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2004年2月のメモ
- 最終更新:
2004年 3月 1日 (月曜日) 22時20分
- 金曜は昼過ぎまで原稿を修正したあと,12月から頼まれていたプログラムの設置と仕上げに生活科学部へ。Win98SEマシンなのでちょっと不安だったが,ActivePerlのインストールとRのインストールは簡単に終わった。しかしそれからが苦戦した。計測機器が吐き出したテキストファイルから,部分的にデータを抽出して組みかえて結合して統計処理をするという手続きを自動化するミッションで,ほぼ出来上がっているつもりでいたのだが,予想外に詰めに時間がかかった。要は,PerlとRのスクリプトを2つずつ作り,それを順次実行するようにバッチファイルを書いただけなのだが。ディレクトリ内の特定の拡張子をもつファイルすべてを読み込む必要があったので,Perlでは,まずopendir(INDIR,"."); @files=readdir(INDIR); closedir(INDIR);などとやってカレントディレクトリのファイルを全部@files配列に記憶させてからパターンマッチで特定の拡張子にマッチするファイルだけを残した配列を作ったり,Rではfiles<-list.files(".",pattern="stat¥.dat")などとしてファイル名の中に"stat.dat"を含むものだけをfilesというリストに保持させたり,といったテクニックを駆使。入力ファイル名の拡張子だけを".txt"に変えた出力ファイル名を作るには,paste(substr(files[1],1,nchar(files[1])-3),"txt",sep="")とする。この辺りはうまくいって気分が良かった。が,データの取捨選択をするアルゴリズム自体が複雑でifとelseの組み合わせを正しくするのに時間がかかった。もう1つ引っかかってしまったのが,Rでは定義されているTRUEとかFALSEがPerlでは使えなかったこと。TRUEを1に,FALSEを0に一括置換したら何事も無かったかのように正しく動いて脱力した。作業が終わったら,外はすっかり暗かった。ローソンに行ってバスチケットを買い,丸喜で太巻を買って研究室に戻り晩飯。これからまた原稿修正の続き。実例がなかなか。
- レポートをやっている2年生が学生控え室と演習室で何人も作業をしていて,プリンタに出力できないというので見に行ったら,誰がやったのか知らないがプリンタに繋がっているネットワークケーブルの反対側の端がハブから抜けていた。そりゃあ出ないよなあ。脱力。晩飯後,再び研究室に来て,日付が変わって金曜になった頃に脱稿。すかさず編集用のサイトにアップロードした。今度は既に修正指示が来ている方の原稿を直そうと思うが,とりあえず眠ってからだな。
- ともあれ,水曜夜から木曜にかけて1月末が締め切りの目安だった方の原稿が佳境に入った。これだけシミュレーションをさせると,もっと計算速度が速いコンピュータが欲しくなるなあ。
- 水曜夜は鯖味噌煮を作ったが,生姜を利かせたのが成功して美味。鯖を買ったときスーパーに行ったついでに本屋で文藝春秋の3月号を買ってしまい(月刊誌としては驚異的な100万部も売れたらしい),芥川賞2作をつい読んでしまったが,「蛇にピアス」は身体性を描いたように見せかけつつ身体性が皆無で,むしろ脳内のボディイメージに支配された物語であるのに対して,「蹴りたい背中」の方がボディイメージが先行していなくて,しかも視点がぐらつかないのが気持ちいい。もっとも,ジョン・ル=カレ「ナイロビの蜂」(集英社文庫)の方が(文章は読み難いにもかかわらず)読み応えはあったが(そもそも比べる対象として相応しくないのだけれど,どれも小説だという意味では比較可能だろう)。
- 情報ネットワーク委員会の要である国際文化学部の永崎さんが著書を出版された。買おうと思っていたのだが,ご恵贈いただいたのはありがたい。あの忙しさ(ぼくなどは足元にも及ばない)の中での単著出版は実に驚異的だ(FINE-広島研究会での質疑応答によると2年前に出る予定だった本のようだが,この2年間の新しい情報もきちんとフォローされている。OOo1.1の話とか,MS BLASTの話とか)。書誌情報は,永崎研宣「文科系のための情報発信リテラシー」(リンク先はamazon),東京電機大学出版局,ISBN4-501-53690-X,2,400円である。「発信」だけにフォーカスした本というよりは,もう少し広く情報リテラシーを扱った内容になっていると思う(「文科系のため」となっているが,看護情報処理論の副読本にしてもいいような本だと思う)。