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書評

最終更新:2019年2月13日(水)


旧書評掲示板保存ファイル/書評:『そして,干潟は残った』

書名出版社
そして,干潟は残ったリベルタ出版
著者出版年
松浦さと子(編)1999年



Aug 31 (thu), 2000, 18:39

中澤 <k1-1.humeco.m.u-tokyo.ac.jp> website

ずいぶん前に読了していたし,http://minato.sip21c.org/humeco/myfavor/19991117.htmlに書いたとおり,読了後はここに書き込むつもりだったのだが,何かの拍子に忘れていたようだ。

本書は,[EForum]と[wanet]というメーリングリストが果たした役割を中心に,藤前干潟保全活動がどのように進められ,実を結んだかがまとめられたものである。保全運動の中心となって活躍された辻さんと,全国規模で運動を盛り上げるきっかけになった青山さんの活動が印象に残る。市民運動とか干潟保全に関心のある人は必読の本と思う。第15章「MLと環境保全活動」では,環境保全活動においてMLには何ができるかということが考察されていて,「環境自由大学 青空メーリングリスト」http://www.bluesky-ml.org/index.htmlの管理人の一人としても,いろいろ考えさせられた。情報公開に役立つことはもちろんだが,やはり議論や情報提供を通じて「学びあう」場としての機能が重要だということを強く感じた(書評というより感想になってしまったがご勘弁願いたい)。

ちなみに,[EForum]の方はその後起こった事件のせいで半ば非公開なのだが,[wanet]の母体となった「つなぐネット」には本書のホームページhttp://tunagu.gr.jp/fujimae/が置かれている。関心をもたれた方はアクセスされるとよいと思う。

●税別2300円,ISBN 4-947637-62-5(Amazon | honto


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