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書評

最終更新:2019年2月13日(水)


旧書評掲示板保存ファイル/書評:『カエルのきもち』

書名出版社
カエルのきもち晶文社出版
著者出版年
千葉県立中央博物館監修2000年



Nov 07 (tue), 2000, 12:10

中澤 <k1-1.humeco.m.u-tokyo.ac.jp> website

すばらしい本だ。千葉県立中央博物館で行われた,10周年記念の同名の特別展の報告書だが,写真,カエルをめぐる雑学,カエル好きによるカエル論議,来場者のカエルの思い出などがぎっしり詰まっていて,カエル好きだったら涎を垂らして喜ぶだろうし,そうでない人でもカエルに興味が湧くことであろう。

なぜ基盤整備された田んぼでアマガエルばかり見かけるのかがわかった。指先に吸盤がないカエルはU字溝の壁をはい上がることができないからなのだ。機械を入れるためだけだったら,四角い田んぼにする必要はあっても,U字溝を通して乾田化させる必要はないだろうから,この現象の原因はやはり減反政策にあるといっていいように思う。最近,トウキョウダルマガエルを見ないのはとても寂しい。分布地図によると長野ではトノサマガエルとトウキョウダルマガエルを両方見られそうなのだが,市内では乾田ばかりだから,いなくなってしまったのだろうなあ。

●税別1600円,ISBN 4-7949-7604-6(Amazon | honto


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