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【第2006回】 話の前提が違う(2026年2月2日)
- 医療関係者は基本的にお人好しなのだと思う。
- 高市首相がNHK日曜討論をドタキャンしたことについて、Xで上がっている疑問ポストの多くは、病気への無理解なのではなく、病気治療のためという理由が嘘だろうという疑いが根底にあるのだと思う(ただし、ここが重要なポイントだが、直截的に「嘘」と表現している例は稀である。通常は、ただ「嘘」と書くよりも、嘘である根拠を示す方が筋が良い批判になるが、痛みという主訴に対しては、外に見える情報は根拠にならないので、直截的に嘘だろうと書く方が良い)。それに対して医療関係者は、首相サイドの説明を真実だと信じた上で、病気への無理解を批判し、病気が原因で社会的責任を果たせない状況を揶揄するのは人でなしだと批判している。
- 話の前提が違うので、噛み合わないのは当然であろう。問題は病気の理解ではなく、首相サイドの説明が真実か嘘かという点にある。病気の実態として起こり得る問題を、実際は経験していないのに、社会的責任を免れる言い訳として利用したのなら、病気の当事者からしたら大迷惑であろう。
- そもそも痛みは客観的評価が難しいので、医療関係者としては「患者」の訴えを本当だと仮定するのが大前提なのだと思うが、これまでの言動から嘘をついている(百歩譲っても、場当たり的な言い訳をしている)可能性が少なからずある――前日にも嘘をついたばかりの――人について、なぜ頭から真実を言っていると信じることができるのか?
- やはりお人好しなのだと思う。が、だからといって、疑問ポストに対して患者の人権を守るという金科玉条をふりかざして強く非難するのはいかがなものか。
- 今回は首相医務官(個人名は不明だが)が治療したということなので、公務に準ずると思われる公共放送での公開党首討論を欠席するために当然提出されたであろう診断書についてNHKに確認することはできるだろうし、首相医務官に尋ねれば病状の説明が本当かどうか確認できるはずだが、この件を取り扱っているメディアで首相医務官に取材した例は、まだ目にしていない。患者が私人であれば患者の個人情報保護は重要だが、首相という公人が、公務に準ずる仕事を休む理由にしたのだから、情報公開することに十分な公共益があると思う。
- どのメディアでも良いから、首相医務官に取材してくれないかなあ。
- メディア取材だけだと嘘を答えるかもしれないが、そうやって言質をとっておいた上で、後日国会で証人喚問して確認すれば嘘はばれるので、その含みをもたせた上で取材してくれたら真実がわかるのではないか。
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Written by Minato Nakazawa, Ph.D. | Notice to cite or link here | [TOP PAGE]