Latest update on 2018年3月7日 (水) at 15:42:47.
【第1613回】 査読と講義準備か(2017年6月20日)
- 6:10にアラーム音楽が鳴って起きたが,眠すぎて7:10頃まで椅子の上でウトウトしていた。そこからタマネギとナスと鶏もも肉とピーマンときざみめかぶのスープを作って朝食。キュウリのあっさり漬けとミニトマトも付けた。スープが余ってしまったのだが,今夜は久々の洞窟の会なので,これは昼も弁当としてランチジャーに入れてもっていくしかないな。
- 5番のバスで出勤。午前中はメールの返事とか査読とか。午後は明日の講義準備として1つ作っておきたい資料がある。
- 磯野真穂『医療者が語る答えなき世界:「いのちの守り人」の人類学』ちくま新書という本の存在を知ったので,反射的にAmazonで1-Click注文してしまった。
- 堀成美さんのtweetで,日本臨床寄生虫学会の大会が今週末に国立国際医療研究センターで行われることを知った。残念ながら私用で熊本なので行けないが,サイトを見てみたら,抄録(抜粋版)も公開されていた。目を惹かれたのは,ついにMalaria-LAMPが実用化されたのか,という発表だったが,大会長講演として,狩野さんが書かれている文章にも感じるところ大であった。というのも,1990年の血清疫学研究が最初の筆頭論文と書かれているのだが,その内容が日本人患者の血清でIFATで過去のマラリア感染状況を推定したという血清疫学研究であり,それこそまさに,ぼくが博士課程1年のときに狩野さんから直接教えていただいた技術だったからだ。前年(1989年)夏にパプアニューギニアの南側,フライ川河口域の村を回って健康な村人たちから採血し,発電機と遠心機の轟音に耐えながら睡眠時間を削って作業し,保存してきた血清サンプルをもって群大寄生虫学教室で教えを受けたのは同年4月の1ヶ月間だった。抗マラリア原虫抗体があれば蛍光を発するのだが,顕微鏡を何時間も覗きながら,「これは光っていると思うんですけど」というぼくの問いかけに対して,その都度「これは光ってませんねえ」とか「お,光ってますね!」とかご返事いただき,判断基準を会得したことは今でも記憶に残っている。しかも,ぼくが初めて筆頭著者として国際学術誌に書いた論文もその研究の成果だったし(Nakazawa, M., R. Ohtsuka, T. Kawabe, T. Hongo, T. Suzuki, T. Inaoka, T. Akimichi, S. Kano and M. Suzuki (1994) Differential malaria prevalence among villages of the Gidra in lowland Papua New Guinea. Tropical and Geographical Medicine, 46: 350-354)。
- 東大の健康総合科学科のサイトの授業ピックアップを見て,学科のサイトに載せるべきはこういう情報だよなあ,と思った。情報をまとめるのが大変そうだし,東大は進振りがあるから駒場向けにも重要になるのだけれども,他大学でも,受験・入学を検討している人にとって,そこでどういう面白い講義が行われているのかという情報は役に立つはず。面白い講義/演習については,シラバスよりも詳しい具体的な内容が公開されるべき。東大以外の大学の保健学科は資格養成のための必修カリキュラムでガチガチだからあまり工夫の余地は無いのだが,それでも神戸大だったら,例えば災害保健はアピールできると思う。大学院の講義や演習についてのニーズはもっとあると思う。ぼくは個人サイトで講義資料や関連情報を載せたページを全公開しているが,受けている学生の声とか写真は載せていないし,学科のサイトからの直接リンクもしていないし,まだまだだ。
- 夜は久々に洞窟の会で板宿。大変美味な肉料理で,最初は写真を撮っていたのだが,途中から食べることに集中してしまい,写真を撮るどころではなかった。湊川公園経由の終バス3本前で帰宅。
△Read/Write COMMENTS
▼前【1612】(講義とか(2017年6月19日)
) ▲次【1614】(悪天候の中,名谷と六甲を往復して倫理審査・会議・会議・講義(2017年6月21日)
) ●Top
Notice to cite or link here | [TOP PAGE]