Latest update on 2018年3月7日 (水) at 15:42:47.
【第171回】 会議とか講義とか(2012年10月31日〜11月1日)
- 水曜は,午前中に将来計画,午後は世界展開力の会議(相互に関連しているのだが)があった。この会議に出すネタについては徐々に仕込みを掛けているのだが,なかなか道が長い。
- 世界展開力の会議が終わった後は,GSICSでのディスカッションに提供するネタ選び。栄養はネタが多すぎて絞りきれない。
- PNGから悲しいメールが届いた。そういう事情では遅れは仕方ないな。
- 復路バスは名谷からひよどり台まで直通の最終。洗濯をしながらワンセグで日本シリーズ観戦。熱戦だったが,最後はミスが勝負を分けた。
- 結局1:00頃まで家でもネタ選びをしてしまった。最終的に,2010年のEuro.J.Pub.Healthに載っていた論文で,ファストフードやカフェテリアでS,M,Lとサイズごとに値段が異なる場合,普通はサイズが大きいほど割安な値付けになっているせいで食べ過ぎが起こるのではないか(確かに,食べ始めてから多すぎて苦しくなったという経験は,ファストフードでもあるし,東京大学にいた頃は,カフェホンの大盛りで何度もした)という仮説を立て,実験的に量と値段が比例している条件を作り,それぞれの場合に購入するポーションサイズに違いが出るかを検討したものを紹介することにした。サンプルサイズがあまり大きくなかったこともあり,有意水準5%では統計学的に有意な差はなかったのだが,面白いのは,過体重や肥満の人はファストフードのみサイズが大きいほど割安な値付け(Value Pricingという)になっているときにLを選ぶ傾向があってカフェテリアではその傾向が無く,正常体重の人はカフェテリアでのみValue PricingのときLを選ぶ傾向があるという結果であった。逆にいえば,ファストフードのValue Pricingに引っ掛かっている人が太りやすいとも考えられる。Value Pricingを制限することを法制化すれば,過食予防になるかもしれないということだ。こういう研究分野は,Nutrition Politicsとかいうらしい。
- 寝不足だが11月1日は6:10にAAAの777で起床。
- 中西準子さんの雑感の化学物質管理の考え方を見直す時に書かれている指摘は重要と思う。
- 直通バスで地下鉄三宮へ。阪急に乗り継いで,阪急六甲から歩いてGSICSへ。朝は13℃とかいう冷え込みで寒かったが,例によって阪急六甲からGSICSへの坂道を歩いているうちに暑くなった。
- Epidemiology: An Introduction, 2nd Ed.はChapter 4の前半で,例示しながら無事終了。公衆衛生は不思議と皆が選ぶ内容がバッティングせずうまくいっているが,今回もいい感じにばらけた。
- 18:00少し前に名谷キャンパスに戻り,卒業研究希望の学生との話が2時間,その後の修士課程の院生との国際保健医療学会での発表についての打ち合わせが2時間。湊川公園廻りの最終バスで帰宅した。
- ワンセグで日本シリーズの結果を見たら,誤審で流れが決まってしまったひどい試合だった。いろいろな局で流れるビデオ映像を見る限り,明らかにファウル(バント失敗)だし,少なくとも頭からは凄く離れていて,見間違えるとは思えない。ファウルの音がしたはずだから,硬い物に当たったことは否定できず,審判としてはファールでないならヘルメットへのデッドボールとしか言いようがなく,ヘルメットなら危険球退場となってしまったのであろうが,そうなるとたんにランナーが一人増えるだけでなく,きちんとウォーミングアップできていない投手を出していかなくてはならなくなり,大きく不利になるのは明らかだ。そもそも審判も最初は正しくファウルと判定していて(ファウルのジェスチュアをしているように見えるし,鶴岡捕手によるとコールもあったらしい),原監督の抗議でデッドボールに判定を変更したというのが間違っている。二重,三重の意味で酷すぎる誤審をしたこの球審は,一軍の試合を担当させてはいけないと思うし,本人自身が,ビデオを見たら辞表を出したくなるのではなかろうか。
- (追記)なお,野球では公認野球規則により監督だけがルール適用の間違いに対する抗議ができるけれども,ストライク/ボールの判定やファウル/フェアの判定に対する異議は認められていないし(ホームランかファウルかついてはプロ野球では2010年からビデオ判定を要求できるが),内野のファウル/フェアの判定は球審の権限なので,あの場で栗山監督ができたことは,公認野球規則8.02(d)が定めるビーンボールでないことの確認と,セパ両リーグアグリーメント39条の危険球を適用することが妥当ではないという抗議だけだったし,それが認められなかったとき,退場させられることで得られる自己満足よりも,最後まで試合を捨てずに指揮を執ることを選択して,抗議を引き延ばさずに引き下がったことは理解できる。逆にいえば,それだけ絶大な権限をもっている球審が,ここまで明らかな誤判定をしてしまっては,野球というスポーツは成り立たないと思う。
△Read/Write COMMENTS
▼前【170】(実習とゼミの日だが他にも雑用いろいろ(2012年10月30日)
) ▲次【172】(講義と統計相談の日(2012年11月2日)
) ●Top
Notice to cite or link here | [TOP PAGE]