最終更新:2019年2月13日(水)
書名 | 出版社 |
親指さがし | 幻冬社 |
著者 | 出版年 |
山田悠介 | 2003年 |
びっくりしたなぁ、もう。 <h126.p201.iij4u.or.jp>
この作者の文章の稚拙さはウワサに聞いていたが、まさにそのウワサどおりだった。さすがに幻冬社から出ている分、「リアル鬼ごっこ」よりは事前にチェックされているようだが、それだけでは補えないほど読みにくい。文章の流れが悪い。
内容が難解というわけではなく、薄っぺらいからなおのことタチが悪い。
なぜ、ワンセンテンスの中で同じ人物の名前を何度も繰り返すのか。憂鬱な心理を表す表現方法は「大きく息をつく」しかないのか。そして、あきらかにリングの貞子を意識した「白いワンピースの女」。超常現象の言葉で片づいてしまうリアリティのかけらもないストーリー展開…。などなどツッコミを入れたいところは山のようにある。
装丁のおどろおどろしさ、タイトルの魅力にだまされて手にとってはいけない。絶対に後悔する。
この作者は何を狙っているのか。ひょっとして、次のような結末なのか!?
何年後か、一切作品を出さなくなり、業界から消えてしまう。『伝説』の作家としてみんなの記憶にいつまでも残る。なんともいえない後味の悪さを残して。
これこそが真のホラーだ!!!!!!!!
なかしま <q191082.ap.plala.or.jp>
まあ仕方ないですよ、びっくりしたなぁ、もうさん。この著者のテーマが「怪奇現象から徐々に人間の恐怖感情を浮かばせるホラー小説を中心に取り組みたい」(だいぶ違いますが)なのですから。『リング』はやはり衝撃的でしたし、確かに受けます。あと、ここではないほかの山田悠介作品書評の所に『親指さがし』のことを書いておられる方がいますからその方の書評もお読み下さい。まぁ、文章力などで言うとまだ若干20代前半ですし、今後文章力が飛躍的上がる、といった可能性もなきにしもあらずです。これからの執筆活動に期待しましょう。