注釈が充実しているのがいい。学部学生にはちょっとレベルが高いかもしれないが,webサイトを開設しているような研究者ならば,このくらいのリテラシーは押さえておくべきだと思う。あとがきに,「いつかは,人間の思惟に関わる世界中の様々な資料が蓄積されたデータベースを横断し,誰もがその一次資料にもそこからの成果物にもアクセスし,それをさらに発展させていき,それを通じて新しい価値を創造していけるような,そういう営みが行われるようになることに少しでも貢献できたらと思っている」とあることからもわかるように,永崎さんの志は大変に高いので,今後の展開にも大いに期待したい。
- 前期試験で朝から面接。疲れた。
- 積んでおいた書類を見ていたら,実は今日の午前中に出なければならない会議があったことに気がついた。スケジュールファイルに登録するのを忘れていたらしく,今まで気づかなかった。研究室にはいたのだが……。まずいけれど,済んでしまったことは,まあ仕方がないな。午後の教職員互助会の評議員会(この評議員は教員組合書記長の当て職なのである)には,自転車を30分漕いで湯田温泉のセントコア山口まで行ってきたので,そっちの職責は果たせたといえよう。ただ,財政健全化のための見直しというのは,昔の見通しが甘かったために多くの団体が直面している問題だと思うけれど,誰もが納得する解決策を見つけるのは難しい気がする。予測の信頼性も問題だから,やはり3年ごとに見直しという辺りで妥協するしかないのだろう。組合員にレポートしなければならないのだが,晩飯を先にしよう。
- キューバのような国をあげての都市有機農業とは全然違うのだけれど,田澤拓也『脱サラ帰農者たち−わが田園オデッセイ』(文春文庫)に出てくる(全員ではないが)独自のスコープをもった帰農者たちには強さを感じる。金子農園さんのサイトは面白いなあ。
- 先週Beans510から届いたEast Timorの豆だが,ミディアムローストは凄くnuttyな感じがするのに,シティローストはクリアで切れが良い味で,それぞれ美味いけれど別の豆みたいだ。まだ半分くらいEast Timorは残っているのだけれど,吉田太郎『有機農業が国を変えた』(コモンズ)を読んでいると,無性にキューバが飲みたくなってしまうので,つい注文してしまった(クリスタルマウンテンは高いので違う方にしたが)。2〜3日後に届けばちょうどいいか。
- 熱研でお会いした名古屋市立大医動物学講座の太田伸生先生から伺って非常にショックを受けたのが,ソロモン諸島で大変世話になった村の村長が亡くなったということだった。長い間糖尿病ではあったのだが,もうあの笑顔に出会えないかと思うと悲しくてたまらない。お悔やみの手紙を書こうと思うが,奥さんは英語は読めないだろうからピジンで書くべきだろう。でも,ピジンでお悔やみの手紙ってどう書いたらいいんだろうか。直截的な表現しか知らないし,例文も無いし。通訳をして貰った息子さん宛に英語で書くか。
- 夜半。朝送った原稿の直しが届いた。早すぎ。
- 昼の会議の他は書類作成と原稿書き。しかし夜行バスの車掌が(親切といえば親切だったのだが)良く喋る人であまり眠れなかったのが響いてきて,眠気が強まってきた。
- 事務室のメールボックスを見たら,大きくて分厚い封筒が入っていた。何かと思ったら,先々週の長崎大学熱帯医学研究所でのワークショップで知り合った津村宏臣さんが考古学のためのGIS入門をご恵贈くださったのだった。ありがたいことだ。これを機会にGISについて学んでみようかとも思うが,まとまった時間がとれないからなあ。
- 広島を過ぎたあたりでスクリプトは何とかなったような(一つだけ指示がよくわからないところがあるので要確認)。後は新山口まで別の本の原稿書きでもしよう。
- 新幹線に乗ったところで原稿と図をメールで送信。PHS接続は比較的安定していると思う。次いで,某計測機器のデータがCSV形式で記録されているものを処理するPerlスクリプトの最終仕上げ(依頼されたのは年末だったと思うが)。だいたいできていたのだけれど,統計処理のところがまだだったので。これが動く環境を作らないと意味がないので,Active Perlをインストールしに行かねば。
- 東京駅の八重洲地下街にあるローソンで夜行バスのチケットを買って長野へ。金,土,日は,ちょこっと家事をしたり子供たちの相手をしたりしながら,ずっと条件設定を変えたりバグとりをしながら原稿書き。結局満足の行く結果が出たのは日曜夜で,長野駅から乗った夜行バスの車内で漸く脱稿した。
