いている共同研究なんだけれども,毎年,若干,参加者が入れ替わる。今回は,参加者が連絡先を書いておいて,近々感染症数理モデルの研究会を立ち上げようという企画も進行を始めたし,いろいろな分野の若手でバリバリやっている人が中心に集められたので,今後は持続的に活動を広げていけるんじゃないかという期待も出てきた。日本の研究が英米欧に比べて活発でないのは,感染症数理モデル,つまり理論疫学だけではなくて,疫学全般がそうなんじゃないかという雰囲気はあるんだけれども,こうやって盛り上げていけば,違う展開も出てくるかもしれない。なんて,他人事みたいに言っていてはいかんのだが。
- さて発表だが,やっぱりこういう場では,具体的なオリジナルワークの新しいやつをビシッとやる方が面白い。ぼくの発表は,マラリアモデルのレビューで,しかも,去年,応用数理に書いたものに若干付け足しただけだったので,どうしても緊張感がなかったような気がする。たぶんレビューとしての意味はなくはなかったはずだが,環境科学とか公衆衛生とか疫学の分野でないと,ああ言わなければならない切迫感は伝わらないかもしれない。ともかく,にしうら@いんぺりさんを筆頭とする若い人たちのオリジナルワークは,それぞれ,大変に面白かった。こういう刺激がいいんだよな。中身の詳細は,時間があればまたいずれ書くことにする。
- 昼は例年のことだが,ちゃんぽんを食べる。今日は朝飯抜きだったので大盛りにしたが,十分にボリュームがあって,食べきるのがちょっと辛かった。美味だったんだが。
- 午後のセッションも面白く聞けた。理研の増田さん(東大にあるwebページ)の産業図書から近々出るネットワーク理論の本は著者割引で買わせて欲しいなあと思いつつも,送料を考えたら,普通に生協とかで買う方が安くなるだろうから,まあ,それでもいいか。増田さんの話の前半のネットワーク一般論は,2年前のこの共同研究のときに,ぼくが紹介して,熱帯医学会雑誌に載った話とそう変わらなかったので,その辺はザクッと省略して,後半の話をもっと詳しく(thresholdのモデルとか)聞きたかったとも思ったが,2年前の会にも出ていたのは,ぼくと谷村さんとバスラ師だけのような気もするので,今回はこれで良かったのだろう。今後は持続性をもって会をやっていけば,もっとprimitiveなところは省略して,先端だけの話ができるので,話が展開して面白くなっていくに違いない。学会とは別にそういうサロン的な研究会があるべきなのか,やがては学会として活動することを目指すのかは,また別の話だが,とりあえず,これだけのメンバーが集まったのは(ぼく自身はおまけのようなものだが),ひとえに,バスラ師の人徳と,にしうら@いんぺりさんの行動力と,共同利用施設としての熱研の利用しやすさによると思うので,今後展開させなくては勿体無いと思うし,きっと展開するのだろう。
- 17:10頃に午後のセッションが終わって歩き始め,ほぼぴったりのタイミングで17:36に浦上駅前に来たバスに乗って長崎空港に着いたのは18:30頃だった。チェックインして土産物を買って,ちょうど腹も減ったので,レストランで,鯨カツ定食(だったか?)を食べた。ソースが味が濃すぎて,今ひとつ鯨の味はわからなかったが,それなりに美味であった。バスの中で最後の部分を読み始め,食事中に読み終えた,『考える胃袋』は,与太話といえばそういう感じもあるんだけれども,それなりに面白い本だった。感想は時間と気力があればまたいずれ。
- 飛行機の出発が10分遅れたので,東京での乗り継ぎが間に合うか大変に心配だったが,到着は定刻の5分遅れの21:15頃で,そこからモノレールのホームまでダッシュしたら2分で着いてしまったので,21:24発快速浜松町行きに余裕をもって間に合った。これだと,浜松町着が21:43なので,東京駅22:04発あさま533号に乗るのは楽勝である。結構混んでいるのだけれども,無事に乗れてよかった。これで明日は少年野球の練習につきあうことができる。来週の3連休が体育館の都合もあって練習できないので,今週も土日とも見ないというわけにはいかず,これがギリギリの選択だったのだ。時間が許せば,今日のセッション終了後の小浜温泉エンドレスナイトセッションにも行きたかったんだけれども。自分がそういうバランスをとって生きていかねばならないので,人間が多面的存在であることは常に意識せざるを得ず,1つの役割だけを振ったモデルは,どうも現実性がないように思えてしまうのは,プラスなのかマイナスなのかよくわからない。現実を意識しすぎると論文は書きにくくなるんだけれども,当面はそれでいいと割り切っておこう。
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