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書評

最終更新:2019年2月13日(水)


旧書評掲示板保存ファイル/書評:『ダーウィンの使者(上・下)』

書名出版社
ダーウィンの使者(上・下)ソニーマガジンズ
著者出版年
グレッグ・ベア[著],大森望[訳]2000年



Jun 28 (wed), 2000, 16:19

中澤 <k1-1.humeco.m.u-tokyo.ac.jp> website

訳者の大森望氏が巻末で野田令子博士に本書を捧げているのはさもありなんという感じの本。ブラッド・ミュージックを書いたベアであってみれば,内なる異物モノのバリエーションとして思いつきそうな話ではあるが,ロビン・クックのコンタジオンとインヴェイションを混ぜて,小松左京の静寂の通路と継ぐのは誰かを練り込んで,イエスの遺伝子でトッピングしたような贅沢さといおうか。あるいはループのような搦め手からでなく,リング+らせんに正攻法で解を与える方法ともいえる。ていうかSFファンなら必読と思う。とくに生物系SFが好きなら読まずにいることは不可能であろう。ディテールは甘いが,一気に読まされてしまった。

●[上]税別1600円,ISBN 4-7897-1537-X(Amazon | honto)/[下]税別1600円,ISBN 4-7897-1537-X(Amazon | honto


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