- 朝になったので自転車で山口駅へ。いつも乗っているレールスターに比べると,500系のぞみは狭くて乗り心地が悪い。しかも4時間半も乗っていると疲れてしまう。社人研での会議は予定通り。ついでに何人かの方に会って,いろいろな用を済ませられたのは良かった。社人研は日比谷国際ビルディングにあるので,すぐそばのジュンク堂に寄ってみたら,2年くらい探していたキューバの有機農業の本が目にとまって即購入。もちろん読んでいる暇はないのだが。
- 会議の後も統計相談とか今夜じゅうに終わらせねばならない用とか。何とか終わらせ,家に帰って味噌汁とご飯だけの夕食を済ませ,シャワーを浴びて再び大学へ。青木先生からRについて御指摘のメールが来て直し。プログラミングの続きをしようと思ったら,24:00近くに先週末の段階までの原稿の直しが届いてしまった。もう後がない。
- ダメだ。プログラミング能力がない。自己嫌悪に陥りつつ,時々別の作業に逃避(例えばRのページの更新とか)しつつ,公務をしつつ……でもうまくいかないので図ができない。結果はたぶん予想できるくらいの単純なものを作ったはずなのだが。昨夜は体調不良で日が変わってすぐに帰って眠った。おかげで昨日よりは多少頭が冴えたか? 今日は午後3つ会議があるので,あとどれだけできるか? 明日は早朝から東京出張だし,また徹夜するか?
- 研究室で朝を迎え,一旦帰って昨夜作ったカレーの残りを温めなおして納豆もかけて朝食。やはり納豆カレーはうまい。再び研究室に来て他の用をしながらシミュレーションの続き。午後は会議なので午前中にできるだけやろう。昨日は澄み切った晴天だったのだが,今日は雲が低く垂れていて陰鬱な天気で,なんだか気分が暗い。
- シミュレーションが終わらず月曜になった。東大出版会から『島の生活世界と開発』の第2巻「中国・海南島 焼畑農耕の終焉」が届いた。梅崎君の第2章「酒とフィールドワーク」は面白い。ぼくには絶対に調査できない場所だとも思ったが。第3章を読んでシミュレーションプログラム改善の必要性がわかってしまった。やはり本来は第3巻まで出てから第4巻の原稿を書くべきなのではないかと思うのだが,でも続けて出る予定になってしまっているのだから仕方がない。
- 山口駅から家に向かう途中,アーケードの本屋についフラフラと入ってしまい,本をまとめ買い。どうせすぐに読む暇はないのだが,食事をしながら少しずつ読むつもり。安保徹『免疫学の威力』(悠飛社)は,自伝のようだ。買う前に斜め読みしたところに載っていたのだが,5年間の米国留学中に35本の論文が出たという生産性の高さは凄い。他に買ったのは,井上ひさし『あてになる国のつくり方』(光文社),小田亮『ヒトは環境を壊す動物である』(ちくま新書),坪野吉孝『「がん」は予防できる』(講談社+α新書),菅原和孝『ブッシュマンとして生きる』(中公新書)。
- John Maindonald and John Braun "Data Analysis and Graphics Using R", Cambridge Univ. Press, 2003.着。マルチレベル分析の説明とかロジスティック回帰分析の説明とかが例題つきで丁寧に書かれていて役に立ちそう。
- チョコレート食べ過ぎ。にきびができそうだ。冷凍庫とかに入れてとっておいてチビチビ食べればいいのだろうが。
- 9:00から16:30まで感染症数理モデルとか水接触行動研究とか前向き地域研究の話とか。刺激が多い研究会だった。昼飯はちゃんぽん,夜は小浜温泉望洋荘に場所を移して朝4:00までいろいろ語った。知的刺激と温泉を堪能して疲れがとれた。日曜は8:30に朝食をとり,諫早駅からJRで山口に戻った。
- 金曜の研究会は住血吸虫の分子生物学あるいは薬理学的な話が多かった。反応のばらつきは,低用量だから薬剤分子の分布が一様でないために起こるのではないか,つまりby chanceではと思われたがどうか。結局朝まで原稿をやって,図が2枚不完全なまま送信。今日(土曜)のシンポはモデルの話を夜までする予定。
- 終わらないので研究室で仮眠。6:00に起きて続き。発表の資料は印刷が必要だと気づいて,そちらを先にする。8:00に仕上がる。10:10まで原稿を打つが終わらず。一旦帰って着替えをもち,自転車で山口駅まで。ひどく乗り継ぎが悪くて,新山口で1時間近く待ち(浦上まで行くのには,所詮13:02博多発かもめ号しかないので)。その間にヴィ・ド・フランスでパンを買ってブランチ。新幹線と特急の中でも原稿。でもやっぱり終わらず。図は差し替えさせてもらうことにして,とりあえず送るか?
