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書評

最終更新:2019年2月13日(水)


旧書評掲示板保存ファイル/書評:『日本再共同体論』

書名出版社
日本再共同体論現代書館
著者出版年
立花弘志2000.11.20



Nov 18 (sat), 2000, 15:51

Hiroshi <cse6-37.osaka.mbn.or.jp> website

日本の年功賃金は、たんなる賃金制度ではありません。
年功賃金とは「見えない債権・債務」の積立であり、
それはレヴィ=ストロースのいう「交換」です。
(*レヴィ=ストロース:構造主義の提唱者として知られるフランスの文化人類学者)

この「交換」の仕組みが日本社会を拘束し、市場メカニズムをねじふせ、
古い共同体原理をよみがえらせています。

日本で年功賃金が成立したのは敗戦の翌年1946年であり、
このとき社会は奇跡的に歴史に逆行し、再共同体化しました。
そして、明治・大正期とは異なる特殊な社会をつくり上げ、
日本は高度経済成長へ向かったのです。

まったく新しい視点による日本論。


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