最終更新:2019年2月13日(水)
書名 | 出版社 |
九月の空 | 角川文庫 |
著者 | 出版年 |
高橋 三千綱 |
ヒカル <>
青春!という響きには様々な想いが詰まっています(と感じるのは歳のせいか・・)。この小説を読むと、そんな想いが鮮明に蘇ってきます。初めて読んだ時は僕が中学生の頃でした。その当時の感想は、とにかく共感できる部分がたくさんあって、興奮のうちに一気に読んでしまったのを憶えています。あれから十数年経った今、何かフとまた読んでみたい衝動にかられ、読みました。懐かしいなぁなどと思いつつ読み始めたのですが、いつの間にかあの頃と同様、興奮のうち一気に読んでました。。不思議と今の自分とも通じる部分があったみたいです。高校生の主人公は、剣道を通して、何か今の自分を変えようともがいているように感じます。当時の自分は思春期只中にあり、自分に対する意識がものすごく高かった頃でした。自我意識が芽生え始めたのは、多分あの頃だったのでしょう。自分の在り方とか、まわりの目をやたら意識していました。ちょうど主人公のように。今の自分(ぶっちゃけ27歳)は、社会人としてやっと色々な意味で安定してきました。が、「本当にこのままでいいのか」という思いにかられているのも事実です。自分の在り方を考える、という意味では当時の自分に通じるのかなぁなどと思ったりします。第2次思春期(?)とでも言うのでしょうか。この小説を読み終えた後、妙に躍動感あふれる、快活な気分になりました。とにかく爽快さとパワーのある作品です。