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書評

最終更新:2019年2月13日(水)


旧書評掲示板保存ファイル/書評:『天使の牙(上・下)』

書名出版社
天使の牙(上・下)角川文庫
著者出版年
大沢在昌1998年(初出は1997年9月,カッパ・ノベルス)



Feb 18 (thu), 1999, 21:16

中澤 <k1-1.humeco.m.u-tokyo.ac.jp> website

これは掛け値なしの傑作エンタテインメントである。正義は正義,悪は悪で,B級といえばそうなのだが,息を付く間もない展開といい,正義の味方たちの魅力的人物像といい,ホテルの部屋をヘリコプターから狙い撃ちとか,ボートからライフルで湖岸の車を狙撃するとか,大道具の派手な使い方といい,「痛快」という言葉はこの作品のためにあるといってよい。

こういう作品なら,設定が多少非現実的であろうと楽しめるのだ。やはりストーリーテリングの妙というべきか。


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