- 結局5科目の成績をつけ終わるのに木曜の夕方までかかってしまった。原稿が非常にまずい。それなのにネットワーク関連の仕事が入ってきて1時間半くらい。あまり自分が役に立ったような気がしないのが辛い。その後1時間,修士論文最終審査をするために査読の詰めをして,社会福祉学部へ(途中教務課によって成績表提出)。審査45分。弁当を買って研究室に戻る。これから明日の朝までに原稿1本を仕上げ,土曜日の発表の準備もしなくてはならない。これまで3回も締め切りを延ばして貰ってきたので,さすがにこれ以上原稿締め切りは延ばせないなぁ。最悪,発表準備は電車の中で,とか?
建国記念日建国記念の日(御指摘どうも>竹内君。参考:国民の祝日について[内閣府])。朝食は昨夜の残り。公衆衛生学の採点結果と授業評価をX22に入力。大根おろし+明太子+納豆という昼食後,研究室へ。昨日預かったZ505をネットワーク接続しようと思ったら,このマシンにはEthernetポートがないのだった。まずカードを買ってもらわないと。
- 食事がぐちゃぐちゃ。昼に食べられず,疫学特論直前にレーズンバターロールとヨーグルトドリンク。もらい物のお菓子を食べて夜中までしのぎ,日付が変わってから帰宅して,リンゴをかじりつつ豚肉と葱,玉葱,生椎茸を炒め,味醂と醤油で味付けしてご飯にかけて食べる。美味といえば美味だが,夜中にこんなに食べるのはいかん。久々に蟹目香珠を飲みながら統計学の採点結果と授業評価をX22に入力してから就寝。明日は食事を立て直そう。
- 14:30から18:30過ぎまでかかって疫学特論が終わった。
- 火曜になってもまだ採点が終わらない。午後の疫学特論の前には終わらせなくては。中西準子さんが雑感246で最終講義に予定されている内容の一部に触れていて,ますます聞きに行きたくなったが,やっぱり無理そうなのが残念だ。中西さんといえば,最近でこそ横国とCRMの人という感じになっているけれども,個人的に初めて知ったのは(もちろん当時のぼくは学生だったから一方的にだが)東大の都市工で行われていた公害原論自主講座の場だったと記憶している。公害原論といえば宇井純さんなのだが,つい先日届いた月刊水情報の最終号(! 編集の高橋さんが忙しすぎるため,継続を断念したとのこと)に宇井さんのインタビューが載っていて,歳月の流れを感じた。いろいろ考えさせられた。もちろん,とりあえず人間にできることは,人事を尽くすしかないのだが(ってトートロジーだな)。
- 月曜は,天気予報が晴れなので洗濯してから研究室へ。まず採点を終わらせてからいろいろしよう。
- そういえば,昨日のシンポジウムでは,久々に三中さんとも話せたのだった。相変わらずお忙しそうだった。討論の最後の方でつい余計なことを口走ってしまったのは,横山さんが話しているのを聞きながらぼんやりと客席を眺めていたら三中さんが視界に入ったために,連想がついEVOLVEへと飛んでしまい,こういうシンポジウムをやっているのも情報開示型の生産農家の適応度を上げるためにリソースを増やす淘汰圧をかけていることになるのかなあ,とぼんやり考えていたところに突然話を振られたので,慌ててそのまま喋ってしまったのだった。たんなるアナロジー以上の意味はないのだけれど,消費者にとって大変失礼な話かもしれないから,直接意味が伝わってしまうと怒りを買ってしまったかもしれないし,意味不明でよかったのだけれど。
- 「食と農 安心のためのリスクコミュニケーション」シンポジウムでは,自分のいつもの喋りに比べると,かなりコンパクトに話せたような気がするし(発表の概要),討論は面白かった。とくに未来農業集団の方たちと話したことや,島根県で何十年も有機農業を続けてこられた方と話せたのは嬉しかった。ただ,コミュニケーションの限界は,土台を壊すわけにはいかないことだというのも強く感じたのだけれど。未来農業集団の方たちや主催者側の何人かの方と炭火焼肉を食べてから(何だか新幹線の時間で会計を急かしてしまったような形になってしまって申し訳なかった),ひかり385号で山口へ。
