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個別メモ
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【第1644回】 日焼けした週明け(2010年7月26日)
- 土曜日の午後,午前中の草取りに疲れたので家で休んでいたら,中屋商店の味噌という触れ込みで「美味しい味噌を買ってくださいよ」と,おっちゃんがやってきた。なんでも,遠方から味噌屋の仲間3人で長野市のお得意様回りに来たのだけれども,我が家の近所にあるお得意様が留守だったので,このままでは帰れないので,「助けてくださいよ」という口上であった。しかし,試しに値段を尋ねてみたら,3 kgで5,000円と,味噌の常識を遥かに超えた値段であった。そこで,そんな高級な味噌は食べられませんよ,と答えたら,「別に作らせている3 kgで3,800円の味噌もありますから,それでどうですか? 本物の美味しい味噌を食べてくださいよ」と粘ってこられた。一瞬悩んだが,キロ単価が1,000円を超えるような高級な味噌を食べるような身分じゃありませんから,済みませんが買えませんと答えてお引き取り願った。まあ,考えてみれば,塩なんかは100 gで1,000円の「ろく助の塩」を使って握り飯を作ったりすることもあるわけだが,味噌を断ったのは,たんに高いというよりも,それだけ高級なものを,訪問販売という情報の少ない状態で買わされるのが嫌だったということだ。後でネットで調べたところ(上のリンク先),中屋商店の味噌は高い方でも3 kgで2,250円だったので,(まあ,訪問販売用に特別醸造しているものがあるのかもしれないが,)それにしてもやっぱりちょっと怪しい気がするので,買わないで正解だったと思う。その後,翌日のために冷凍冷蔵庫の冷凍部分にタッパ3個分の氷を作るべくセットしてから,秋祭りの寄付金の集金に回った。しかし,2軒が留守だったので,ブロック部長のところに持っていくまでできないままに夕方になった。夜は地域の会の暑気払いがあったので,うるおい館で温泉につかったあと,ビールと酎ハイだけだけれどもかなり飲んで帰った。眠い目をこすりながら米を研いでタイマーセットし,紅茶を作ってから眠った。
- 日曜は5:10に起き,握り飯とアイスティーを作り,娘が入っていて自分もコーチをしているソフトボールクラブの練習試合のため,小諸に向かった。このクラブは選手が9人ギリギリしかいなくて,ほとんど全員がそれぞれの学校の部活とかけもちのために,全員揃った練習ができることも滅多になくて(自分の娘が一番出席率は悪いんだが),現メンバーでは初めて全員揃ったのだった。向こうの中学のチームとの試合だったが,こちらのエースが登板した第1試合は毎回得点の8−1で勝ち,まだ投げ始めて間もない1年生が登板した第2試合も10−7で打ち勝って,2連勝であった。全員が小学校でソフトボールか野球を経験しているので地力が高いということもあるのだけれども,練習でやってきたことがかなり出せたことと,キャッチャーをしているキャプテンの意識が高いことが2連勝の最大の理由だと思う。ただ,小諸は標高が高くて涼しかったのだが,日焼けは長野より激しかった。1試合球審をしたからかもしれないが,家に帰ったら上腕が真っ赤だった。着替えて前日できなかった集金を済ませ,ブロック部長さんの家に届けてきたら,もう疲れ果てていて,ともかく米を研いでタイマーセットだけして,風呂に入った後は,倒れるように眠ってしまった。
- 明けて月曜。5:30起床。往路あさま510号。今日は敷島球場で高校野球群馬大会の準決勝があるのだが,勝ち残っているのが,いつも通勤途中でグラウンドの隣を通っている前橋商業と,群大医学部にも卒業生が多い前橋高校と,前橋工業と健大高崎なので,どこも身近に感じて気になる。
- そういえば金曜夜に雷がひどくてバスにしたので,今日も前橋からバスでなくてはいけないのだった。となると,高崎で乗り継ぎ待ちが10分以上あるので,『ひとサイ2』(長いので勝手に略す)が買えるな。しかしこの略し方だと,魔法でサイに姿を変えられた王子様を主人公にしたファンタジーみたいだが(という妄想も相当おかしいか?),これはもちろん『ひとりぼっちの王様とサイドスローのお姫様2』(アスキーメディアワークス文庫)のことだ。ちょっとだけファンタジーが入った高校野球小説であり,この季節にぴったりなのではないかと思うわけだ。
- 前橋から群大病院に向かうバスは,道路がいつもより混んでいたので着くのに時間がかかったが,『ひとサイ2』を読んでいたら時間経過が気にならなかった。
