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【第213回】 講義準備などを済ませて『蜜蜂と遠雷』を見に行く(2019年10月4日)
- 昼間はずっと月曜の講義準備。資料印刷に時間が掛かった。
- メールの返事も多い。
- 松坂投手が退団を決めたとのこと。自分を引っ張ってくれた森さんとデニーさんが退団したから,という理由なので仕方ないか。
- いったん帰宅してから,今日から公開の『蜜蜂と遠雷』を見るため,三宮に行く予定。
- というわけで『蜜蜂と遠雷』を見てきた。Mint神戸のOSシネマズ,6番スクリーンの真ん中辺りの席で,音響もまあ良かった。自然音が効果的に使われていたことと,最近前日譚や後日譚からなる短編集『祝祭と予感』を読んで,ナサニエルと三枝子の背景がわかっているだけに,より審査委員のやりとりの機微が感じられたこと(英語の台詞も工夫されているように思ったので,字幕だけではなく英語を聴き取った方が良いと思う。三枝子の"Inferior Complex"の言い方とか,ナサニエルの相槌の"Indeed"と"Absolutely"の違いとか)も良かったが,4人の現役ピアニストによる演奏(それぞれCDが出ているしmoraやototoyでもダウンロード購入できる)に被せた4人の俳優の演技もそれほど違和感なく,それ以上に最高だったのは,満月の光を浴びながらの連弾シーンで,「月の光」からスウィングジャズ風の演奏になるところ,柵を抜け出した亜夜の気持ちが音にも現れている気がした。しかもそのままベートーヴェンの月光ソナタに一瞬だけつながってからドビュッシーに戻って終わるというところに,このときの亜夜と塵の微妙な気持ちの綾が表現されているのではないかと思った(読み過ぎか)。この演奏は音源販売ないのだろうか? なお,松岡茉優は橋本愛と元々仲が良くライバルでもあるので,このシーンは絶対に映画版『さよならドビュッシー』の橋本愛を意識したはず。その辺り突っ込んで聞くインタビューは見当たらないが。
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