最終更新:2019年2月13日(水)
書名 | 出版社 |
蛇を踏む | 文藝春秋 |
著者 | 出版年 |
川上弘美 |
がんりょ <acca1aac212.tky.mesh.ad.jp> website
夢の中にいるようなぼんやりとした世界。
そんな中で日常の雑多なことを忘れさせてくれる作品である。
ぼんやりとしていて一見取り止めがないように思えるが
なぜか不思議な摂理で一貫されていてひきつけられる。
本書に収められた3編はいづれも一人の女性が主人公であるが
彼女たちの周りにさまざまな不条理な出来事がおきる。
たとえば、家に蛇の化けた女が住み着いたり
壷がはなしたり、自分のクローンがつくられたり…
これに対して、彼女たちは
まるで夢を見ているように淡々とした反応をみせる。
これらの出来事を自然に受け入れ流されていく。
この淡白な感覚は、最初に聖書を読んだときの
感じたものに近かった。
るるみ <nttkngw04029.ppp.infoweb.ne.jp>
表題作は頑張って途中まではなんとか理解できたんだけど、終盤もうダメ。彼女の文法に私がついてゆけなくなってしまった。その後の二作はとっかかりも分からなくって、ただ流されるのみ…… それも心地よい流され方ではなく、予期しない方へごちん、すとん、とぶつかったり落ちたりで、やっぱ芥川賞は凡人には理解できん、と思いました。「センセイの鞄」読みたかったけどどーしよー。