- 土曜は子供たちと過ごし(前日額に怪我をした娘を連れて病院に行ったり,いろいろ),日曜早朝に大阪へ。しなの2号の中ではほとんど眠っていた。
- 先週に続いてサンライズ瀬戸。ちょっと床が硬いのだが,座席特急料金(しかも新幹線乗継ぎ割引きで半額)だけで東京まで完全に横になって眠っていけるのは大きい。日曜のプレゼン作りも少しはしたが,姫路辺りで眠気に負けた。朝の上越新幹線と長野新幹線は高崎に止まらないのが続くので,東京駅で30分近く待って全席自由のたにがわに乗り,再び日曜のプレゼン作り。高崎から両毛線への乗継ぎはあまり待たずに済み,前橋から群大病院行きのバスもすぐに乗れた。しかし公衆衛生学教室に行くまでに迷って,迎えに来てもらってしまった(お世話になりました>H君とMさん)。群馬大学に来たのは,博士課程のときに寄生虫学教室で1ヶ月間お世話になってパプアニューギニアの人たちの血液サンプルから抗マラリア抗体価を測定するという共同研究をして以来,十数年ぶりだが,工事中の建物や新しくできた建物が多くて,どこがどこやらさっぱりわからなかった。セミナーでのデータベース管理の現状と問題点について(PDF形式発表資料)という発表は無事に終わり,懇親会でうまい鍋を楽しんでから(Rでお世話になっている青木先生ともお話できて楽しかった),最終のあさまで長野へ。
- わかりやすく話すことはどちらかといえば苦手だ。何か決め付け型に言い切ってしまうと,そうでない見方もあるんだよなぁ,という気持ちがフツフツと湧いてきて,つい注釈をつけてしまうのが,わかりにくさの原因の一つだと思う。今度の日曜に「食と農 安心のためのリスクコミュニケーション」(生活者のための食の安心協議会主催)では,リスクについては簡単に一面的な見方をするのでは不十分だという話を一般の人にしなくてはならない。うまく伝わるかは甚だ不安なのだが,やるだけやるしかあるまい。
- 木曜は8:30に起きて朝食を作り,残ったスープを魔法瓶水筒に詰めて研究室へ。問題作りと解答例作りを継続。共同研究関係の報告書の見積もりの打ち合わせとか電話やメール多数。昔書いたweb日記の文章を読んだ人から原稿依頼メールまで来たのだが,この状況では無理なのでお断りした(短いんだけれど締め切りが近すぎ)。既に締め切りを過ぎた原稿が2つあるのに進められないし,金曜と日曜の発表準備も中途半端なのに詰められないし,14日にも長崎で発表しなくてはいけないし,気ばかり焦る。印刷命令をプリンタに出しておいて,昼からの大学院棟での会議に走る。雪のため自転車が使えないのが痛い。大学院論集の編集にはだいたい目処がついたので14:00過ぎに抜け,何とか試験の時間には間に合ったのだが,公衆衛生学の試験終了後に解答例を配ったら,学生からエラーの指摘あり。昨夜問題文を削除したとき,いくつか問題番号も削除してしまっていたようだ。選択肢を入れ替えるつもりだったのに入れ替えていなかったとか(解答例の方の問題文の選択肢だけ入れ替えていて,それを削除してしまったものだから,自分でもエラーに気づかなかった)。やはり忙しすぎるとダメだ。公衆衛生学の試験を監督しながら統計学の問題冊子をホチキス止めし日曜の発表の構想を頭の中で考え,統計学の試験を監督しながらX22を立ち上げて統計学の解答例を作り,公衆衛生学の解答例の間違いを修正。全部終わってからそれらのファイルをアップロードし,公衆衛生学の解答例の修正版を印刷したものを掲示板へ。その後電話を何本かかけつつ,金曜の発表準備の続きを1時間で完了。日曜の発表準備は電車の中だな。授業評価をしてもらったのをパラパラ見ると,難しいとかどこが重要なのかポイントがわかりにくいという意見が多かったが,大学の授業らしいというコメントがあってちょっと嬉しかった。専門学校ではないのだから,わかりやすくすることだけを考えるのではなくて,やはり大事な考え方は多少複雑でも見落とさないようにして欲しいという気持ちが伝わったような気がするので。もっとも,資格試験対策的な側面を無視するわけにもいかないのだろうけれど,ねぇ。
