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【第1333回】 今日も4コマ講義(2016年6月23日)
- 6:30に椅子の上で目が覚め,固くなった身体をほぐして立ち上がった。メール送受信とかしているうちに7:00を過ぎたので六甲台キャンパスに移動開始。今日も1限から4限まで講義をしなくてはいけない。
- 4コマ講義が終わったら疲れ果てていたが,フロンティア館に行って締め切り過ぎ仕事の続き。
- 19:00頃,水筒に入れてもってきた珈琲を飲みつつ休憩中に,このところ電車やバスの中などで読んできた,海堂尊『ポーラースター★ゲバラ覚醒』文藝春秋,ISBN 978-4-16-390466-5(Amazon | honto | e-hon)を読了。かなり大胆に史実とは違う設定を盛り込んでいるのだが,ゲバラの人物像や当時の南米大陸の様子についての描写は迫真。「モーターサイクル・ダイアリーズ」と「エビータ」をつなげてしまうという荒業にたまげたが,実はミュージカルのエビータで既につながっていたし,宮沢和史の曲「ゲバラとエビータのためのタンゴ」のように,二人をつなげるという発想自体はこれまでにもあったのだな。海堂尊は,これまでも小説中人物として,モンテカルロのエトワール天城医師とかスカラムーシュ彦根のように腕一本口一つで世界と渡り合う格好良さを描くことに長けていたので,桜宮サーガに一段落ついたところでまったく違う世界を描く作品として,このゲバラは必然であったかもしれない。本作は4冊に分かれた長いストーリーの1冊目とのことなので,今後フィドロ・カストロとは史実だから当然出会うとして,本作におけるエバ・ペロンのように史実にはないけれども同時代に生きていて出会っていたら面白いだろうなという人を絡ませた大河小説を織り上げてくれることを期待する。もう1点上げておくとすれば,この作品は自然や風景,人物の生活感の描写が素晴らしい。マチュピチュとかボリビアの鉱山近くでの野宿などは,風景が眼前に浮かんでくるほどであった。
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