Latest update on 2018年3月7日 (水) at 15:42:47.
【第1501回】 土曜から採点の祭典とかプログラム作りとか美文書7版購入とか(2017年2月4日-5日)
- 土曜はいろいろ溜まっている今学期の採点のため出勤。
- 昼過ぎに保健師コースの院生からサンプルサイズについての相談があって答えた。
- 奥村さんのLaTeX2ε 美文書作成入門 第7版は,技術評論社のサイトからpdf版を購入した(Amazonの方がいろいろな情報を登録済みなのでKindleも考えたが,奥村さんの情報によると,このpdf版だけがテキストで,他は画像だそうなので)。第6版は紙のを買ったのだが,pdf版ならスマホやタブレットに入れて持ち歩けて便利そう。
- 直通終バスに乗ろうと思って名谷駅に歩いたが逃したので湊川公園廻りで帰宅。スーパーで食材を買い込み,晩飯はうどんを茹でて湯を切り,大量のワカメと豚肉炒めを載せ,麺汁を掛けて食べた。松浦千恵美『ひとごろしのうた』ハヤカワ文庫,ISBN 978-4-15-031262-6(Amazon | honto | e-hon)を読了。映画が公開されたばかりの『キセキ―あの日のソビト』のノベライズを読んだ直後だったので,最初のうち主人公の人物造形がJIN氏に被った。けれども,この話は「瑠々」という正体不明のアーチストから送られてきた「ひとごろしのうた」という曲の登場から様相が一変してミステリとなる。(注:以下,少しでもネタバレっぽいことを見たくない人は読まない方が良いです)曲の魅力にとりつかれた主人公が頭を絞って「瑠々」を探し,そこにいろいろな要素が絡んでくる。もうダメかとなったところで打開策を見いだすという展開の連続は,まるで『なれるSE!』シリーズのようだし,曲自体に絡む謎は津原泰水の『クロニクル・アラウンド・ザ・クロック』シリーズを思い出させる。ビートルズが来日した頃のロックバンドの話を挟んでいくことによって醸し出されるレトロ感も堪らない。下北のバーや静岡の喫茶店は,もしモデルがあるなら行ってみたいと思わせるほど魅力的に描かれていた。なお,静岡の新聞記者の話は曖昧な決着なので消化不良感が否めないが,きっと裏設定としては何かあったのだろうと思われるので,今度は新聞記者視点でのスピンアウトを書いてくれないかな。ラジオ局の雰囲気は,昔読んだ小峰元『ディオゲネスは午前三時に笑う』とか,最近だと五十嵐貴久『リミット』を思い出したけれども,もう少しラジオリスナーを絡めてくれると別展開もあったかなあという気もした。最後のエピローグは評価が分かれるところだろうが,何もそういう話にしなくても良かったんじゃないだろうか。基本的に音楽小説は好きなので(今野敏のハイパーサイキックカルテットシリーズのJazz演奏の描写は痺れるし,篠田節子『カノン』の音楽描写も凄いし,川端裕人『はじまりのうたをさがす旅』の語り手「ぼく」とアーカディとリサが廃墟でセッションしたときの音楽が「始まる」描写とかも最高と思うので,音楽小説が好きな人にはお勧め),この話も楽しめた。そういう意味では,川端君が絶賛している恩田陸の直木賞受賞作『蜜蜂と遠雷』も音楽小説らしいので読みたくて仕方がないのだが,敢えて少し我慢している。
- 日曜は風呂を沸かして入ってから,その残り湯を使って洗濯。週一度は洗濯しないと着るものが無くなってしまう。
- 昼を過ぎたし,天気が悪いので,今日は出勤せずに修論の審査結果を書くなどの仕事を家で済ませようと思う。
- そういうわけで夜まで家で仕事をして,牛肉野菜炒めとご飯で晩飯を済ませ,風呂に入ってから眠った。プログラムはまだできなかった。
△Read/Write COMMENTS
▼前【1500】(節分には論文審査2件(2017年2月3日)
) ▲次【1502】(採点とミーティングの翌日は英語で講義(2017年2月6-7日)
) ●Top
Notice to cite or link here | [TOP PAGE]