- 結局,午後の会議がかなり長くなって,問題作りをする暇もなく夜の会議。20:30頃まで。その後,昨年末にオープンしたファミレスで晩飯を食べ,再び試験問題作りと解答例作り。印刷があまりに大量になるのは嫌なので解答例から問題文を削除。頭が回らなくなったので帰宅したのは3:00頃だったか。
- 晩飯が真夜中になってしまったので,自宅で食後すぐに就寝。6:10に起床し,研究室へ。やはり早起きは気持ちがいい。昼の会議より前に,試験問題を1つ完成。あと1つは,昼の会議と午後の会議の間にやろうと思う。夜の会議以降にはずれこませたくない。
- Rに関するニュースにも書いたが,RのTipsというより,マニュアルといった方がいいと思う,舟尾暢男さんによる"R-Tips"のpdf版とTeXのソースとeps形式画像ファイルが竹澤邦夫さんのサイトで公開された。たぶん,統計はわかっているけれどRでそれをどうやったらいいのかを知りたいというユーザには,物凄く役に立つ文書だと思う。280ページもあって全部印刷するのは辛いので,どこかの出版社が出版してくれたら嬉しい(ライセンスについての舟尾さんのご意向は不明だが,RjpWikiのなんでも掲示板でのご本人のアナウンスを見る限り,講義資料を作ったりする分には自由に使えるようだから,話をもちかければ拒否はされないのでは?)。少なくともぼくは買う。もっとも,PDFのままでも,html版と同様のイメージで目次からジャンプできるので,印刷しないでオンラインマニュアルとして使うのでも便利だと思うけれど。
- 中西準子さんの最終講義かぁ。聞きに行きたいが無理だな。そもそも余裕がないのだが,仮に出張できる余裕があったら,その時間はオセアニア学会仕事をしなくてはならないという悲しい事態。
- OOoオープンマニュアル公開。これまでもOpenOffice.org日本ユーザ会はOpenOffice.org 1.1 導入ガイドを公開していて人に紹介するときに役に立ったのだが,今度公開されたものは普通に書籍として売られているレベルのガイド本である。しかもPDLやGFDLで自由に利用できる。つまり,学校で講義資料として自由に配れるということだ。実に素晴らしい。
- 大学に着いたら,先週末に「環境人類学を学ぶ人のために」「母なる大地」(以上bk1より),Diekmann and Heesterbeek: "Mathematical epidemiology of infectious diseases: Model building, analysis and interpretation", Wiley, 2000と,Castillo-Chavezら: "Mathematical apporoaches for emerging and reemerging infectious diseases: An introduction", Springer, 2002が届いていた(Amazonより)。新しい本が届くとつい頬がほころんでしまう。逃避?
- 土日に原稿を書くつもりだったが,試験問題作りとかいろいろあって,しかも娘がオセロに凝ってしまって相手をしなくてはいけなかったり,息子とキャッチボールをしたりしたので,結局ほとんど原稿は進まず。日曜夜に長野を発ち,北回りで月曜朝に山口に着いたら雨が降っていて,山口駅から自転車を転がしたらかなりコートが濡れたのは悲しかった。
- 先月末に三中さんの日記から知ったこととして書いた,SARS伝播リスクが言語によって違うという井上栄仮説について,竹内君の日記での追加コメント。流行阻害のメカニズムが場所によって違ってもいいというわけだな。唐辛子仮説と靴脱ぎ仮説,もしオリジナルなら英文でLetterを書いてLancetのEditorに送ってみたらどうか? 載ってしまうかも。
それ以前のメモ
リンクと引用について