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【第523回】 疫学講義と原稿書き(2013年11月22日)
- 起床音楽は昨日と同じ。納豆ご飯ともずく酢という手抜き朝食を済ませ,名谷直通3番のバスで出勤。
- 通勤中は,久々に太田裕美『海がないている』を聴いた。何度聴いても名曲揃いのアルバムだ。もっとも,大森靖子の魔法にかかってしまっていると,予定調和的な名曲過ぎてフックが弱く感じるが。
- 1限が疫学講義(内容は,スクリーニングと感染症疫学を1コマで喋ったので,あまり実例を挙げることができなかったが,教科書指定している柳川先生の『疫学ノート』は第13章が具体的な食中毒疫学調査のストーリーになっているので,そこを各自読んでもらうことで理解が深まるであろう)。その後,他の指導教官がいるのだが質問紙作成について相談に来る大学院生がいて,その対応を30分ほど。その後は,検査の学生が公衆衛生実習の途中経過でラボでincubation中の培地を見たいとか,仕事の電話がかかってきたりするので,それらに対応しながら原稿書き。編集後記はともかく,25日締め切りの依頼原稿と,26日締め切りの某査読がしんどい。来週の講義準備(レギュラーなものの他に,月曜に国際保健学,金曜に東京大学の環境保健学の非常勤)もあるし,30日土曜にはR研究集会での発表がある。今週末は久々に出張がないので,ここで気合いを入れて頑張るしかないか。
- WBCでいぶし銀の大活躍をしてくれたが,シーズン中は故障が重なって残念な成績に終わってしまい,とくに視力が十分に回復するかどうかの不安から大幅減棒査定となってドラゴンズを退団した井端選手は,ジャイアンツへの移籍が決まったらしい。まだ引退するには早い年だし,ジャイアンツも以前と違って大砲ばかりではなく適材適所な選手起用をするので,井端選手のためには良かったのだと思うが,来シーズン,試合終盤のギリギリな場面で,浅尾投手や岩瀬投手が打たれる場面は見たくないなあ。
- スズケン,凄いモノを出しているなあ。Lifecoder GSを常用しているので,必要性はそれほどないんだが,筋金入りのドラゴンズファンにとって,このデザインはやばい。
- 復路は直通終バスで,高殿円『上流階級 富久丸百貨店外商部』光文社,ISBN 978-4-334-92910-7(Amazon | honto | e-hon)を読了。『トッカン』や『カミングアウト!』が面白かったので,木曜に阪急六甲の本屋で購入し,通勤路で読んでいたもの。舞台が神戸周辺なので(ところどころ匿名化されているが),それだけでも親しみがわく(阪急六甲の本屋には新刊コーナーに1冊しか置かれていなかったが,平積みにして「地元が舞台!」とかキャンペーンすればもっと売れるんじゃないかと思った)。『トッカン』では,特別国税徴収官という国税庁の知られざる専門職の喜怒哀楽と成長を描き,それが井上真央主演でドラマ化されたわけだが,本作ではデパートの外商という,富裕層しか接触がないであろう(けれどもデパートの年商の3割は外商部が稼いでいるそうだ)職場で働く人々と,その周辺の人々が活写されていて,やはり自分が知らなかった世界なので楽しめた。読みながら,これもドラマになりそうな話だなあと思った。ヒロイン鮫島静緒には米倉涼子(杏でもいいかも?),ライバルの「本店王子」桝家には松田翔太,ヒロインの前夫には西島秀俊を,キャストとして勝手に脳内に浮かべながら読んでいた。でも物語後半で上流階級と外商の微妙な関係性の描写に深みを与えてくれる「外商の神様」葉鳥さんと「本物の上流階級」弥栄子様は難しく,具体的な俳優は思い浮かべられなかった。ともあれ,『トッカン』もそうだったが,達人やライバルに刺激を受けながら,ヒロインが足掻きに足掻いて,ときには挫折し,ときには成功し,という経験を通して成長していくという物語の基本構造はビルドゥングス・ロマンの王道であり,小道具の演出にも気が利いているので,読んでいて気持ちの良い小説だった。
- 晩飯はイカ明太ご飯とグァバジュース。WILLCOM設定メモを更新し,風呂に入ってから,日付が変わってすぐに就寝。
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