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【第774回】 国際協力研究科の院試2日目(2014年9月2日)
- 6:00起床。2番のバスで名谷に出勤。今日も午後は国際協力研究科に行かねばならない。
- 9:20までかかってコメント仕事とか大学院の科目の成績処理とかが終わった。でも来年度は絶対に,博士後期の個別相談になっている科目は,内容を組み換えて,統計解析アドバンストコースにしようと思う。
- 9:30から11:00まで大学院生の研究相談に対応してから六甲台へ。生協食堂で北インド風カレー(?)を食べてから院試の面接。終了後は判定会議までフロンティア館の研究室で仕事。まずはさっき処理が終わった大学院の科目の成績をオンラインで登録した。前期の科目で成績登録をしなくてはいけないのは,残り1科目。ただ,これが大変なんだよなあ。
- いつの間にか民族衛生学会筑波大会の早期登録や演題申し込みが終わっていたのは誤算だったが(というか,8月一杯だったのだが),オンラインバンキングで大会参加費と懇親会費を振り込んだ。ついでに,熱帯医学会と国際保健医療学会の合同大会も参加費・懇親会費を振り込み,webサイトから参加登録手続きを済ませた。11月の学会としては公衆衛生学会@宇都宮もあるのだが水曜〜金曜なので,参加するには木曜の丸一日講義を1回休講しなければならないのがネックだ。発表するわけでないし,今年は公衆衛生学会は行かないことにするか。
- 厚生労働省のサイトに,今回,代々木公園でデング熱に感染した患者の一覧pdfがあった。現時点で34人。13番の人が少し潜伏期が長いのが気になるが,この人を除けば数日から1週間の潜伏期で,蚊に吸血されたのは8月10日から26日の間だったから,海外で感染して血液中にデングウイルスがいる状態で8月7日〜10日頃に代々木公園に来た発端患者(この人は輸入症例)から吸血した数匹から十数匹の蚊が,殺虫剤を撒いた日まで吸血を続けて患者を増やしたという解釈と矛盾しない。となれば,殺虫剤を撒いた日より前に代々木公園に行って吸血された人がこれから発症することは,あと2,3日はありうるだろう。R0がイースター島のアウトブレイクなみに高いことになるが,それだけ蚊と人の密度が高かったと考えられる。大都市内の公園という環境がデング熱伝播には適していることは,シンガポールで流行が続いている(在シンガポール日本大使館のサイト内pdf)ことからもわかるだろう。
- デング熱のワクチンについては,数日前にもリンクしたが,夜明けか?とLancetのEditorialが褒めている研究がある。アジア5ヶ国での第3相臨床試験で,六千何百人かのワクチン接種群,三千何百人かのプラセボ接種群を比べて,防御の有効性は56.5%だったこと(両群とも百人ちょっと発症した),ワクチン接種から4週間以内の重大な副作用は両群とも約1%だったこと,3回接種したけれども1回でも有効だったこと,D2以外への有効性が高かったことを示したものだ。が,有効性56.5%というのは,もちろんこれまでよりいいのだが,ワクチンとしては物足りない気がしてしまう。実用化にはまだ時間がかかりそうだ。しかしアウトカムとしては,デング熱よりもDHFやDSSを防げるかどうかの方が大事だろうから,そこをターゲットにした研究が待たれる。
- 5月20日から5月31日までのR関連のメモを採録し忘れていたので,保管庫3に追採録した。
- 判定会議が終わって阪急六甲まで坂道を歩いて降りた。ちょうど三宮駅東口センター街入口行きのバスが出るところだったので乗って終点まで。そこから,ふと思い立って,元町経由で神戸駅まで歩いたら,JR線路の下の商店街(?)がとても面白い町並みだった。時刻が遅いので既に閉まっている店が多かったが,昼間ならもっと面白いだろうと思われた。神戸駅の成城石井で食べものをいくつか買ってからバスで帰ったが,万歩計を見たら13000歩を超えていた。さすがにJRの2駅分を歩くとそれなりの歩数になるなあ。
- バスの中で,多田富雄『春楡の木陰で』集英社文庫,ISBN 978-4-08-745192-4(Amazon | honto | e-hon)を読了。世界的な免疫学者であったと同時に能を嗜んだりこうやってエッセイを書いたりと多才な方であった多田先生が,脳梗塞で倒れた後,若かった頃のアメリカ留学を思い出して書かれたもの。留学先がIgEの石坂夫妻の研究所であった話は,学生時代に免疫学の講義の中で聞いたような記憶があるが,さすがにデンバーのダウンタウンで多田先生がかかわった人々や景色がこれほど詳しく語られることは講義中にはなかった。高名な学者の若い頃の留学話という意味では,藤原正彦『若き数学者のアメリカ』『遙かなるケンブリッジ』が思い出されるが,本書はより文学的だと思う。奥さんに贈った詩「いとしのアルヘンティーナ」は深すぎてよくわからなかったが,風景描写が格調高く,かつ鮮烈で,素晴らしい表現力であった。
- 久々にドラゴンズが勝ったようでめでたい。伊藤準規投手が好投したようだし,ガッツこと小笠原選手が代打で決勝タイムリーを打ったそうで良かった。
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