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【第201回】 『サイロ・エフェクト』感想とか(2019年9月17日)
- 6:30にセカワラが鳴ったが止めて二度寝してしまい,目が覚めたら8:00だった。
- シャワーを浴びて髪を洗い,朝食を取ってから名谷に出勤。R研究集会への申し込みをするかどうかだな。
- 研究室に着いてメール送受信をしていたらネットワーク仕事が振ってきた。早速済ませた。
- 昼飯は出勤途中で買ってきた弁当で済ませ,R研究集会に出せるかどうか決めるための調べ物。
- 書類仕事がいくつかあるのだが,14:00から面会が1件入っているので,その後か。
- 後期講義準備もやらねばならないことに気づかされた昼。
- 面会はいろいろ相談に乗ったので2時間ほどかかった。
- とりあえず実習で使う物品のうち,既に必要だとわかった試薬を発注した。次はテキストを作らねば。
- 書き忘れていたが,ジリアン・テット(著),土方奈美(訳)サイロ・エフェクト:高度専門化社会の罠,文春文庫,ISBN 978-4-16-791289-5(Amazon | honto | e-hon)を読了したのだった。Gillian Tett (2015) The Silo Effect: The Peril of Expertise and the Promise of Breaking Down Barriers. Simon & Schusterの訳本である(同じThe Silo Effectというタイトルでサブタイトルが違うKindle本がLittle, Brownから500円以下で出ているが,ほぼ同じもののようなので,英語版はそっちを購入した)。大変読みやすい訳であり,内容もエキサイティングで面白かった。著者はジャーナリストだがバックグラウンドが文化人類学で,本書はブルデューのアルジェリアのフィールドワークと当時の人類学の概説から始まる。いわゆる未開社会だけではなく,先進国の社会やバーチャルな社会を対象にしても,文化人類学の手法として学んだ,インサイダー兼アウトサイダー的視点を身に付け,身の回りの文化的パタンを当然のモノと思い込まないという立ち位置は使えるというわけだ。本書の主旨は比較的シンプルで,ニューヨークで見過ごされていた違法建築や,ソニーが同時に3種類の互換性のないデジタルオーディオプレイヤーを発表してしまったことでアップルのiPodに負けたことや,欧米のトップレベルの金融機関が安全と見なしていた債権や株式などのパッケージが実はブラックボックスになっていて,中身はちっとも安全ではなく大損害につながったことなどが,すべて組織内の意思疎通の壁の中に閉じこもった分節化が原因であり,そうしたサイロは,一見他の専門家に経緯を払って役割分担しているように見えるが実は大きな罠である,ということが前半に語られ,後半は,データを共有化することで可能になったシカゴの殺人予報地図,サイロの罠に陥らないためにフェイスブックがやっている様々な工夫,クリーブランド・クリニックが内科と外科を廃止して患者本位の部門再編をしたことで改善した医療実践,といった解決策が語られる。具体例がそれぞれ面白く説得力があるし,引用リストがきちんと付されているのも素晴らしい。そういうわけでお薦めの本。そのうち書評ページにちゃんと入れようと思うが,とりあえずメモだけしておく。
- テキストの内容は更新できたが,班分けをするための名簿を入手しようとしたら,まだシステム上でも空だった。教務に尋ねるしかないのだが,C棟改修で引っ越ししてるから難しいかなあ。
- 何となくネタが固まったので,R研究集会に発表申し込みした。タイトルはもう少しattractiveにできそうなんだが。
- 今日も22:00過ぎまで仕事をしてしまい,帰宅したら23:00だった。晩飯は蕎麦にした。本当はこんな時間に食事をするのは良くないのだが。1:00頃眠った。
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