最終更新:2019年2月13日(水)
書名 | 出版社 |
奪取(上・下) | 講談社文庫 |
著者 | 出版年 |
真保裕一 | 1999(初出は1994-5の新聞連載「夢の工房」,単行書は1996年) |
中澤 <k1-1.humeco.m.u-tokyo.ac.jp> website
これは待望の文庫落ちであった。面白くて一気読みしてしまった。
「ホワイトアウト」で山岳冒険小説の一つの頂点を示してくれた真保裕一だけあって,とにかくスピード感と緊張感が凄い。主人公は,三才ブックスの「ラジオライフ」を愛読しているような秋葉原少年である。この小説は,彼がいかにして「本物と区別が付かない偽金作り」に挑んでゆくのかという,いわゆるピカレスク・ロマン(悪漢小説)として読むことができる。ただ,そこに拘るのはもったいない読み方と思う。次から次へと繰り出される知的騙し合いの展開はすばらしいのだが,敵役の書き込みが足りず,ステロタイプに止まっているために,高村薫「李歐」ほどの厚みは感じないのである。
別の読み筋は,青春小説である。この秋葉原少年と2人の仲間との交流,師匠役の「じじい」への思いを絡めながら,彼らが成長してゆく様子は清々しい。「偽金作り」に挑む動機が納得できるし,一般市民には迷惑をかけないという義賊的な姿勢が爽快である。もっとも,こういう読み方をしてしまうのは,自分が年をとったせいかもしれないのだが。
Lion <kaad291.airnet.ne.jp>
主人公と、その周辺の人物との関わりが非常に深いと思いました。
各人が持つ技術、情熱、知識は犯罪であることを忘れさせるかのような
すばらしさを感じてしまいました。
作者の代表作(?)である「ホワイトアウト」よりも
私は断然こちらのほうが好きですね。
めぐみ <p62785c.ykhmac00.ap.so-net.ne.jp>
どなたかお願い、今月中にどうしてもインディーズのオムニバスで神崎結がプロデュースしてる「ジュエリー」というタイトルの音楽CDアルバムがほしいんです。秋葉原地区限定販売なんだけど女の子の私には探しきれません。CDショップには売ってないので電気デパート辺りがくさいです。どなたか取扱店の情報だけでも教えてください。謝礼はいたします。