Copyright (C) Minato NAKAZAWA, 2018. Last Update on 2018年3月7日 (水) at 15:45:03.
月曜朝はたしか6時半頃にホテルを出た。夜のうちにタクシー予約をフロントに頼んでおいたのだが,チェックアウトしようとフロントに行ったら,ホテル付きのタクシー運転手のような人がフロントの女性と喋っていて,その人が昨日来るときいくらかかった? と訊くので,良く覚えていないけど30ドルはしなかったと思うと答えたら,よし,じゃあその値段で空港まで行ってやるよ,と言ってきた。電話で予約してあるんじゃないかと心配だったが,予定していた時刻を過ぎてもそれが来なかったので,ホテル付きの人のタクシーで空港に向かった。グアムは医療保険を使っても医療費が高いからフィリピンで手術してきたとか,随分自分語りをする運転手だったが,その分退屈しなかった。
ユナイテッド航空のチェックインカウンターはがら空きで,すぐに手続きが終わった。手荷物検査場では靴とベルトを外させられるのが鬱陶しかったが,ここもサラッと通れたので,随分時間に余裕があった。それで,ハンバーガーとかラーメンとかそれぞれ別々のメニューを頼んで朝食を食べながら3人で喋っていたら,いつの間にかファイナルボーディングコールが掛かって我々の名前がアナウンスされていた。日本時間より1時間進んでいることはわかっていたのだが,時計を見間違えていたようだ。慌ててゲートまで行き,最後の乗客として我々が乗ったら,ほどなく飛行機が離陸した。ユナイテッドは席ごとにディスプレイが付いていて映画が流れているのだが,進み方は席ごとに調整できず,中央管理されていることと,関空からグアムでもグアムからポンペイでも番組が同じことが若干残念だった。GEOSTORMというパニック謀略サスペンス映画と忍びの国という恋愛アクション映画を部分的に見ながら3時間半くらい飛んだ。途中,チュルクで半分くらいの乗客が降り,同じくらいの乗客が乗ってきたのは覚えているのだが,最後ポンペイに着いたときにうとうとしていてアナウンスを聞き逃したので(しかもポンペイとコスラエの位置関係を逆に思いこんでいた),まだもう1区間乗るのだと勘違いして降り損ないかけた(同行していた福岡大の院生が教えてくれたので事なきを得たが)のは危ういところだった。
が,ともかく昼過ぎくらいに無事にポンペイ空港に到着した。ここは小さな空港で,待合室には扇風機しか無いのには驚いた。ホニアラのヘンダーソン空港よりずっと小さい。ポンペイ島にはミクロネシア連邦の首都があるのでもっと都会だと思い込んでいたのだが,その予想とはまったく違ってこぢんまりとした感じだった。
空港から宿泊先のJOY HOTELまではどうやって行くのだろうと思っていたら,今回のチームリーダーの水元先生がレンタカーを借り,それで動くということだった。今回は交渉や説明のために動くことが多いからかと思ったが,そもそもあまり公共交通機関がないらしく,これまでも車で移動するのが普通だったとのこと。ぼくがソロモンやPNGでレンタカーを借りるときはカウンターパートから紹介して貰って運転手も雇うのだが,ポンペイ島は割と道が良くて,右側通行であることだけ気をつければ運転もそれほど難しくないので,水元先生と福岡大の院生が2人で運転してくれるということだった。ぼくは免許も無いので完全に無力なのが申し訳ないのだが仕方がない。
JOY HOTELにチェックインしたのは昼下がりだった。日本と同じくインフルエンザが流行しているらしく,至るところに手の消毒用アルコールが置かれているのが面白い。それでもウェルカムフルーツというか,バナナが房で置かれていて,自由にとっていいというのはそのままなのも面白い。とりあえず荷物を置いて暫く休んでから教育局に行き,Churchill Edward氏に面会した。翌日13:30から3つの小学校を訪問したいと説明し,それに誰か付き添いが欲しいと頼んだら快諾してくれて,朝になったら秘書に電話連絡して何時に来れば良いか確認するように言われた。リンク先の写真の見た目通りにエネルギッシュで,とても気さくな方だった。
次に保健局に行った。病院の隣にあって,羽曳野なんとかと書かれている救急車が停車していた。たぶん中古を寄贈されたのであろう。メラネシアでも良く見られることだ。最初会おうと考えていた学校保健担当のフランシスコ氏(12月に来日してぼくの講義も受けた人)がなかなか見つからず,あっちに行ったりこっちに行ったりとうろうろする羽目になったが,夕方会うことができて,小学校での調査について確認し,翌日の訪問の話をしたら,既に水曜15:00に関係者を集めてミーティングする手筈になっているし,翌日の学校訪問にも同行してくれるということで素晴らしい。
ホテルに戻り,少し休んでから入口左のレストランで3人で晩飯。ランチという名前がついているが夜でも注文できる,マグロの赤身の刺身などいろいろ入った定食が普通に美味だった。レストランでの食事は全部部屋に付けておいて貰って,チェックアウト時にまとめて精算できるのも便利だ。もう一つ書いておくと,このホテルも客室には湯沸かしポットがないのだが,2階の階段そばに冷水と熱湯が出る給湯器があって自由に使えるので,自分でパック入りのコーヒーを持参すれば淹れたてを飲むことができる。たぶん日本人が経営しているからだろうと思われるが,痒いところに手が届くサービスが素晴らしい。
既に書いた通り,ホテルではPCもスマホも問題なくWiFi接続できるが,昼間は打ち合わせなどでいろいろなところに出かけており,そこでもメールくらいはチェックする必要を感じた。徒歩3分くらいのところにFSM TELECOMがあって,話によると24時間営業らしいので行ってみた。果たして21:00頃でも普通に営業していた。そこで10ドルでSIMカードを買ってAXON MINIに挿し,操作設定を英語にしてAPNの設定を頼んだら,fsmtcという簡単なアクセスポイント名だった。プリペイドのプランがいろいろあったが,とりあえず10ドル分のプリペイド通話カードを買い,9ドルで5日間はデータ通信し放題というプランを購入する操作をしてもらった。一応通話も残り1ドル分はできる。他にも2ドルで1日だけデータ通信し放題とか,いろいろなプランがあったが,今回は土曜までの滞在なのでこれが良かろうと判断した。AXON MINIがサポートしている通信方式の中でGSM 900しか使えないので,安定はするのだがアンテナマークの隣にEと表示されるのがちょっと癪。
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