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【第75回】 会議(2019年4月3日)
- まず名谷キャンパスに出勤してグローバル教育委員会,六甲に移動して国際協力研究科教授会,名谷に戻って講義予定更新作業の続き。
- ご恵贈御礼。河辺俊雄『人類進化概論:地球環境の変化とエコ人類学』東京大学出版会,ISBN 978-4-13-052303-5(Amazon | honto | e-hon)をいただいた。ありがとうございます。自然人類学の教科書として書かれているが,2018年に発表された最新の知見(Scerri et al., 2018とかウォン, 2018とか……これは日経サイエンスの記事で,Kate Wong, Why Is Homo sapiens the Sole Surviving Member of the Human Family?, Scientific American, 2018, 319: 64-69.の邦訳だが,教科書としては引用元としてそちらを示しているのは正しいと思う)までカバーしているし,そのわりには語り口が平易で読みやすい。引用文献と参考文献を明確に区別して掲載している点も教科書として素晴らしいと思う。
- 今日のドラゴンズは途中まで初回に貰った1点を吉見投手の好投で守っていたが,リリーフした祖父江投手が野間選手を歩かせて鈴木誠也選手と勝負したのが裏目に出て逆転スリーランホームランを打たれて敗色濃厚。9回裏に1点返してなおもワンアウト3塁で打点の鬼の高橋周平キャプテンという同点機を迎えたが強い当たりのショートライナーで飛び出したランナーが戻れずダブルプレーという不運で残念な負け方だった。しかし昨日は素晴らしい勝ち方だったし,今のところカープと互角な試合ができていると言って良いのでは。でも惜敗は凹むなあ。
- 23:10頃に研究室を出て,LIFEによって食材を買ってから帰宅したら日付が変わる寸前だった。
- 移動中と食事中に,上橋菜穂子『鹿の王:水底の橋』を読了。ファンタジーなのだが,このシリーズは前作『鹿の王』がウイルス進化論や共生やパラサイトマニピュレーションや文化的侵略といったことを踏まえて書かれていたように,生命と医療のあり方について問うのがテーマなので,かなり重い。それにもかかわらず一気に読ませてしまう筆力はさすがという他はない。西洋医学を思わせるオタワル医学と,最初は東洋医学を思わせたがおそらく伝統医療やその他のものも含めて分析的思考だけに頼る医療からは抜け落ちてしまうものを代表する清心教医療が対比される横糸と,ファンタジー世界での権力闘争を通して家制度や人間の生き方が描かれる縦糸が織りなす見事なコンチェルト。風景描写の美しさがまた凄い。たぶん,水底の橋もサブタイトルにあるくらいだから,あれのメタファなのだろうか。
- これ何か応募できないだろうか。メール添付での応募は土曜深夜締め切りなので,あまり時間はないが。
(list)
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