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【第373回】 溜まった仕事をこなす(2013年6月14日)
- 5:30にChirolの"to Remember"で起床。昨夜温め直したがそのまま放置して眠ってしまったので入浴し髪を洗った。昨日買った納豆を玄米ご飯に掛けて食べ,豆乳ともずく酢を添えた朝食。まだ疲れが抜けない。しかも今週は土曜が夢ナビライブ,日曜は東京で朝から晩まで会議だから,休む暇が無い。体力がもつだろうか。
- 往路は直通2番のバス。今日も陽射しが眩しいので,名谷駅から大学まではサングラスが必需品だった。
- 出席簿に捺印するため事務に行ったら,昨日のうちに,Amazonから,土岐麻子『HEARTBREAKIN'』とパスピエ『演出家出演』が届いていたようだ。土岐さんの初回限定版は定価3,465円なのに,Amazonで予約購入だと税込み2,811円という安さ。早速聴きながら仕事をしているが,「トーキョー・ドライブ」とか「私の恋と東京」とか,都会感漂うお洒落な曲に乗せられた軽やかな土岐さんの声に包まれるようなイメージを楽しめる『HEARTBREAKIN'』は実に気持ちいい。なかでも個人的ベストは「Rendez-vous in '58」かな。『演出家出演』という回文タイトルのパスピエの新作は,相変わらずリズムもメロディも変幻自在,詞にも仕掛けがあって,かつ「名前のない鳥」とか「くだらないことばかり」とか「デ・ジャヴ」なんかは滅茶苦茶に格好いい。ジャケットがまた凄くて,これはもはやアートと言っていいかもしれない位の代物であった。
- 先日の人口学会で発表したネタは,あと1つ,パズルのピースが嵌まれば論文というか短報にできる気がする。誰か二次資料を集めて整理してくれる人はいないだろうか。それと平行してやってみたいのが,webでの実験だな。数日の暇があれば,この程度のwebアプリの開発は簡単にできると思うが,その時間が捻出できない。忘れないようにメモだけしておこう。まず,回答者の属性として,年齢層をきく。ターゲットは20代と30代だが,10代以下,20代,30代,40代,50代以上という区分で良かろう。次に性別をきく。TSとかTGとかインターセックスとか聞き始めると際限ないから,男性,女性,その他の3つで良かろう。出生力に関わる質問だから,性的指向性もきかねばならないが,これは質問文を工夫しなくてはいけないところだ。恋愛対象となる相手の性別と,肉体関係をもちたい相手の性別が同じとは限らないし,バイセクシャルな人もいるだろう。目的からすると,その人との間に子供をもちたいと思う相手の性別,ということになるか。そこからが実験になる。まず,Yu DW, Shepard Jr. GH (1998) Is beauty in the eye of the beholder? Nature, 396: 321-322.やSorokowski P, Sorokowska A (2012) Judgments of Sexual Attractiveness: A Study of the Yali Tribe in Papua. Arch. Sex. Behav., 41: 1209-1218.で使われていたような,さまざまな体型の女性のシルエットを用意する。ただし,これらの論文で使われていたようなW/H比ではなく,BMIで15くらいから30くらいまでを数パタンずつ(身長を変えて)用意する。次に,これらの出現順序をランダム化して画像提示し,一番魅力的と感じた体型(先行研究でも,その魅力が自分の体型としてなのか性的指向性の相手の体型としてなのかは明示していない場合が多いように思うが,この場合は,女性で性的指向性の相手が男性の人は自分の体型として,それ以外の人の場合は相手の体型として想定して貰うといいか?)をクリックして貰う。次にBMIが15〜16くらいの女優を魅力的に撮った動画か,BMIが22〜25くらいの女優を魅力的に撮った動画のどちらか(これら2種類の映像は時間も揃える。できれば顔が映っていないと理想的だが,CFなんかにはなさそうだなあ。CGで作ればいいのか?)がランダムに提示された後,シルエット群を再度ランダムに並べ替えたものから,魅力的と感じる体型をクリックして貰う。次に,まだ流れていない方のCFが流れた後,再度シルエットをランダムに並べ替えたものから,魅力的と感じる体型をクリックして貰う。こうしてクロスオーバー・デザインの実験をすれば,ボディ・イメージについての文化が,日本でもテレビの影響を受けているのかどうかが検証できるかもしれない。卒研生にやる気がないか訊いてみよう。