- 「ユニセフ、泥水の自販機をニューヨークに設置」という/.Jのエントリを見て,水が原因で感染する病名として「マラリア」が含まれていたのは変なので調べてみた。このメモをお読みの方ならご存知だと思うが,マラリアはハマダラカが患者からマラリア原虫を他のヒトにうつすのであって(より詳しくは講義資料pdfを参照されたい),蚊のbreeding siteである川や水たまりの近くに住んでいると感染リスクは高いけれども,飲み水とは何の関係もないからだ(自販機で売られている泥水のラベルの中にはデング熱と黄熱病もあって,これらはウイルス疾患だが,やはり蚊が媒介するので飲み水とは何の関係もない)。すると,実は,この自販機は,去年のThe MOBIUS Awardsの屋外広告部門の大賞を受賞した広告であって,UNICEF USAのTap Project(蛇口をひねれば安全な水が飲める状況を世界中の子供たちに! と2007年にニューヨークのレストランで始まった1ドル募金運動)への募金を意図したものであり,自販機を製作したCasanova Pendrillという会社は,このTap Projectの協賛企業にはなっているけれども,決してUNICEF自体が"Dirty Water Campaign"というものをやっているわけではないらしいことがわかった。検索すると,UNICEFが変なキャンペーンをしているという論調の批判記事を書いているサイトが散見されるけれども(/.Jのエントリもそれに近い感じだが),これをUNICEFのせいにするのは強引なんじゃなかろうか?
- 朝日新聞のサイトをちらっと見たら,前橋高校は前橋商業に完敗だったが,前橋工業と健大高崎は0-0のまま延長に突入していた。そもそも,県ベスト4のうち3チームが県立で同じ市にあるのは凄いことだが,もし前橋工業が勝てば決勝が前橋ダービーになって面白いんだがなあ。
- 科研費の分担研究者への振込手数料をGloviaに入金するようにという事務連絡が来たそうだが,振込手数料をなぜ直接経費で出さなくてはならんのだろうか。こういう費用のために間接経費がついているのではないのか?
- 某学会誌からの査読依頼について,早く返事をするようにという催促メールが届いた。道義的にはやるべきなんだけれども,たぶんこれからソロモン調査までは暇がなさそうなので(他にも抱えているし),時間的に無理なんじゃないかと思って返事ができずにいたわけだ。いずれにせよ返事しなくてはいけないので,申し訳ないけれどもお断りさせていただいた。しかしあのネタで査読ができる人は日本人では少ないだろうなあと思われるので,海外に依頼するしかないかもしれず,編集委員会には申し訳ない限り。
- ちょうどいいネタがなくて,R実践活用勉強会は今日は中止。自転車で新前橋に出て,高崎駅の吉野家でうな丼を食べ,復路あさま547号。『ひとサイ2』(相変わらず勝手に略す)と,ついでに買ってしまった安彦薫『鉄バカ日記』(どちらもメディアワークス文庫)を読みはじめ,帰宅後も読み続けて読了。『ひとサイ2』は,前作で甲子園の地区予選で敗れてしまったのみならず,妙な部長が勝手に買ってしまった照明設備とバッティングマシンの支払いのために,夏休みは練習時間を切り詰めてバイトをしなければならなくなったところから話が始まり,練習時間が短い分,ピンポイントで得意技に磨きをかける練習をすることになり,それがそれなりに機能して,秋季大会はいい線までいって,もう1つ勝てば春の選抜に二十一世紀枠で出られる,というところで強豪校と当たり死闘を繰り広げるという縦糸と,あやねえの親友でありながらもターボに淡い恋心を抱いてしまうなかで,最後に対戦する強豪校には兄がいて,そこでも葛藤するランの心の揺れという横糸が絡まり合って,実にいい高校野球小説になっている。女子も出場できるという架空設定と,ヨージロ君のあまりにも高い身体能力を除けば,野球に関してはかなり現実的な戦術を考えて書かれていて,そこもいい。風景描写が前作より繊細になりつつもスピード感は失われていない。ランの切なさをこれでもかこれでもかと書きこんでいたのは,あのラストのためだったのか,と思ったほど,ラストも決まっていた。『鉄バカ日記』は,鉄オタの話でこれほど笑えることに驚いたほど笑わせてもらった。それでいて,後半でホロリとさせるところも作ってあって,うまい設定だと思った。鉄な人に読ませて反応を聞いてみたい。
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