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【第231回】 歯科とゆうパック受け取りと年賀状書き(2013年1月5日)
- 油揚げと大根の味噌汁とご飯という和風朝食を食べ,入浴後に歯科に電話してみるのだが,混んでいるのかお話中が続いている。
- 昨日受け取るつもりで長野から発送していたゆうパックを受け取れなかったので,夜間の再配達を依頼した。
- 昨日大学宛てに届いていた年賀状もあったが,さすがに今日は書き終わらないとまずかろう。
- 電話が繋がり,事情を説明したところ,予約でいっぱいだが12:00に行って待てば診療してもらえることになった。11:45まで2時間以上あるので,その間に年賀状を書き上げてしまおう……と思ったが,書き終わらなかった。
- 歯科診療は20分待ちくらいでやっていただけたのだが,予想通りというか,やっぱり外れた詰め物をそのまま戻してOKというわけにはいかず,消毒してから根管治療を再度行い,その後に新たにクラウンを作って被せるしかないということで,2ヶ月くらいはかかりそうな感じであった。次の予約は来週土曜の昼となった。
- /.Jで「標準体重オーバーの人のほうが標準体重の人よりも死亡リスクが低い」と題したストーリーとして取り上げられたJAMAに掲載されたメタアナリシス論文について。もちろんJAMAに載っているのだから,形式としてはきっちりなされたメタアナリシス論文であり,取り上げられた研究対象集団に共通する(おそらく先進国には共通する)エビデンスとして,過体重(BMI25〜30)の方が標準体重(BMI18.5〜25)より死亡リスクが統計学的に有意に低いことや,BMIの指標としての限界を示す論文としては良く書かれている。ただし,日本人についていえば,この結論は,鎌田實さんの『ちょい太でだいじょうぶ』(現在は集英社文庫に入っている)にも書かれていたし,柴田博さんの『肉食のすすめ』で簡潔に紹介されていた小金井研究でもはっきりした結果が出ていたから,とくに目新しいものではない(人類生態学ではこういったことは何十年も前から言われてきた)。JAMAの元論文のforest plotを見ると,研究によってはハザード比の推定値が1を超えるものもあり,同じBMIであっても集団によって意味が異なることもまた明らかなので,先月やった検査の講義で喋ったように正常値は集団ごとに決めるべきということを補強する知見であると見なすこともできよう。うーん,しかしこの程度の研究でJAMAに通ってしまうのか。文章力は大事だなあ。
- 晩飯は久々にカレーを作った。食べていたらドアベルが鳴り,無事にゆうパックを受け取ることができた。入浴などしてから年賀状の残りを書き続け,漸く書き終えたら日付が変わってから2時間近く経っていた。眠る前に,と以前買ったままになっていた,瀧羽麻子『左京区七夕通東入ル』小学館文庫,ISBN 978-4-09-408709-3(Amazon | honto | e-hon)を読み始めたらイタ面白くて,一気に読み終えてしまった。京大(と小説中には明記されていないが,解説で京大をモデルにしたと書かれているので書いても良かろう)の浮き世離れした理系草食男子と多少常識があって社会との関わりがある文系女子の恋物語というのは,森見登美彦とか万城目学とかいった系譜なのだけれども(京都という背景を別にすれば,喜多喜久の東大農バケ小説にも通底する),女性側から描かれている点が目新しく面白かった。適度なほのぼの感と先が不透明な焦燥感が,いかにも青春を感じさせた。研究に没頭しすぎて人を待たせていることを忘れるとか,食べるのを忘れるというのは,そういえば自分も二十代の頃はあったのだがなあ……(遠い目),今ではすっかり浮き世の錆がついて(老化して?),いろいろ余計なことが気に掛かってそういう集中ができなくなってしまったのが哀しい。いや,まだ四十代なのだから,そんなことを言っていないで頑張ろう(もちろん研究のこと)。
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