最終更新:2019年2月13日(水)
書名 | 出版社 |
六色金神殺人事件 | 徳間文庫 |
著者 | 出版年 |
藤岡真 | 2000年12月(文庫書き下ろし) |
中澤 <k1-1.humeco.m.u-tokyo.ac.jp> website
導入部からするとSF伝奇ものっぽいが,このままSF設定の落ちに流れていくとしたら安直だなあと思いながら読んでいたが,途中で「あっ」と驚く仕掛けがあった。これは,「ヤラレタ」という他はない。殊能将之の3作目みたいな流れになるのかと思いきや,北川歩美が常にそうであるように完全に論理的な解決がついている。「異色伝奇ミステリー」という背表紙の文句は,「異色」だから許されるか,という感じ。まあ,いずれにせよ何重にも入り組んだ設定そのものとトリックと視点が絡み合っていて,パズラーとしてはかなり楽しめた。
中澤 <k1-1.humeco.m.u-tokyo.ac.jp> website
書誌情報を忘れたので追記。