- まずは昨日発覚した医療人類学配付資料の訂正から。来週配るために印刷した。次いで来週月曜の講義資料(毎週やっている環境・食品・産業衛生学は宇賀先生に水の話をしていただき,同時刻に4回生の選択講義の「国際感染症論」を2コマ担当するのだ)を印刷した。昼食後は,プレゼン資料の準備をしている。途中,院生からメールで倫理審査申請の書類が届いたが,日曜の東京からの帰りの新幹線以降かなあ。用意しなくてはいけないプレゼン資料が何種類もあるのだが,まずは月曜の講義用のものを完成させた。次に明日の夢ナビライブで使うファイルを確認し,pdfに変換してUSBにコピーした。ここで19:30を過ぎたが,できれば来週のDemographyのデータ入力までは終わらせてから帰りたい。
- GapminderのDr. Hans Roslingがtweetしている充足されない家族計画(避妊)ニーズについてのWHO報告(アフリカ地域事務局では1/4に達しているという)と,去年改訂された国連人口推計が興味深い。ついでにWHOから発表された新型コロナウイルス(MERS-CoV)の最新情報もリンクしておこう。
- 今日はそんなに疲れ果ててはいないので,24時からの宮嶋みぎわさんのUst放送が聴けるかも。米国の口語についての豆知識が面白いのに加えて,回線が細くて音質が今ひとつなのにもかかわらず心を打つピアノの生演奏を時々してくださるのが癖になって,この半年くらい視聴しているのだ。いつも視聴者数が2桁しかいかないのは勿体ないと思っているのだが,かといって,あの回線の細さでは,視聴者数が3桁いったらパンクしそうな気もするのが複雑なところ。
- が,思ったより疲れていたらしく,大量の白菜を茹でたものと,鶏ムネ肉を切ってピーマン,ナス,トマトとオリーブオイルで炒めてクレイジーソルトを振ったものをおかずに,玄米ご飯を食べた後,ふと気がついたら眠り込んでいて,気がついたら0:50だった。慌ててUst放送を見始めたが,既に終わり近かった。男性が女性に対して,お先にどうぞという表現として"after you"というのが紹介されていて,たぶん"I'll go after you."の前半が省略された言い方なのかと思ったが,ふと,使われている単語から,パプアニューギニア・W村のSさんの逸話を思い出した。ぼくのフィールドワークの師匠である大塚さんが若かりし頃,Sさんを助手としてフィールドワークをしていて,丸木橋を渡る時か何か,ともかくそこそこ危険なところに行かねばならなくなって,Sさんが,"You go first. Me, after."と言ったという話を,確か稲岡さんから聞いた記憶がある。これはもちろん「お先にどうぞ」ではなくて,「お前が先に行け」ということだ。普通は現地の助手の方が危険な場所など良く知っているはずで,たいていは先導してくれるのだが,それだけ大塚さんが大丈夫と認められていたのか,Sさんが助手慣れして態度が大きくなってきたのか。いずれにせよ,そう言われた大塚さんの顔を想像したら,忘れられない逸話になってしまった。うーん,でも,こう書いても,この逸話の面白さは伝わらないだろうなあ。
- Ust放送終了後,中途半端に目が覚めているので,このところ往復のバスで読んでいた,向井湘吾『お任せ! 数学屋さん』ポプラ社,ISBN 978-4-591-13494-8(Amazon | honto | e-hon)の残りを読了。登場人物のネーミングがどこかで見たような名前だし,結城浩『数学ガール』シリーズ,青柳碧人『浜村渚』シリーズ,川端のアリスメトリックといった数学小説が増えてきた昨今,それほど目新しくはない。台形の面積を二等分する直線,相似,囚人のジレンマ,ガウス記号と階段関数といった道具立ては,中学数学でもわかりそうな範囲で,難易度としては『数学ガール』と『浜村渚』の間くらいか。最後の方でリーマン予想が出てきてアリスメトリックのように異世界に飛んでいくのかと一瞬想像したが(というか,ソフトボール少女であるヒロイン天野遙は,実際,数学世界というのがあるんじゃないかと夢想したりするんだが),まあそういうことはなくて,そこはラノベ風味のボーイミーツガール的な終わり方だったし,ラスト近くの疾走感はなかなか良かった。まだ若い著者なので今後が楽しみ。剣道四段というのは凄い腕前なので,今後はそれを生かした作品も書いてくれるといいなあ。
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