最終更新:2019年2月13日(水)
書名 | 出版社 |
界面活性剤の話 | 東京化学同人 |
著者 | 出版年 |
北原文雄 | 1997年 |
りりぃ <d2e09116.tcat.ne.jp> website
高卒程度の学力があれば読める、と書かれてあったのだが、3~8章は、「おわりに」で、A子さんが言っているように確かに難しかった。また、A子さんも思う通り、界面活性剤とか、界面活性作用というのは、思いの外、科学として広がりと深さを持っていると思った。
なぜ、3~8章が難しかったか?それは、何かに置換して考えることがこの場合難しかったからだ。図や説明は、細かく載っていたし、確かに著者としてはこれ以上は易しく説明できないと言うところまで易しい言葉で書いているのだと思う。ただ、悲しいかな、そういうものを実物で見たこともなければ、その類の実験をしたこともなく、また映像とかで見たこともないので、現実問題として理解できない。
結局、こういうこともあるのだと知っておくぐらいのものなのだろう。細胞膜、べシクル、LB膜、バイオサーファクタントという専門用語が頻繁に出てくる中、こんな話もあるのかと文字を追うのがやっとだ。それに比べて、第9,10章の「界面活性剤と環境」や、「界面活性剤の安全性」は、ページ数も少なく、データや見方も偏っている印象だった。もっと、多角的な見解で述べて欲しかった。が、ここでは、これらは、触り程度で、著者は、3~8章に重点を置きたかったのだから仕方ない。
今まで読んだこの手の本の中で一番難しかったと思う。