最終更新:2019年2月13日(水)
書名 | 出版社 |
天使の牙(上・下) | 角川文庫 |
著者 | 出版年 |
大沢在昌 | 1998年(初出は1997年9月,カッパ・ノベルス) |
中澤 <k1-1.humeco.m.u-tokyo.ac.jp> website
これは掛け値なしの傑作エンタテインメントである。正義は正義,悪は悪で,B級といえばそうなのだが,息を付く間もない展開といい,正義の味方たちの魅力的人物像といい,ホテルの部屋をヘリコプターから狙い撃ちとか,ボートからライフルで湖岸の車を狙撃するとか,大道具の派手な使い方といい,「痛快」という言葉はこの作品のためにあるといってよい。
こういう作品なら,設定が多少非現実的であろうと楽しめるのだ。やはりストーリーテリングの妙というべきか。