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【第1045回】 長野は雨が降ったり止んだり+誤解を生むグラフ(2015年7月4日)
- 5:40頃,三宮から乗ってきた夜行バスが長野駅前に着いた。曇りだったが,長野電鉄の始発を待っている間に雨が降ってきたようだ。始発を最寄り駅で降りたときは,結構強く降っていたが,傘を差して歩いている途中で止んだ。今日はずっと降ったり止んだりの天気らしいが,草刈りをしなくてはいけないので,なるべく止んでいる時を見計らってやりたい。
- とりあえずラーメンを作って朝食。
- 雨が止んだときを見計らって,合計で2時間半くらい草刈りをした。
- 16:40頃に自転車で長野駅方面に向かい,息子が高3のときの担任だった先生を囲む会で23:00まで。大変楽しかった。
- 雨が強かったので傘を差して自転車を押して帰宅。疲れた。
- 木曜の講義中,院生の一人が示した生活クラブのサイトにあるグラフ(ピタリと一致!子宮体がん発生数と日本人一人あたりの年間牛肉消費量,という題のもの)の見方には注意が必要という話をしたのだが,せっかくなので少し敷衍しておく。時系列の2つの量が関連しているというには,年次を横軸,2つの量を縦軸にとって推移が似ているというのでは不十分で,推移を矢印でつないだ散布図が最低限必要だし,本当は女性のみの一人当たり年間牛肉消費量が必要だが,食糧需給表からではそれは計算できない。とりあえず,ここに示されている元データを入手するのはそんなに難しくなくて,日本人一人当たりの年間牛肉消費量は食糧需給表から,3-7の中の牛肉というところからExcelのワークシートをダウンロードでき,子宮体がん発生数は,このページの「2.罹患データ(全国推計値)」からExcelのワークシートをダウンロードできる。それぞれ該当データを抽出してタブ区切りテキスト形式にしたものがbeef-and-corpus-uteri-carcinoma.txtである。数値からみると,当該グラフで使われている「日本人一人当たりの年間牛肉消費量」は国内消費仕向量の粗食料の値であり(リンク先データではBEEFCCとした),歩留まりが考慮されていない。むしろ1人当たり供給量(リンク先データではBEEFSPとした)の方が摂取量には近いと考えられる。リンク先データでは子宮体がん発生数はCUCIとし,年次はYEARとした。このRコードを実行すると,生活クラブのサイトにあるグラフを再現したものが左上に,消費量を供給量にしたものが左下に,それぞれ矢印で推移を辿る散布図が右側にできる(下図)。真の正の相関関係であれば,左下と右上を結ぶ方向に推移するはずだが,ほとんどそういう推移になっている年度はない。摂取から発症までの潜伏期間を考えてプロットする年をずらしても,きれいな関係にはならなそうである。
- もっといい図示の方法や分析方法を思いついた方がいらしたら,tweetやこのページへのコメントでご教示いただければありがたい。
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