最終更新：2019年2月13日（水）
| 書名 | 出版社 |
| お受験 | 角川文庫 |
| 著者 | 出版年 |
| 一色伸幸（ノベライズ：榎 祐平） | 1999 |
中澤 <k1-1.humeco.m.u-tokyo.ac.jp> website
いやー，べた甘だなあ。
矢沢永吉主演映画のノベライズである。著者の書きたかったことは，著者自身が「太郎ちゃんと真結美ちゃん」と題するあとがきで説明してしまっているのだが，まあそれがストレートに伝わってくる物語である。
映像でみたら，結構はまって感動するかもしれない。べた甘といいながら納得してしまうのは，ぼくも年をとったということなんだろうなあ。
主人公，富樫真澄は45歳。妻は子どもの「お受験」に必死である。体力の衰えを感じ，引退を決意した矢先，所属する実業団から子会社への役員待遇での出向の話を受け，そこから人生の歯車が思っても見なかった方向へ転がり始める，というストーリーである。どういう結末になるかは，読んでのお楽しみにしておいた方が良いだろうから，敢えて触れない。